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'''ロボット'''(R.O.B)とは、ファミリーコンピュータ用の周辺機器の一つ、ファミリーコンピュータ ロボット(Robotic Operating Buddy)の略称(愛称)である。ロボット単体の型番は'''HVC-012'''。
'''ロボット'''(R.O.B)とは、ファミリーコンピュータ用の周辺機器の一つ、「ファミリーコンピュータ ロボット(Robotic Operating Buddy)」の略称(愛称)である。ロボット単体の型番は'''HVC-012'''。
== 概要 ==
== 概要 ==
『ファミリーコンピュータ ロボット』はテレビ画面から信号を読み取り、それに応じて動く仕組みになっている。ちなみに、ロボット本体からファミコンへのフィードバックはない。ロボットに信号を送る際は画面を一瞬だけ信号用の画面に切り替えてロボットに読み取らせている。
『ファミリーコンピュータ ロボット』はテレビ画面から信号を読み取り、それに応じて動く仕組みになっている。ちなみに、ロボット本体からファミコンへのフィードバックはない。ロボットに信号を送る際は画面を一瞬だけ信号用の画面に切り替えてロボットに読み取らせている。
ロボットはアームを常に水平に突き出しており、「アームを回転させて5方向に向ける」「アームを上下させる」「アームの開閉」しかできない。
単三電池4本で動く。
単三電池4本で動く。
カラーリングは日本ではいわゆるファミコンカラーの白と赤の配色で、海外では海外版ファミコン「NES」の配色に合わせて赤の部分が灰色になっている。そのため、日本版と海外版では色が異なっている作品がある。
対応しているゲームは2つのみで、一つは『ブロックセット(STACK-UP)』、もう一つは『ジャイロセット(GYROMITE)』。これらはゲームソフト本体とロボットに装着するアタッチメントとのセットになっている。どちらもゲーム内にロボットそのものは表示されないが、「ヘクター博士」という人物が登場している。
『ブロックセット』には、ソフト本体である『ブロック』、赤、白、青、黄、緑の5つの平たい円柱状の「ブロック」、ロボットの下部5方向に取り付ける「ブロックトレイ」(ブロックを置く台座のようなもの)、ロボットアームの先端に接続する「ブロックハンド」が付属している。
ゲーム内容は5色のブロックをロボットに一手ずつ指示し、指定された形に積み替える「DIRECT」、指定された形にするにはどうすれば良いかを考えてロボットを動かさずに入力していき、最後にロボットを動かして確認する「MEMORY」などがある。ただし、先述の通りファミコンへのフィードバックがないので、正しいかの判断はプレイヤーによる目視のみである。
『ジャイロセット』には、ソフト本体である『ジャイロ』、「コマ」2つ、コマを挿して置いておくための「コマホルダー」、ファミコンの「Ⅱコントローラー」のA・Bボタンをロボットがコマで押せるようにする「コマトレイ」、コマを高速回転させる「コマスピナー」、ロボットアームの先端に接続する「コマハンド」が付属している。「コマスピナー」には単一電池1本が必要。
ゲーム内容はプレイヤーがヘクター博士を操作し、爆弾を回収する「GAME A」、ひたすらに右へ歩き続けるヘクター博士をゴールまで導く「GAME B」の2種類。ロボットに指示を出すことで、マップに配置されている2色のゲート(長い棒)をロボットが「コマ」で「Ⅱコントローラー」の対応するボタンを押すことで下げることができる。
ボタンを二つ同時に押すのは、一つ目の「コマ」を「コマスピナー」で高速回転させ、片方の「コマトレイ」上のボタンに乗せると高速回転によるジャイロ効果で「コマ」が自立し、ボタンを押し続けるので、「コマホルダー」にあるもう一つの「コマ」でもう一方のボタンを押す、という仕組みにより可能としている。
=== キャラクターとしての概要 ===
=== キャラクターとしての概要 ===
周辺機器としては2つしか対応ソフトがないままだったが、スマブラだけでなく、他のゲームシリーズにゲスト出演することが多い。
*『星のカービィ3』
*『星のカービィ3』
*『メイド イン ワリオ』シリーズ
*『メイド イン ワリオ』シリーズ
*:*多くのシリーズ作でNintendoゲームマニアである"ナインボルト"のプチゲームや、彼のコレクションとして登場する。
*:*多くのシリーズ作で、Nintendoゲームマニアである[[ナインボルト]]のプチゲームや、彼のコレクションとして登場する。
*『ピクミン2』
*『ピクミン2』
*:*お宝としてロボットの頭部とブロック5色全てが登場する。ゲーム内での名称は白"たからものジャイロブロック"、青"おきにいりジャイロブロック"、緑"なくしていたジャイロブロック"、黄"わすれえぬジャイロブロック"、赤"なつかしのジャイロブロック"、頭部"オヤジのおもいで"となっている。全て同じ洞窟で連続して入手できる。
*:*お宝としてロボットの頭部とブロック5色全てが登場する。ゲーム内での名称は白が「たからものジャイロブロック」、青が「おきにいりジャイロブロック」、緑が「なくしていたジャイロブロック」、黄が「わすれえぬジャイロブロック」、赤が「なつかしのジャイロブロック」、そして頭部が「オヤジのおもいで」となっている。全て同じ洞窟で連続して入手できる。
*『F-ZERO GX』
*『F-ZERO GX』
*『マリオカートDS』
*『マリオカートDS』
*:*プレイヤーキャラとして、型番である"HVC-012"の名前で登場している。ハンドルは握れないが、左右に腕を振ってハンドル代わりにしている。専用のカートにHVC-BLSとHVC-LGSがある。HVC-BLSはブロックセットのアタッチメントを付けたときのような見た目になる。HVC-LGSは細長い二本の脚のようなものにタイヤを付けたもので、元ネタは存在しないと思われる。また、ロボットのカラーは海外版ではR.O.Bのものになっている。なお、実物やスマブラで登場する際についている台座部は、そのままではカートの座席に乗れないためか、かなり小さなファミコンカラーの箱になっている。
*:*プレイヤーキャラとして、型番である「HVC-012」名義で登場。ハンドルは握れないが、左右に腕を振ってハンドル代わりにしている。専用のカートにHVC-BLSとHVC-LGSがある。HVC-BLSはブロックセットのアタッチメントを付けたときのような見た目になる。HVC-LGSは細長い2本の脚のようなものにタイヤを付けたもので、元ネタは存在しないと思われる。また、ロボットのカラーは海外版ではR.O.Bのものになっている。なお、実物やスマブラで登場する際についている台座部は、そのままではカートの座席に乗れないためか、かなり小さなファミコンカラーの箱になっている。
== 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ ==
== 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ ==
また、『スマブラfor』以降は、日本版と海外版でデフォルトカラーが異なっており、海外版はR.O.Bの灰色カラーとなっている。これは国外で販売されている[[amiibo]]にも反映されている。
また、『スマブラfor』以降は、日本版と海外版でデフォルトカラーが異なっており、海外版はR.O.Bの灰色カラーとなっている。これは国外で販売されている[[amiibo]]にも反映されている。
『スマブラX』の「[[亜空の使者]]」では、ファミコンロボットの姿をした敵キャラクターが登場し、ロボット自身も重要な役回りで登場する。ロボットの出典作品を表わす[[シンボル]]は、『ジャイロ』とロボットが司令官をしていた「[[亜空軍]]」のマークを内包したオリジナルのものになっている。<br />
『スマブラX』の「[[亜空の使者]]」では、ロボットの姿をした敵キャラクターが登場し、ロボット自身も重要な役回りで登場する。ロボットの出典作品を表わす[[シンボル]]は、『ジャイロ』とロボットが司令官をしていた「[[亜空軍]]」のマークを内包したオリジナルのものになっている。<br />
なお、参戦は「亜空の使者」先行ではなく、その逆で、ロボットの参戦が先に決まり、その後「亜空の使者」が構成された。参戦した理由は、前作『スマブラDX』で参戦した[[Mr.ゲーム&ウォッチ]]のような意表をつくタイプになれるため<ref name="nindori">ニンドリアンケート集計拳前編<br />“―これは「亜空の使者」が、先行だったわけじゃないんですか?<br />桜井 じゃないですよ。最初にロボットありきです。新登場のキャラを選んでいるときに、例えば前作でいうMr.ゲーム&ウォッチのような意表を突くタイプのものはないかな?と思って入れたんです。<br />―なるほど。<br />桜井 実はそのロボットを入れるということを決めて、任天堂にプレゼンをしたのが2005年の7月とかなんですけども…。<br />―あ。『マリオカートDS』の発売前ですね。<br />桜井 ええ。もちろん『マリオカートDS』に登場するなんて知らなかった。</ref>。『スマブラX』の発売よりやや前に『マリオカートDS』でロボットがプレイアブルキャラクターになり話題を生んだが、『スマブラX』でのロボットの参戦はそれよりも前に決まっており、その影響では無い<ref name="nindori" />。
なお、参戦は「亜空の使者」先行ではなく、その逆で、ロボットの参戦が先に決まり、その後「亜空の使者」が構成された。参戦した理由は、前作『スマブラDX』で参戦した[[Mr.ゲーム&ウォッチ]]のような「意表を突くタイプ」になれるため<ref name="nindori">ニンドリアンケート集計拳前編<br />“―これは「亜空の使者」が、先行だったわけじゃないんですか?<br />桜井 じゃないですよ。最初にロボットありきです。新登場のキャラを選んでいるときに、例えば前作でいうMr.ゲーム&ウォッチのような意表を突くタイプのものはないかな?と思って入れたんです。<br />―なるほど。<br />桜井 実はそのロボットを入れるということを決めて、任天堂にプレゼンをしたのが2005年の7月とかなんですけども…。<br />―あ。『マリオカートDS』の発売前ですね。<br />桜井 ええ。もちろん『マリオカートDS』に登場するなんて知らなかった。</ref>。『スマブラX』の発売よりやや前に『マリオカートDS』でロボットがプレイアブルキャラクターになり話題を呼んだが、『スマブラX』でのロボットの参戦はそれよりも前に決まっており、その影響ではない。<ref name="nindori" />。
デザインは細かいディテールが追加され、台座部にはホバリングをするためのユニットが取りつけられたり、目がフラッシュできるようになったり、アーム部分が派手に動かせるなど、よりリアルなロボットとしての印象を強調したものになっている。必殺ワザでは『ジャイロ』で使う周辺機器のコマを使用するものがある。『スマブラSP』では脊髄に、上必殺ワザで飛ぶための燃料を視認するためのゲージ機能が搭載された。
=== アートワーク ===
=== アートワーク ===
=== [[亜空の使者]]における役割 ===
=== [[亜空の使者]]における役割 ===
「亜空の使者」では最初、敵役「[[エイシャント卿]]」として登場。大勢のロボット達を指揮し、亜空間爆弾の設置・起動を担当している。<br />
ゲーム中最初に姿を現す亜空軍の主要キャラクターで、目以外の全身をローブで包んで正体を隠している。しかしストーリーが進むにつれ、作戦に苦悩している様子が伺えたり、ロボット軍団が身を挺してまで守ろうとするなど、謎が深まる描写をされるようになる。<br />
後半に判明するその正体は、エインシャント島のロボットたちのリーダー「マスターロボット」である。ロボット軍団のエインシャント卿に対する絶対的な忠誠心はこのため。<br />
彼らロボットたちが亜空軍にいたのは、自分たちが生活していたエインシャント島を科学技術に目をつけた[[タブー]]に占拠され、むりやり協力させられていたため。姿を隠して「エインシャント卿」として行動しているのは、亜空軍に加担することになった罪の意識からであり、本意ではないことを示すものだった。<br />
彼らロボットたちが亜空軍にいたのは、自分たちが生活していたエインシャント島を科学技術に目をつけた[[タブー]]に占拠され、むりやり協力させられていたため。姿を隠して「エインシャント卿」として行動していたのは、亜空軍に加担することになった罪の意識からであり、本意ではないことを示すものだった。<br />
ファイターたちが亜空間爆弾工場に攻めて来た時には、自分たちに敵意がないことを示し、ロボット軍団にもこれ以上[[ガノンドロフ]]の命令を聞かないよう促す。しかし最終兵器・亜空砲戦艦が完成し、エインシャント島は既に用済みとなっていたため、ガノンドロフは大量の亜空間爆弾を起爆させて戦艦用の通行口となる穴を作るべく、ロボット軍団に強制命令を下す。これを止めるべく、正体であるマスターロボットの姿を現してファイターたちに協力し、亜空軍を撃退する。しかし最早手遅れの状態であり、ファイターたちと共に工場からの脱出には成功するものの、亜空間爆弾の起爆は止められなかった。さらにあまりにも大量の亜空間爆弾によって亜空間に落とされてしまったエインシャント島は、タブー撃破後、亜空間の穴が収束した後も消失したまま行方知れずになってしまった。
ファイターたちが亜空間爆弾工場に攻めて来た時には、自分たちに敵意がないことを示し、ロボット軍団にもこれ以上[[ガノンドロフ]]の命令を聞かないよう促す。しかし最終兵器・亜空砲戦艦が完成し、エインシャント島は既に用済みとなっていたため、ガノンドロフは大量の亜空間爆弾を起爆させて戦艦用の通行口となる穴を作るべく、ロボット軍団に強制命令を下す。<br />これを止めるべく、正体であるマスターロボットの姿を現してファイターたちに協力し、亜空軍を撃退。しかし最早手遅れの状態であり、ファイターたちと共に工場からの脱出には成功するものの、亜空間爆弾の起爆は止められなかった。<br />さらにあまりにも大量の亜空間爆弾によって亜空間に落とされてしまったエインシャント島は、タブー撃破後、亜空間の穴が収束した後も消失したまま行方知れずになってしまった。
=== ゲーム中の解説 ===
=== ゲーム中の解説 ===
==== ワザ ====
==== ワザ ====
*下必殺ワザ:ジャイロ
*下必殺ワザ:ジャイロ
**専用ソフト『ジャイロセット』付属のコマ&コマスピナー。
**専用ソフト『ジャイロセット』付属のコマとコマスピナー。
**実物のコマスピナーは単二電池が必要なのでもっと大きく、ロボットから見て左側にセットするようになっている。
**実物のコマスピナーは単一電池が必要なのでもっと大きく、ロボットから見て左側にセットするようになっている。
**スマブラのものは、スピナーで回したコマを置くところ(ファミコンのABボタンと連動する)の形状が近い。
**スマブラのものは、スピナーで回したコマを置くところ(ファミコンのABボタンと連動する)の形状が近い。
**なお、コマを回す際には『ジャイロセット』に付属している「コマハンド」を付ける必要があるが、スマブラでは「ブロックハンド」のまま回している。
**なお、コマを回す際には『ジャイロセット』に付属している「コマハンド」を付ける必要があるが、スマブラでは「ブロックハンド」のまま回している。