対戦ルール
『スマブラ』は様々な対戦ルールで遊ぶことができ、参加人数や対戦形式などといった様々な設定ができる。それに加えて制約が少なく自由度の高いシステムなため、プレイヤーの工夫次第で様々な遊び方ができる。
このことから開発者はしばしば『スマブラ』のことを「遊び道具」[1]や「遊び場」[2][3]と形容しており、「用意されているものに囚われ過ぎずに遊んでほしい」と述べている[4]。すなわち、以下で解説する対戦形式の設定やその体裁をある程度無視した遊び方も、オフラインにおいて基本的には許容されうる。
対戦形式
2つの形式がある。
- 大乱闘
- 各個人が独立し、入り乱れて戦う。勝者は一人だけ。
- チーム戦(『スマブラSP』ではチーム乱闘)
- 個人または複数人で組まれたチーム同士で戦う。2対2は勿論のこと、3対1、2対1、2対1対1など変則マッチも可能。
ルール
以下の対戦ルールがあり、時間切れなどで決着が付かなかった場合は、サドンデスで勝者を決める。
ルール | 64 | DX | X | 3DS | Wii U | SP |
---|---|---|---|---|---|---|
タイム制 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ストック制 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
コイン制 | × | ○ | ○ | × | ○ | × |
評価制 | × | ○ | × | × | × | × |
体力制 | × | ×[5] | ×[5] | ×[6] | ×[5] | ○ |
タイム制
任意に決めた対戦時間が過ぎるまで戦い、得点の高さで競うルール。「相手を撃墜した回数 - (自分が撃墜された回数 + 自滅した回数)」で計算され、より多く撃墜しかつ生き残ったプレイヤー/チームが優勝となる。 チーム戦の場合は、そのチームに所属しているファイターの得失点の合計で競われる。
通常、このルールでのスコアは試合が終わるまで確認できない。『スマブラSP』では一位のファイターが時々光り輝き、誰が一位かわかるようになる。 ルール設定またはゲームモードによっては、自滅回数による減点が2倍されることがある。
ストック制
設定回数分ミスした者から脱落し、生き残った時間の長さで競うルール。最後まで残ったファイター/チームが優勝となる。
複数人でチームを組んでいる場合は、自分のストックがなくなって脱落しても、仲間のストックを一つ分けてもらい復活することが可能。詳しくはチーム戦#ストックをもらうにて。
『スマブラDX』以降ではオプションで時間制限を設けることも可能。
コイン制
詳細は「コイン制」を参照
『スマブラDX』~『スマブラfor』のみ選択可能。任意に決めた対戦時間が過ぎるまで戦い、集めたコインの量で競うルール。
このモードでのコインは、相手に攻撃をヒットさせた時や撃墜したときに出現する。ただし、撃墜されると集めたコインを一定量失う。
評価制
『スマブラDX』のみ選択可能。任意に決めた対戦時間が過ぎるまで戦い、1人用モードの一部で採用されているスコアで順位を競う。
「1分間ダメージなし」「3連続同じアイテム」「空中攻撃全種類」「まっさきにヒット」「ミュウをゲット」「(タイム制準拠の撃墜点順位が)ビリだった」「ワンパターン戦法」など、豊富なスペシャルボーナスによって得点が上下する。
単純に相手を倒す事以上にボーナスを狙った行動をすることが重要である。もちろん相手を倒しまくるのも戦術ではあるが、倒し方一つとっても得点が大きく変わる。
体力制
詳細は「体力制」を参照
通常ゲームでは『スマブラSP』で選択可能。設定回数分ミスした者から脱落し、生き残った時間の長さで競うルール。
蓄積ダメージによる吹っ飛びなどの影響がなくなるが、決められた体力の分までダメージが蓄積した時点で即ミス。
『スマブラfor』以前では「スペシャル乱闘」のひとつとして存在していた、一般的な対戦型格闘ゲームのようなモード。
ルール設定
- 一部のルールは隠し要素となっており、特定の条件を満たすと利用可能になる。それらは以下の表中では●で表記する。
設定できる項目
ルール | 説明 | 64 | DX | X | 3DS | Wii U | SP |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ルール | 試合の勝敗条件を設定する。タイム制・ストック制、更にシリーズによっては評価制・コイン制・体力制が選択可能。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
制限時間 | 試合の制限時間を1分~99分までの1分刻みまたは∞分(なし)から設定できる[7]。『スマブラSP』では新たに1分30秒と2分30秒が追加された。 『スマブラfor』まではストック制ではストック数に入れ替わるため表示されなかったが、『スマブラSP』ではストック制でも表示されるようになった。 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ストック数 | ストック制、または『スマブラSP』の体力制を選択中に表示される。脱落までのミス数を1回~99回まで設定できる。 『スマブラSP』の団体戦では表示されない。 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
体力 | 体力制を選択している時に表示される。ミスになるまでのダメージ値初期設定を10,30,50,80,100,150,200,250,300,500,750,999HPのいずれかから選択できる[8]。 | × | × | × | × | × | ○ |
ハンデ | 試合前にプレイヤーの強弱を調整するか否かを決める。「オート」にすると、前の試合の結果に応じて自動で調節される。 『64』『DX』:攻撃を受けた時のふっとびの強さを変える。数値が大きいほど吹っ飛ぶ。 『X』以降:対戦開始時の蓄積ダメージ・体力値を個別に設定可能にする。 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
ハンデダメージ | × | × | × | × | × | ○ | |
ふっとび率 | 攻撃を受けた時のふっとびの強さを一律で変える。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○[9] |
チャージ切りふだ | 「チャージ切りふだ」システムの使用の有無を設定する。 | × | × | × | × | × | ○ |
カスタマイズ | カスタマイズキャラ・スピリッツによる能力補正やスキルの有無を設定する。 この項目をOFFにしても、Miiファイターは必殺ワザのセットのみ適用された状態で参加可能。 |
× | × | × | ○ | ○ | × |
スピリット | × | × | × | × | × | ○ | |
CPレベル | キャラクターセレクト画面でも設定できるCPレベルの初期値を決める。 | × | × | × | × | × | ○ |
ステージ選択 | ステージの選択権利または自動選択の方式を設定する。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○[10] |
アイテムスイッチ | 出現するアイテムの頻度や、出現する種類の有無を設定する。 | ● | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
団体戦形式 | 団体戦専用。ミスした際にどのようにファイターを推移するかの形式を設定する。 | × | × | × | × | × | ○ |
最大試合数 | 全員バトル専用。最大何回対戦するかを決める。 | × | × | × | × | × | ○ |
終了条件 | 全員バトル専用。総合1位が確定した際に対戦を続けるか否かを設定する。 | × | × | × | × | × | ○ |
ステージ画面縮小 | スーパーサドンデス専用。全員のストックが1になった際に画面を縮小させるか否かを設定する。 | × | × | × | × | × | ○ |
ボムへい落下 | スーパーサドンデス専用。画面縮小が終了した後にボムへいを落下させるか否かを設定する。 | × | × | × | × | × | ○ |
- 64アイテムスイッチは、対戦回数が100回を超えると出現。
追加ルール / くわしいルール
『スマブラX』と『スマブラ3DS』では、対戦での総撃墜数が200回を超えると利用可能になる。 主に大会・公式試合などに向いた細かい設定項目がある。
追加ルール | 説明 | 64 | DX | X | 3DS | Wii U | SP |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ストック制制限時間 | ストック制乱闘ルールに、制限時間を付ける。オンライン対戦など一部モードでは強制的に設定される。 | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○[11] |
連戦 | 決めた数だけ、誰かが1位を達成するまで繰り返し対戦する。対戦ごとにステージが移るためステージ変化とは併用できない。オンライン専用部屋では使用不可。 | × | × | × | × | × | ○ |
ステージ変化 | 2つのステージが選べるようになり、設定した時間ごとにステージが切り替わる。オンライン専用部屋では使用不可。 | × | × | × | × | × | ○ |
ステージギミック | ステージそれぞれの地形変化や敵といったギミックを止めることができる。 | × | × | × | × | × | ○ |
チームアタック | チーム戦で、攻撃が味方に当たるようにすることができる。 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ハンデブースト | 得点・ストックで不利になったファイターが強化される。オンライン専用部屋では使用不可。 | × | × | × | × | × | ○ |
ポーズ機能 | 試合中のポーズを禁止できる。オンライン対戦では「ポーズなし」で固定される。 | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
スコア表示 | 試合中に撃墜得点を表示することができる。リプレイ中は強制的に表示される。 | × | ● | ○ | ○ | ○ | ○ |
ダメージ表示 | 画面下の蓄積ダメージ表示を消すことができる。 | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
自滅点 | タイム制で自滅した時に失う点数を「-2」にできる。『スマブラDX』のみ「0」にすることも可能。 『スマブラfor』のオンライン対戦ではモードによって固定。 |
× | ○ | × | ○ | ○ | × |
ランダムステージスイッチ | 自動でステージが決定される場合に、選ばれなくなるステージを設定することができる。 | × | ● | ● | ● | ● | ○[11] |
ステージ数 | 団体戦で「団体戦形式」の設定を「かちぬき」か「×本先取」に設定した場合のみ表示される。使用するステージの数を決める。試合の度に最大3ステージまで切り替えられる。 | × | × | × | × | × | ○ |
勝利時 回復量 | 団体戦で「団体戦形式」の設定を「かちぬき」に設定した場合のみ表示される。相手に勝利した際の回復量を0から100まで10刻みで設定できる。 | × | × | × | × | × | ○ |
- DXスコア表示は、対戦での総撃墜数が5000回を超えると出現。
- ランダムステージスイッチは、すべての隠しステージが利用可能になると出現。
ルール設定の詳細
ハンデ
この節の加筆が望まれています。 |
『スマブラ64』『スマブラDX』と、『スマブラX』以降でシステムが異なる。
64・DX
攻撃を受けた時のふっとびの強さを変える。
設定値は1~9で、数値が大きいほどふっとばされやすくなる。初期値は9だが、オート設定時は5。
X以降
対戦開始時の蓄積ダメージを増やす。最大で300%まで上げることができ、疑似的にサドンデスを再現することも可能。
設定値は、『スマブラX』では0から十の位で、『スマブラfor』以降は0%,10%,20%,30%,40%,50%,60%,80%,100%,125%,150%,200%,300%から選択可能。
「ハンデあり」にして自分で蓄積ダメージを決めるときだけでなく、「オート」で設定されるときもこの選択肢の中から決定される。
ふっとび率
ステージ選択
64
ON/OFFのスイッチがあり、OFFにするとステージがランダムで選ばれる。
DX以降
- あり(DX) / 毎回えらぶ(X以降):全員が自由にステージを選択できる。通常はカーソル操作が1つのみor早いもの勝ち。
- ローカル通信・オンライン専用部屋では多数決で選ばれる。この際「おまかせ」に投票をした場合は相手の投票を優先する無投票扱いとなり、全員がおまかせの場合のみランダム抽選により選ばれる。
- じゅんばん / 順番にえらぶSP:オフライン大乱闘専用の項目。1P,2P,3P,4P……と、試合ごとにステージを選べるプレイヤーが変わる。
- 敗者がえらぶ:オフライン大乱闘専用の項目。前回の試合で最下位だったプレイヤーがステージを選べる。
- 3DS親がえらぶ:ローカル通信でのみ選択可能。「あたらしくゲームをはじめる」で参加者を募集した人だけがステージを選べる。
- じゅんぐり:ステージセレクトを行わず、決まった順番でステージが送られる。ステージセレクト画面の左上から右に進んでいく。
- ランダム:ステージセレクトを行わず、抽選によって適当に選ばれる。
- SP戦場・終点のみ:戦場化・終点化ステージのどちらかがランダムに選ばれる。
- SP戦場のみ:戦場化ステージで対戦。ステージ自体はランダム。
- 3USP終点のみ:終点化ステージで対戦。ステージ自体はランダム。
団体戦形式
おかわりではファイターの登場順がストックとして表示される。 かちぬき・×本先取でのストックは1で固定される。
- おかわり:ミスするとすぐに次のファイターが登場し、ステージや勝った方の蓄積ダメージなどはそのままで対戦が続行する。相手をすべて倒せば勝ち。
- かちぬき:ミスすると一旦仕切り直し。勝った方はある程度回復し、次のステージで戦う。相手をすべて倒せば勝ち。
- ×本先取:勝敗に関わらず、ステージや互いのファイターを交代しながら戦う。より多く勝利したチームが勝ち。
アイテムスイッチ
アイテム全体の出現頻度は、『スマブラDX』までは6段階、『スマブラX』以降は4段階の頻度で設定可能。『スマブラ3DS』のみ出現頻度を決める項目はなく、アイテム出現の有無を決める項目がある。
『スマブラDX』までは、キャリアアイテムのスイッチはない。『スマブラX』からは「キャリア」の項目に一括りされてある。
『スマブラ64』のミドリのこうらとアカのこうらは、「カメのこうら」の項目に一括りされている。
チームアタック
タイム制で味方を撃墜したファイターはペナルティとして自滅数がカウントされ、チーム合計で2点を失うため、援護攻撃を繰り出すのにも慎重にならざるを得なくなる。
普通はデメリットでしかないが、吸収ワザを能動的に発動する、上向きに吹っ飛ばすワザを当てて落下から救い上げるなどといったチームアタック独特の協力プレイを取ることが可能になる。
ファイター単体で限ったものでいえば、カービィの「すいこみ」でチームを組んだファイターのコピー能力を得る、ガオガエンの「リベンジ」により攻撃力を能動的に上げるといった連携が可能となる。
ポーズ機能
制限時間とポーズを両方「なし」にすると、ホーム画面などといったゲーム機自体の機能でゲームを強制終了するしか試合を中断する方法がなくなってしまう。
『スマブラX』以降のインターネット対戦、『スマブラ3DS』のローカル通信では「なし」固定で変更できない。
なお、『スマブラSP』ではオフラインの通常対戦に限りタイム制かつ制限時間なしが可能だが、その場合もポーズ機能が非表示になり「あり」で固定されるため、ゲーム中断の手段がなくなることは避けられている。
ダメージ表示
どれだけダメージを受けているかわからなくなるが、『スマブラfor』以降は蓄積ダメージ100%以上になるとほかほか状態になるので、多少は見た目でも判別可能。
ちなみに、『スマブラ3DS』のみ、オプション設定で常にダメージ表示を消すことができる。
ランダムステージスイッチ
ステージセレクト画面でランダムを選んだ時、#ステージ選択ルールが「ランダム」の時以外にも、「じゅんぐり」にも適用され、スイッチが「OFF」になっているステージは飛ばされて次のステージが選ばれる。
ステージ作りで作ったステージは、一括で抽選させるかを設定できる。初期設定は、『スマブラX』ではOFF、『スマブラWii U』ではON。なお、『スマブラWii U』の8人乱闘では「作ったステージ」は選べず、8人乱闘でスイッチを「作ったステージ」のみにした場合などは、"戦場"が選択されるようになっている。
ステージ全体の有無を決めるスイッチがあり、押すとそれらすべてのステージのON/OFFが切り替わる。『スマブラX』のみは通常ステージ・DXステージ全体のスイッチがある。
『スマブラfor』のみ、通常ランダムと"終点のみ"における設定が独立していた。
連戦
この節の加筆が望まれています。 |
ハンデブースト
この節の加筆が望まれています。 |
関連項目
- スペシャル乱闘 - 特殊な条件を設定できる専用ルールを見る。
脚注
- ↑ スマブラ拳秘伝ビデオ - 21分20秒~
- ↑ ほぼ日刊イトイ新聞 - 樹の上の秘密基地
“いわば遊び場みたいなものですよ。他のソフトによく、小説とか映画のような、というたとえ方がありますけど、これは例えるなら、砂場とか原っぱ、ですね。” - ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“スマブラは、自分は遊び場を提供しているつもりでいます。そこで何をして遊ぶのかは、ユーザー次第。工夫すればするほど、楽しめると思いますよ。戦って結果出すだけがスマブラではなし。” - ↑ スマブラ拳秘伝ビデオ - 24分4秒~
- ↑ 5.0 5.1 5.2 「スペシャル乱闘」のルールの一つとして存在。
- ↑ 「フィールドスマッシュ」の最終戦のルールとして存在。
- ↑ VRモードでは10分まで。
- ↑ 団体戦では300HPまで。
- ↑ 「くわしいルール」に移動。
- ↑ オンライン専用部屋では部屋設定の「くわしい設定」に移動する。
- ↑ 11.0 11.1 標準ルールに移動。