全てのファイターは、地上でシールドボタンを押すことで円形のシールドを展開し、対戦相手や一部のアイテムステージギミックによる攻撃をガードすることができる。シールドはシールドボタンを押し続けている間中展開し続け、シールドボタンを離すと解除される。空中ではシールドは展開できない。

シールドのサイズと耐久値

シールドには耐久値がある。それが減るほどシールドのサイズが小さくなっていき、カラダがシールドからはみ出やすくなる。
シールドからはみ出したカラダの部位にのみ攻撃が当たると、通常通りダメージを受けてしまう。ただしはみ出した部位とシールドの両方に同時に攻撃がヒットした場合は、攻撃をガードした判定になる。

耐久値がゼロになると#シールドブレイクを起こす。シールドの耐久値はシールドを展開している間も徐々に減少していき、攻撃を受けると"攻撃のダメージ+#シールド削り値"の分だけ耐久値が減る。

耐久値はシールドを展開していない間に徐々に回復していく。撃墜されてから復活すると、耐久値は全回復する。

シールド耐久値は全ファイター共通だが、シールドの最大サイズはファイターによって異なり、カラダの大きいファイターほどシールドのサイズが大きい傾向にある。ヨッシーだけは『たまごのシールド』の特性により、シールドのサイズが常に一定かつカラダが絶対にはみ出ない。

耐久値
最大耐久値 減少(1Fあたり) 回復(1Fあたり) シールドブレイクから復帰直後の耐久値
64 55 0.0625 0.1 30
DX 60* 0.14 0.07 30
X 50* 0.28 0.07 30
3U 50* 0.13 0.08 25
SP 50* 0.15 0.08 25
  • ※攻撃によるシールド耐久値へのダメージは、『スマブラDX』の最濃シールドと『スマブラX』では実際のダメージ値から0.7倍、『スマブラ3DS/Wii U』では1.19倍したものになる。盾削り値はその影響を受けない。

シールドブレイク

 
シールドがファイターからはみ出なくなったら潮時。

シールド耐久値が尽きてしまうと、そのファイターは真上に打ち上げられてダウンし、起き上がった後にふらふら状態になってしばらく動けなくなる。シールドブレイクそのものにはダメージは無いが、ふらふら状態でいる時間は致命的に長く、第三者からの妨害さえ入らなければどんな攻撃でも当てられると言っていい。

シールドブレイク時のふっとびは殆どのファイターで一律だが、例外としてプリンだけはシールドブレイク時のふっとびが極度に大きく、天井が無ければ確実にKOとなる。

なお、起き上がってふらふら状態なるまでの間は全身無敵状態になるので、シールドブレイクの直後だけは攻撃を受けない。ただし、『スマブラSP』では試合時間が残り5秒を切ると無敵が付与されなくなる。

キングクルール腹部アーマーによって受けたダメージが一定値を超えることでもシールドブレイクを起こす。また、セフィロスの最後の切りふだでも、ヒットした相手にランダムでシールドブレイクを強制的に起こさせることがある[1]

ジャストシールド

スマブラDX』以降では、特定のタイミングで攻撃をシールドでガードするとジャストシールドが発動し、あらゆる面で通常のシールドでのガードよりも有利な効果が現れる。

『スマブラDX』に限り、飛び道具をジャストシールドした場合には飛び道具を反射するシールドリフレクトが発動する。

シールドシフト

シールドを展開しながら方向入力をすると、シールドをその方向へずらすシールドシフトができる。弾き入力をすると緊急回避ジャンプになるので、軽く入力する必要がある。シールドの耐久値が減りサイズが小さくなると、シールドがファイターのカラダを覆い尽くせなくなり、はみ出る箇所が現れるようになる。そのような箇所は狙われやすく、シールドシフトはそれをカバーするための手段となる。

スマブラ3DS/Wii U』以前は、攻撃がシールドにヒットすると、シールドの位置は一旦中央に戻る。

スマブラSP』では、シールドボタンを2つ以上押しっぱなしにするか、シールドボタンと必殺ワザボタンを同時押しにしている(後者はインクリングのみ使用不可)と、弾き入力をしても緊急回避にならず、確実にシールドシフトを行える。

シールドキャンセル

緊急回避以外にも、シールド解除の僅かなスキすら出さずに直行できるアクションが幾つかある。高度な対戦においては特に重要なテクニックの1つ。

ガードストップずらし

攻撃をシールドで防いだ際のヒットストップ中にスティックを弾くと、シールドを張っているファイターの位置がヒットストップずらしと同じようにずれる。

ガード時の硬直

シールドに攻撃がヒットすると、まず攻撃側とシールド側の両者にヒットストップが発生し、この間にシールド側はガードストップずらしが可能。
それが終わると、ガード側は攻撃を受け止めた反動で滑っていくが、シールドを張ったまま一切の操作ができない硬直が発生する。この硬直の長さや滑る勢いは、攻撃のダメージの大きさに比例し、終了後はシールドの解除やガードキャンセルができるようになる。なお、反動での滑りやすさはファイターのブレーキ力にも影響される。

スマブラX』及び『スマブラ3DS/Wii U』のVer.1.1.0までは、攻撃に設定されているヒットストップ補正値がガード側には影響しなかった。そのため、攻撃側だけヒットストップ補正値がかかり、両者でヒットストップの長さが異なることがあった。

『スマブラ3DS/Wii U』からはガード硬直の補正倍率が導入され、同じダメージの攻撃でもこの補正倍率によってガード硬直が異なることがある。『スマブラ3DS/Wii U』では飛び道具のガード硬直が短くなるように補正がかかっている。『スマブラSP』では補正倍率の大きさが、基本的に「弱攻撃・強攻撃>スマッシュ攻撃>空中攻撃>飛び道具」の順になっているが、一部の攻撃には例外として固有の補正倍率が設定されている。ダッシュ攻撃には大きめの補正倍率が設定されていることが多い。

濃いシールドと薄いシールド

スマブラDX』のみ、アナログ入力のL・Rトリガーを深く押し込むほどシールドが濃く、小さくなるという仕様がある。

濃さ 大きさ 時間経過による削れ ガードによる削れ ガード硬直 ノックバック距離
濃い
薄い

シールド展開1F目で最濃以外のシールドを展開し、2F目でシールドを最濃にすると、その2F目と次の3F目は、シールドが表示されているのにもかかわらず、攻撃をガードできない現象が起きる。

シールドに関するフレームデータ

強制展開時間

一旦シールドを展開すると、次のフレーム分は展開し続ける。『スマブラDX』の場合なら、1Fだけシールドボタンを押したとしても、8Fはシールドが展開され続けるということになる。なお、ジャンプキャンセルや掴みなどのキャンセル行動はいつでもできる。

フレーム
64 8
DX 8
X 7
3U 11
SP 3[2]

スマブラ3DS/Wii U』ではVer.1.1.1までは強制展開時間中に攻撃をガードすると残りの強制展開時間がガード硬直の後に持ち越されたが、Ver.1.1.3より持越しはなくなった。また、Ver.1.1.3以前は強制展開時間は13Fだった。

解除フレーム

シールド解除モーションのフレーム。

フレーム
64 11
DX 14~17
X 7
3U 7
SP 11

シールド削り値

一部の攻撃にはシールド削り値(盾削り値)が設定されており、シールドに攻撃を当てた時のダメージが加算・減算されるようになっている。ただし、マイナスのシールド削り値が本来のダメージを超えることはない。

プリンの横必殺ワザ「はたく」やマルス/ルキナの通常必殺ワザ「シールドブレイカー」、はりせんどせいさんといったアイテムなどは特にプラス値が高く、同じダメージ値の攻撃よりも#シールドブレイクを誘発させやすい。

シールド削り値が設定された攻撃の殆どはプラスの値になっているが、一部はマイナスの値を持つものも存在する。マイナスの値を持つ攻撃は過去作では殆どなかったが、『スマブラSPVer.3.0.0以降は多くの飛び道具に設定されており、飛び道具による削り戦術を弱体化させる意図のバランス調整が施されている。

シールド削り値の詳細と攻撃の一覧は、以下のサイトを参照。

その他の仕様

  • シールドの色はプレイヤー番号によって決まる。これはファイターセレクト画面の、選んだファイターが表示されるエリアの背景色と同じ。
  • 走行中にシールドを張ると、走行ブレーキよりも強力なブレーキがかかり、すぐに停止する。このブレーキ力はファイターによって異なる。ダッシュガードと呼ばれるテクニックで、特に『スマブラX』以降は重要。
  • スマブラDX』、『スマブラX』では、シールド中に台から滑り落ちると、ぬるり落下をする。詳細はぬるり落下にて。
  • スマブラ3DS/Wii U』からは、シールドを張っていると、台の端に達してもそれより先に行かない。ガード時のノックバックで滑っているときも同様。
  • シールドをかすめるように飛び道具が命中すると、跳弾して飛び道具の移動方向が変わる場合がある。
  • 最後の切りふだや、ドラグーンなどのアイテム、溶岩床などのギミックはガードできない。詳細はシールド不能攻撃にて。

備考

  • リュウケンだけはシールド及びジャストシールドしたときのSEが他と異なる。
  • 開発者の桜井政博曰く、空中ではシールドが使えないように設計した理由は、地上と空中の性格の違いを出すため[3]
  • 『星のカービィ スーパーデラックス』でカービィが「ミラー」をコピーしているときにガードをすると、『スマブラ』のものとよく似たシールドが展開される。なお、両ゲームとも桜井政博がディレクターを務めた。

関連項目

外部リンク

脚注

  1. 他に相手をふらふら状態にさせるかなしばりデクの実などはシールドブレイクを介さず、ふらふら状態の持続もシールドブレイク時ほど長くはない。
  2. 実際にはジャストシールドの判定によりさらに+5される。
  3. スマブラ拳!! (64):アンケート集計拳!!
    “空中ガードや空中投げがある格闘ゲームは結構山ほどありますが、そういうものをつければつけるほど空中、地上の性格の違いが出にくいんですよね。キャラ性能にしても、メリハリはつけておかないと。 ”