テクニック
この項目では対戦を有利にする、複数のファイターが使用できるテクニックを解説する。
“つかみ”などの基本的な操作についてはアクション、空中浮遊などの特定のファイター固有のテクニックは、そのファイターの項目にて。
地形利用
最速崖つかまり
崖から飛び出た瞬間に、右下、下、左下、左(右側の崖に捕まるとき)と、半円を描くようにスティックを操作すると、即座にガケつかまりができる。
なかには崖から飛び出したときにスティックを崖の反対方向に倒すだけでガケつかまりができる者もおり、このほうが難易度が低いが、“最速”ではない。
ロックマンなど、ガケつかまりしてる相手から崖を奪うと有利な状況になる者には、崖際での攻防の選択肢の一つになる。詳細はガケ奪いにて。
崖掴まりキャンセル
スティックを下に倒している間は、崖に接近してもガケつかまりをしない。
多くの復帰に使える必殺ワザ(マリオの上必殺ワザなど)は、上昇(移動)中に崖に近づくだけで動作がキャンセルされガケつかまりに移行する(通称「自動崖掴まり」)が、崖掴まりキャンセルを利用すれば、自動ガケ掴まりすると見せかけて、崖上で待っている相手を必殺ワザで攻撃する事が可能。
エッジキャンセル
一部のワザは、使用中に特定のタイミングで台から滑り落ちると、モーションがキャンセルされ、すぐに行動可能になる性質がある。「崖キャンセル」とも言う。
後隙を大幅にカットできるので様々な使い方ができる。例えば、対空を狙った攻撃に対して、移動を兼ねる必殺ワザで避けた後、エッジキャンセルから発生の早い空中攻撃で反撃したり、台のあるステージでは着地パターンが増えるので相手から逃げやすくなる。
ガノンドロフの下必殺ワザや、ピカチュウ、パルテナの上必殺ワザが有効かつ簡単なことで有名。
エッジキャンセルはすべての通常攻撃と一部の必殺ワザで可能である。しかし、その多くは動作中に台端に達するとそれ以上先へは進まず、自らの力だけで滑り落ちることはできなくなっている。通常攻撃は全てそうである。そのようなものは、風や、相手の攻撃によるノックバックの残留を利用しなければならない。
ぬるり落とし
ふっとびベクトルが0度かつ弱いふっとび中に台から落ちた場合は、一定時間受け身がとれない「ぬるり落下」をする。「ぬるり」はキャラクター等ぬるり判定を持つもの同士が接触したときにお互いを押し出す作用であり、「ぬるり落下」はぬるりとは全く関係が無いが、この名称で浸透している。
戦場の左右の台は幅が小さいために、この上に立っている時はちょっとしたふっとびでぬるり落下に移行する。この状態の相手は無防備なので確実な追撃が可能。 更に、左右の台から下の床までの距離が短いために、滑り落ちると確実に操作不能時間中に着地してダウンするキャラが多くいる。そのようなキャラに対しては、追い打ちをかけず相手がダウンするまで待ち、ダウンしたところにダウン連で大きなダメージを与えることもできる。
移動
空中ジャンプ時に向きを変えない
空中で2回以上のジャンプができるファイターとヨッシーは、空中ジャンプ時にスティックを倒している方向に向きが変わる。この向きの反転はジャンプが始まって一瞬してから始まるため、それが始まる前、空中ジャンプと同時に空中攻撃を入力すれば、向きを変えずに空中ジャンプをし続けることができる。
ジャンプキャンセル
ジャンプ入力から空中状態に移るまでのわずかな間は、上必殺ワザ、上スマッシュ攻撃、アイテム投擲でキャンセルすることができる。
待機状態から出しても意味は無いので、何かの動作をジャンプでキャンセルするときにあわせて使う。たとえばシールドや走行反転はジャンプでキャンセルできるので、さらにそのジャンプをキャンセルすれば上必殺ワザや上スマッシュ攻撃がだせる(#ガードキャンセル、#走行反転キャンセル)。
過去作の公式サイトでも紹介されているテクニック[1][2]。
急降下キャンセル
降下中に空中回避、空中攻撃、必殺ワザ、アイテム投げを行うと急降下がキャンセルされる。
キャラによっては、急降下をキャンセルしても、急降下速度とキャンセル後の落下速度との差が小さいために、あまり実感を得られない場合がある。
反転ジャンプ
走行反転をジャンプでキャンセルすると、進行方向に後ろを向いてジャンプすることができる。これによって、走行から前方に後空中攻撃を素早く出せる様になる。
きれいに前進(後退?)しつつ跳ぶには、走行中にスティックを逆方向にはじいた瞬間にジャンプするイメージで。
殆どのキャラにとって後空中攻撃は性能が良い攻撃のため、ルール問わず有効なテクニックである。
また、ジャンプキャンセルと組み合わせることで走行反転から上必殺ワザや上スマッシュ攻撃を直接出せる。走行を直接キャンセルして出す場合と違い、進行方向に背を向けて繰り出すので、マリオの上スマッシュ攻撃のような、攻撃判定の発生が背後のほうが速いワザで使うのが有効。
走行速度調整
走行速度はスティックを倒す角度によって変化させることができる。3時・9時の角度よりも下に向かうほど遅くなる。 しゃがみと走行の境目くらいの角度で走行すると、走行モーションのまま崖で引っかかるようになり、ずっと走行モーションを取り続けることができる。
クイック
ステップ(ダッシュ)の出始めに反対方向にスティックを弾くことでステップをキャンセルして反対側にステップをするテクニック。またステップの終わり際にも行うことが可能で、その際には「ステップの終わり際にステップ→その瞬間に反対側にステップ」という動作が必要である(通称「疑似クイック」)。
難易度が高いというよりも指に疲労が溜まるテクニック。上手くやれば相手に攻撃を空振らせてその隙を叩くことができる。
TANIステップ
ステップの出始めに一瞬だけ(1Fだけ)反対方向にスティックを弾くと、ステップをキャンセルして立ち状態に移行することができる。"TANIステップ"はこれを利用したテクニック。英語圏では"Perfect Pivot"と呼ばれている。立ち状態移行時にステップの勢いが残って僅かに滑ることを利用し、位置を素早く微調整したり、移動を兼ねながら強攻撃などのワザを繰り出すことができる。滑る量はステップの初速やキャラクターのブレーキ力が影響する。
立ち状態に移行した後にスティックをすぐにニュートラルに戻さないとキャラクターがステップしてしまうため、素早く精密な操作が求められる。
TANIステップからワザを繰り出す場合なら、反対方向にスティックを弾いてすぐにCスティック(または十字ボタン)を入力すれば、TANIステップで最も難しい「スティックをニュートラルに戻す」操作を省いてワザを繰り出せるので、操作が楽になる。
Cスティックにスマッシュ攻撃を割り当てた場合、実質下スマッシュ攻撃専用のテクニックとなる。なぜなら、横スマッシュ攻撃と上スマッシュ攻撃は走行反転とステップからも繰り出すことができ、その動作はTANIステップと殆ど同じで、操作の難度はTANIステップと比べて断然簡単だからである。
強攻撃は全てステップからは繰り出せないワザであり、強攻撃は使用機会が多いワザであることも相まって、TANIステップから強攻撃を繰り出すためにCスティックに攻撃(強攻撃)を割り当てるプレイヤーは多い。
参考: Smash 4 Guide: The Art of Perfect Pivot - YouTube
匍匐絶
歩行中に一瞬だけ後ろへしゃがみ歩きを行い、すぐにしゃがみ歩きを解除すると後ろに滑るというテクニック。
キャラが待機状態のまま滑るところがスマブラDXの「絶」に似ているため、このような名前がつけられた。ただしスマブラDXのような使い勝手はなく、対戦に取り入れるのは難しい。
キャラクターの移動速度やブレーキ力、しゃがみ歩きの性質で滑る距離が異なる。ルイージが最もよく滑る。アイテムのうさぎずきんを装着して歩行の勢いを増せば、しゃがみ歩きができる全てのキャラで勢いよく滑ることができる。
なお、匍匐絶の始動は歩行に限らず、自分で発生させた横方向への勢いなら何でもよく、回避投げや走行反転、着地自の滑りなどからでも行うことができる。
ダッシュガード
走行中にシールドを張るテクニック。
操作は至ってシンプルで、走行中にスティックを倒したまま、シールドボタンを押すだけ。ステップ(ダッシュ)の段階で予めシールドボタンを押しておくと、走行に移行するのと同時にシールドを張ることができる。
ダッシュガードは、攻撃をガードするためだけでなく、走行中にすぐ待機状態に移行したい場合に有効である。滑りにくくブレーキ動作が短いファイターでなければ、これが走行から最もはやく待機状態に移行するための手段になる。
また、走行からダッシュつかみではなく通常のつかみを行いたい場合にもよく使用される。ダッシュガードから掴みを行う場合、掴みを入力をするのは、シールドが展開されてからある程度経過しないと、ダッシュつかみになってしまうので注意。
走行反転キャンセル
走行反転動作は幾つかの動作でキャンセルできる。その中には走行中にはできない動作も含まれる。
走行反転はタイミングによるキャンセル可能な行動の違いによって、始め・終わり際の2段階に分けることができる。
走行反転の始め
走行反転の始めは、ジャンプ、後方回避、振り向き掴み、横強攻撃、横スマッシュ攻撃、横必殺ワザ、アイテム投擲(前投げ・上投げ・下投げ)でキャンセルすることができる。
後方回避と振り向きつかみは入力の際に走行反転する向きと反対の方向にスティックを倒す必要がある。成功するとスティックを倒した方向と逆の方向に振り向き掴み・後方回避をする。
横強攻撃などの攻撃行動でキャンセルは、接近してくる相手の攻撃を走行やステップで避わした後にこのテクニックで攻撃を繰り出すという使い方が主。もし攻撃が当たらなかったとしても滑って行って相手から遠ざかるため反撃を受けにくい。殆どのファイターに使い道があるテクニックだが、特に、リーチの長い横強攻撃・横スマッシュ攻撃を持つクッパやロックマンロックマンが有効活用しやすい。
それとは逆に、相手に向かって走行し、目の前で走行反転してこのテクニックを繰り出すことによって、背中から相手に滑り込みつつ、攻撃判定の後ろ側を当てたり、または相手を通り越した後背後から攻撃するといった使い方もある。これも殆どのファイターに使い道があるテクニックだが、特に、走りが早くて横強攻撃中によく滑るフォックスや、攻撃判定が後ろ側にもあるWii Fit トレーナーが有効活用しやすい。
ジャンプでキャンセルをすると、進行方向に後ろを向いてジャンプすることができる。これにより、走行からも前方に後空中攻撃を出せる。きれいに前進(後退?)しつつ跳ぶには、走行中にスティックを逆方向にはじいた瞬間にジャンプするイメージで。
殆どのキャラにとって後空中攻撃は性能が良い攻撃のため、ルール問わず有効なテクニックである。
また、#ジャンプキャンセルと組み合わせることで、走行反転から上必殺ワザや上スマッシュ攻撃を直接出せる。ダッシュを直接キャンセルして上必殺ワザや上スマッシュ攻撃を出す場合と違い、進行方向に背を向けて技を出せるので、マリオの上スマッシュのような、攻撃判定の発生が背後のほうがはやい技で使うとよい。
走行反転の終わり際
走行反転の終わり際でスティックをニュートラルに戻すと待機状態になる。そのため、実質、走行反転の終わり際は待機状態と同じ行動ができる。また、待機状態を経ずとも、殆どの行動は直接行うことができる。ただし横強攻撃・横スマッシュ攻撃だけは直接繰り出せないため、一旦待機状態を経る必要がある。
メタナイトなど、ファイターによっては走行反転の終わり際で加速するため、そこで走行反転キャンセルすることによって、例えば大きく滑りながら下スマッシュ攻撃やアピールを繰り出すことができる。
シールド・回避
ガードキャンセル
シールド解除モーションを介さず、シールドを直接キャンセルして行動するテクニック。公式名称は"シールドキャンセル"だが、ユーザーの間では"ガードキャンセル"で広まっている。
シールド状態から直接できる行動は、つかみ、地上緊急回避、ジャンプ、アイテム投げ・すり抜け床のすり抜け。
また、上記の#ジャンプキャンセルで解説したように、ジャンプの踏み切りは上スマッシュ・地上上必殺ワザでキャンセルすることが出来るので、実質、それらもシールド状態から直接繰り出すことができる。つまり「ガードキャンセルジャンプキャンセル上スマッシュ攻撃・上必殺ワザ」。なお、単に「ガーキャン上B・ガーキャン上スマ」と呼ばれることが多い。
また、ジャストシールドが発生した直後限定で、上記のシールドキャンセル行動に加え、各種通常攻撃と必殺技を、シールド解除モーションをキャンセルして行うことがことができる。
シールドで防げばガードキャンセルからの反撃が確実なワザは多く、第三者による妨害の可能性のある混戦状況ではともかく、一対一の状況では重要な攻撃手段である。そのために、ガードキャンセルからの反撃を受けないようにワザを出すのもまた重要である。
ガード解除攻撃
ガードキャンセルと並び、反撃に有用なテクニック。
相手の攻撃をガードし、その後反撃を行う点はガードキャンセルと同じだが、その原理は別物。
……とはいえ、何も難しい理屈ではなく、普通にガードを解き、すぐにワザを出すという単純なもの。ワザの発生が早いキャラほどやりやすい。
しかし、ガードが解除されるタイミング、もしくは解除後に最速でワザを出すタイミングがつかめていないと、
緊急回避やガーキャンつかみが暴発しやすいため、せっかくの反撃の機会を失うばかりか、逆にこちらが隙を晒してしまうというミスをしやすい。
原理は単純ながら、実戦で活用するにはそれなりに慣れが必要。
また、ガーキャンにも言えることだが、相手のワザの性能を十分に把握しておき、ガード後にどの程度の硬直があるかを知っておくことが望ましい。
さらに、ガード後に反撃可能かどうかを判断するだけではなく、
どのくらい遅いワザ(=より高威力なワザ)でも反撃が可能かどうかを見極められるようになると、ダメージ効率が上がる。
相手のワザに対して、常に最大級の反撃ができれば完璧。
キャラによっては、ガード解除反撃が撃墜手段にもなりうるので、ガーキャンとともに、上達を目指すうえで非常に重要な技術。
たとえば、サムスのつかみの攻撃発生は 16F で、弱攻撃は 3F だが、
ガーキャンつかみをした場合、 16F かかるのに対して、ガード解除から最速で弱攻撃をした場合、 10F(解除7F + 弱3F) で出る。
サムスはガーキャンスクリューアタックという強力な反撃手段を持っているものの、
スクリューアタックは密着に近い状態でないと当たりにくく、それなりにリスクを背負った行動でもあるため、ガード解除弱のほうが勝るケースがある。
仕組みは全く異なるものの、その効用が似通っているためか、ガードキャンセルと混同されやすいが、以下のような違いがある。
- 出せるワザの制限がない。地上ワザと全ての必殺ワザが出せる。
空中攻撃も出せるが、ガーキャンジャンプではなく、あえてガード解除から出すメリットは薄い。つかみなどに関しても同様。 - ガードをキャンセルするのではなく解除するため、行動可能になるのは解除フレーム(7F)が経過した後。
発生の面ではガーキャンには及ばない。基本的に大きめの隙に対して行う反撃。
つかみの間合いが狭いor発生が遅い、上スマッシュ攻撃や上必殺ワザの出が遅いなど、ガーキャンが不得意キャラにとっては重要な反撃手段。
相手のワザの隙の大きさに応じて反撃に使用するワザを選べるため、つかみよりも大きなリターンを得やすい点もガード解除攻撃の特徴といえる。
回避キャンセルつかみ
ステップ(ダッシュ)をキャンセルして出した前方緊急回避は、その出始めをダッシュつかみでキャンセルすることができる。
ダッシュつかみでキャンセルした場合、ファイターによっては回避の初速が速いため、ダッシュ攻撃キャンセルダッシュつかみ同様、普通にステップするより一瞬だが速く目標まで到達できる。特にリトル・マックは回避の初速度が速いため、瞬間移動したかのように前進したのち掴みを繰り出す。
入力手順
太字は次の入力の時まで押しっぱなしにする必要あり。
- スティック前倒し(ステップ)→シールドボタン(前方緊急回避)→攻撃ボタン(ダッシュつかみ)
ダッシュつかみの後にすぐにスティックを後ろに倒せば振り向き掴みに切り替え可能。
ファイターによっては移動距離や滑り具合が通常と大差無く、成否の判断が難しい。パルテナのような回避の始めに特徴的なSEが鳴るファイターはわかりやすい。
攻撃
簡易小ジャンプ最速攻撃
Cスティックがあるコントローラーで弾きジャンプON設定限定。
スティック上はじき→Cスティックをほぼ同時に入力。
自動的に、小ジャンプから最速で空中攻撃を出してくれる。
Cスティックに「スマッシュ攻撃」を割り当てているとCスティックを上に倒した場合は上スマッシュになる。「攻撃」を割り当てていると上空中攻撃が可能。
スティックを斜め後ろ気味にすることでダッシュ中でも後ろに下がりながら最速で空中前、下、後ろを出すことができる。
振り向き必殺ワザ
向いている方向と逆にスティックを倒しながら必殺ワザを入力することで、向きを反転して必殺ワザを繰り出すテクニック。
横必殺ワザなら単に向いている方向と逆にスティックを倒しながら必殺ワザボタンを押せばいい。上必殺ワザ・下必殺ワザなら後ろ斜め上または斜め下に倒しながら必殺ワザボタンを押すことで可能。通常必殺ワザは空中限定で、スティックを後ろに倒して一定時間以内にスティックを離し、すぐに必殺ワザボタンを押すことによって可能。
大半の必殺ワザで可能なテクニックだが、カービィの下必殺ワザなど、できないものもある。
方向転換必殺ワザ
反転して必殺ワザを繰り出すには、必殺ワザを繰り出す直前にスティックを反対に倒す(上記の#振り向き必殺ワザ)だけでなく、必殺ワザを入力した直後にスティックを後ろに倒すことによっても可能である。この方法で反転させると、向きだけでなく横の慣性も反転し、それまでの進行方向とは真逆に折れ曲がるように移動しつつ必殺ワザを繰り出す。発動時に慣性自体が無くなるワザの場合はその場で振り向くだけとなる。
相手の読みを外す動きや間合いの調整、落下の軌道を変える事による着地狩りの回避など、その用途は広い。ただし少しのタイミングの狂いで横必殺ワザが暴発しやすく、特に横必殺ワザ後にしりもち落下になる場合は自滅の危険性が常にチラつく。
全ての必殺ワザでできるテクニックではなく、できないものも幾つかある。キャプテン・ファルコン、ガノンドロフの通常必殺ワザはベクトル反転必殺ワザの入力をするとベクトル反転は起こらずに用意された専用の振り向き動作になる。
上記の振り向き必殺ワザと合わせると、例えば相手に向かってジャンプし空中から接近すると見せかけ、寸前で進行方向を転換させて引きながら飛び道具を放つ、といったテクニカルな使い方ができる。
一部では、次の4つの方向転換の方法を、上から順に「1式」「4式」「3式」「2式」と呼んでいる。
- 進行方向に対するキャラの向き:前
- 通常の方向転換
- 振り向き必殺ワザ+方向転換必殺ワザ
- 進行方向に対するキャラの向き:後ろ
- 通常の方向転換
- 振り向き必殺ワザ+方向転換必殺ワザ
「方向転換」が公式名称だが、このテクニック初出の前作スマブラXのときは公式名称が判明していなかったため、そのときユーザーによって名付けられた「ベクトル反転必殺ワザ(ベク反)」、「空中ダッシュ(空ダ)」の方が今でもよく使われている。しかし、両名称とも「慣性が働いてなくてもベクトル反転なのか」や「地上で出しても空中ダッシュなのか」等のつっこみがたまに入ったりする。
しゃがみ仕込み
弱攻撃コンビネーション中に一瞬だけしゃがみを入力することで、コンビネーションをキャンセルして別のワザへ繋ぐテクニック。弱1→弱2→一瞬しゃがみ→弱1…といった感じ。
弱攻撃のコンビネーションの受付時間は動作が完全に終了した後も少しの間続く。そのため、動作終了後でも少しの間は他の通常攻撃を出そうとしても弱攻撃の次の段が出る。この受付は一部の行動でカットすることができ、しゃがみはそれができる行動の中でもっとも短い。一部の弱攻撃はコンビネーションの受付が終わるのを待つよりも、しゃがみを挟んだ方が早く他の通常攻撃を繰り出すことができる。
慣れるまではタイミングを覚えるのが難しいが、使いこなせればダメージを溜めやすくなる。 代表的な活用例は、リンクのしゃがみ仕込み弱ループ。
しゃがみ中に弱攻撃
しゃがみ歩きを持たないファイターは、スティックを斜め後ろに倒してしゃがみながら攻撃ワザボタンを押すと、下強攻撃ではなく弱攻撃が出る。そのまま弱攻撃を終えれば最速でしゃがみに移行するため、上記の「しゃがみ仕込み弱」が少しやりやすくなる。
なお、弱攻撃ではなく振り向き下強攻撃になるタイミングが一瞬あるため、そこは覚えて避ける必要がある。なお、「攻撃」を割り当てたCスティックを斜めに倒すことで弱攻撃を繰り出すことができるが、それなら振り向き下強攻撃が出ることは無い。
ダウン連
詳細は「ダウン連」を参照
相手がダウンしている状態で、上下ベクトルでは無いふっ飛ばし力が少ない技(リンクの弱攻撃一段目など)を当てると、相手はふっ飛ばずに倒れたままもがく。これを繰り返すことによってコンボが成立する。
道連れ
読んで字の如く、相手と一緒に落下するテクニック。自分も落下するので基本的には±0だが、以下のようなメリットがある。
- ただ-1されるよりは遥かにマシ
- 相手に蓄積ダメージでリードされている時の仕切り直し
- タイム制の点数調整(一番強い相手を道連れにし、かつ自分と一番弱い相手に得点が+されるようにする等)
- ストック制の一対一で、相手だけ残りストックが1のときに決めれば確実に勝利
相手と共に落下すれば良いので一応大半の空中攻撃で狙えるが、つかみワザ・急降下するタイプのメテオ技などが特にやりやすい、あるいはそれを前提としたような性能の技を指すのが基本。
ガノンドロフの横必殺技は、拘束したまま共に落下した場合は掴まれていた側が一瞬先に落下するので、ストック制の一対一でお互い残りストックが1のときに決めれば確実な勝利となる。
各道連れワザの詳細については各ファイターのページを参照。
ふっとび
ヒットストップずらし
詳細は「ヒットストップずらし」を参照
ダメージを受けているときに方向入力すると、その方向に少しだけファイターをずらすことができる。略称「ずらし」。なお、「ベクトル変更」も「ずらし」と呼ばれることが多い。
ベクトル変更
詳細は「ベクトル変更」を参照
受けた攻撃によってふっとぶまでにスティックを倒していると、その方向にふっとぶ角度を少し傾けることができる。
ふっとび緩和
ふっとぶとキャラクターは硬直するが、ふっとびの勢いが弱まると動けるようになる。このときスティックをステージ側に倒して自ら空中横移動速度を生み出せば、その分、残っている横方向のふっとびの勢いを相殺することができる。空中ジャンプもすればより強い推進力を得られる。
むらびとの横必殺ワザのように、繰り出した瞬間にふっとびの勢いが大幅に減る必殺ワザがあり、それもふっとび緩和に活用することができる。逆に、フォックスの横必殺ワザのように、繰り出した瞬間にふっとびの勢いが増加するものもある。なお、#方向転換必殺ワザでふっとびの勢いを反転させることはできない。方向転換必殺ワザで反転できる速度は自分が生み出したもののみ。
ふっとんでから動けるようになるのはふっとびの勢いが殆ど無くなってからなので、ふっとび緩和をしたところで減らせるふっとび距離は極僅か。しかしそれによって本来撃墜する場面で撃墜を避けられたなら大きな利益である。
なお、上方向のふっとびの勢いを緩和する方法は無い。
ふっとび速度変更
ふっとび角度が60°未満[3]かつメテオでないワザがヒットして倒れふっとびをする瞬間に、スティックを10°~170°程度の範囲に倒しているとふっとび速度が増え、190°~350°程度の範囲に倒しているとふっとび速度が減る。0°前後と180°前後に倒した場合は速度の増減は無い。
ベクトル変更と同じ入力方法・タイミングなので、これをするとベクトル変更も兼ねることになる。ふっとび速度の変更ができる攻撃では、その性質のために、バーストラインまでの距離が遠くなるようにベクトル変更することが最もふっとびに耐える方法とは限らない。
次の表は、Wii U版のトレーニングモードでマリオを何%で撃墜できるかを計測したものである。Aは終点の左端、Bは中央、Cは右端、Dは戦場の浮遊中央台の中央(復活足場から降りた地点)に右向きのネスを立たせ、Eは終点の右端に右向きのシークを立たせ、後投げ(ネスはベクトル135、シークは120)でマリオをふっとばしたもの。マリオはふっとぶ瞬間にスティックを倒して、ベクトル変更とふっとび速度の変更をしている。また、ふっとびの終わり際にスティックを前倒しして緩和行動をとっている。
マリオのスティックの角度 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
N ・ | 45 ↗ | 90 ↑ | 135 ↖ | 180 ← | 225 ↙ | 270 ↓ | 315 ↘ | 0 → | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[A] KO% | 85 | 93 | 85 | 78 | 78 | 82 | 87 | 92 | 94 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[B] | 122 | 117 | 112 | 118 | 112 | 119 | 124 | 130 | 133 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[C] | 148 | 118 | 120 | 136 | 140 | 146 | 154 | 161 | 135 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[D] | 125 | 103 | 105 | 116 | 116 | 122 | 127 | 135 | 119 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[E] | 739 | 664 | 698 | 659 | 838 | 969 | 923 | 823 | 671 |
この結果から、最もふっとびを耐えることができるスティック角度は、ふっとび速度の増加を起こさない角度の内で、最もバーストラインまでの距離が遠くなるベクトル変更ができる角度であることがわかる。 Eでは135°が45°、90°よりもバーストラインまでの距離が遠くなるベクトル変更なのにKO%が低くなっている。これは、90°、135°はベクトル変更したことによってふっとび角度が60°を超え、ふっとび速度の増加が起きなかったためである。
ちなみに、3DSのVer.1.0.3までは、全ての攻撃でふっとび速度変更ができた。
その他
硬直キャンセル必殺ワザ
詳細は「硬直キャンセル必殺ワザ」を参照
一部の必殺ワザはワザや着地の硬直中にも使用することができる。
脚注
- ↑ アンケート集計拳!!
- ↑ スマブラ拳!!小ネタ集
- ↑ 60°前後というのは判明しているが、精密な調査が難しいため、正確な数値は不明。ちなみに、カスタマイズ装備の「打ち上げ上手」が適用される角度も60°からである。