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「相殺」の版間の差分

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(特殊な相殺判定、相殺判定の有無について追記。)
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[[ファイル:相殺1.jpg|thumb|地上攻撃同士が接触すると相殺が発生し、お互いのワザが中断され、のけぞる。]]
 
[[ファイル:相殺1.jpg|thumb|地上攻撃同士が接触すると相殺が発生し、お互いのワザが中断され、のけぞる。]]
 
[[ファイル:相殺2.jpg|thumb|ダメージの差が大きいと、ダメージの低いほうだけ相殺が発生し、ワザを中断することに。]]
 
[[ファイル:相殺2.jpg|thumb|ダメージの差が大きいと、ダメージの低いほうだけ相殺が発生し、ワザを中断することに。]]
攻撃には地上攻撃や飛び道具といったいくつかの種類があるが、その中の特定の組み合わせの攻撃が接触したとき、お互いの攻撃に[[#相殺判定]]と呼ばれるものが設定されていた場合、両者、または一方に'''相殺'''が発生し、攻撃が打ち消される。
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'''{{PAGENAME}}'''は、[[スマブラシリーズ]]の全てに存在する、攻撃判定同士が接触すると、両者、または一方の攻撃判定が消失する[[システム]]。攻撃判定の消失は相殺を起こした相手に対してのみで、他の相手には攻撃をヒットさせることができる。また、飛び道具へ相殺を起こした場合は、攻撃判定を消失するのはその飛び道具に対してのみで、飛び道具の使用者へ攻撃をヒットさせることはできる。なお多くの場合、相殺が起きるとすぐさま[[#相殺モーション]]に移行して攻撃が中断される。
 +
 
 +
相殺の本来の意味は「互いに損得なしにすること」であるが、スマブラではどちらか一方だけに相殺が起きることがある。
  
 
== 相殺の条件 ==
 
== 相殺の条件 ==
自分と相手の攻撃判定が接触した時に以下の条件をすべて満たしていれば、'''自分の攻撃に'''相殺が発生する。
+
相殺の発生には次のルールがある。
*「自分:地上攻撃、相手:地上攻撃」または「自分:飛び道具、相手:地上or空中攻撃」の組み合わせである
+
*「地上攻撃-地上攻撃」「飛び道具-地上攻撃」「飛び道具-空中攻撃」の組み合わせであること。直接攻撃の必殺ワザの場合、必殺ワザを出しているファイターが地上にいる時には地上攻撃、空中にいる時は空中攻撃と同じ扱いになる。
*両方の攻撃に[[#相殺判定]]がついている
+
*互いの攻撃に[[#相殺判定]]がついていること。
*自分の攻撃のダメージ%が、相手の攻撃より9%以上高くない
+
*互いの攻撃のダメージ%の差が、*%未満であること。もし*%以上だと、ダメージが低い方にのみ相殺が起き、大きい方は攻撃が続行されて一方的に打ち勝つ。<br />*は『[[64]]』では10%。『[[DX]]』以降は9%
ただし例外として、[[#特殊な相殺判定]]を持つ攻撃は条件を満たさなくても相殺する。
 
 
 
接触した攻撃のダメージ差が9%未満であればお互いに相殺が発生する。9%以上の場合はダメージの小さいほうのみ相殺し、ダメージの大きいほうは相殺しない(一方的に攻撃できる)。
 
 
 
直接攻撃の必殺ワザの場合、必殺ワザを出しているキャラが地上にいる時には地上攻撃、空中にいる時は空中攻撃と同じ扱いになる。
 
 
 
相殺の本来の意味は「互いに損得なしにすること」であるが、スマブラでは「ダメージを与えていないのに攻撃が相手にヒットした扱いになること」を相殺と呼んでいる。どちらか一方にだけ相殺が起こる、という表現は本来の意味だとおかしいが、ここでは問題ない。
 
 
 
=== 特殊な相殺判定 ===
 
ごく一部のワザは、'''相殺判定を持つ攻撃に触れたとき、自分・相手の攻撃がともに相殺する'''という特殊な相殺判定を持っている。
 
*「自分:地上攻撃、相手:空中攻撃」のような、本来相殺が起こらない組み合わせでも相殺が起こる。
 
*相手の攻撃をダメージで9%以上上回っていても相殺する。
 
*ただし、相手の相殺判定なしのワザは相殺できない。
 
特殊な相殺判定を持つワザは、攻撃判定を持つものとファイター本体が別の食らい判定を持っているものが多い。このような場合、そのワザはワザ同士のぶつかり合いに弱くなる。例えばネスの上スマッシュが相手の空中攻撃とぶつかった場合、'''相手の攻撃はヨーヨーに関して相殺する'''が、ネス本体への攻撃判定は残ったままである。ヨーヨーは相殺して相手への攻撃判定を失うため、ネスが一方的に相手の空中攻撃を食らってしまう。
 
 
 
同様に、チコ、ピクミンの特殊相殺判定は、相手の攻撃を'''チコ、ピクミンに関して相殺'''させる。チコ、ピクミンに対する相手の攻撃判定が消えるため彼らがダメージを負うことはないが、ロゼッタ、オリマーに対する攻撃判定は残ったままとなる。
 
 
 
特殊な相殺判定を持ち、かつファイター本体が攻撃判定を出しているワザの代表がXのメタナイトのマッハトルネイドである。このワザが相殺判定有りの攻撃判定と重なった場合、'''相手の攻撃は相殺されてメタナイト本体に攻撃が当たらず、マッハトルネイドの次の段が発生して相手が一方的に巻き込まれる'''といったことが起こる。先述の例とは真逆で、攻撃のぶつかり合いに異常に強いワザであった。対策の一つが、相殺判定無しのワザを本体に当てることである。
 
 
 
 
 
'''特殊な相殺判定のワザ一覧'''
 
*ロゼッタ&チコ
 
**チコの全ての通常攻撃
 
*フォックス、ファルコ
 
**横必殺技
 
*ネス
 
**上スマッシュ攻撃・下スマッシュ攻撃
 
*ピクミン&オリマー
 
**ピクミンを使った全ての通常攻撃
 
*むらびと
 
**下必殺ワザの木
 
*カムイ
 
**横スマッシュ攻撃(溜め部分除く)、通常必殺技(噛み付き)、横必殺技(槍部分)
 
*ベヨネッタ
 
**各種スマッシュ攻撃
 
  
'''例'''
+
ただし、[[#特殊な相殺判定]]を持つ攻撃は上記のルールにあてはまらない。
*ゼロスーツサムスの弱攻撃(1%) 対 むらびとの伐採された木(25%)<br />→相殺発生 ゼロスーツサムスにダメージ無し ゼロスーツサムスは[[#相殺モーション]]
 
*ゼロスーツサムスの前空中攻撃(5%) 対 むらびとの伐採された木(25%)<br />→相殺発生 ゼロスーツサムスにダメージ無し 空中攻撃なので相殺モーションには移行せず
 
*ガノンドロフの振り向き魔人拳(37%) 対 むらびとの伐採された木(25%)<br />→木にだけ相殺発生 ガノンドロフにダメージ無し ガノンドロフは相殺モーションに移行せず
 
  
 
== 相殺判定 ==
 
== 相殺判定 ==
 
全ての攻撃判定には相殺パラメータのOn/Offが設定されている。Offになっているワザは、お互いのワザに相殺を発生させない。相殺パラメータがOnであることを「相殺判定が有る」、Offであることを「相殺判定が無い」というのが一般的である。
 
全ての攻撃判定には相殺パラメータのOn/Offが設定されている。Offになっているワザは、お互いのワザに相殺を発生させない。相殺パラメータがOnであることを「相殺判定が有る」、Offであることを「相殺判定が無い」というのが一般的である。
  
相殺判定があっても、[[#相殺の条件]]をすべて満たさなければ相殺は発生しない。例えばある空中攻撃が相殺判定を持っていたとしても、それが飛び道具以外のワザとぶつかった場合は相殺しない。
+
相殺判定があっても、[[#相殺の条件]]をすべて満たさなければ相殺は発生しない。例えばある空中攻撃が相殺判定を持っていたとしても、それが飛び道具以外のワザとぶつかった場合は相殺しない。相殺判定が無い地上攻撃は、ワザが重なった時に空中攻撃のようなふるまいをするというイメージである。一方、空中攻撃はそもそも相殺が起きないため([[#特殊な相殺判定]]を持つワザとぶつかった時を除く)、相殺判定の有無でワザの性質はあまり変わらない。
 
 
相殺判定が無い地上攻撃は、ワザが重なった時に空中攻撃のようなふるまいをするというイメージである。一方、空中攻撃はそもそも相殺が起きないため([[#特殊な相殺判定]]を持つワザとぶつかった時を除く)、相殺判定の有無でワザの性質はあまり変わらない。
 
  
また、相殺判定が無いワザは'''相手の飛び道具を消せない'''というデメリットを持つ。
+
相殺判定が無いワザは、場合によっては相手の攻撃を一方的に潰せることがあるが、その逆もまた然りである。また、相手の飛び道具を消せないという大きなデメリットを持つ。
  
相殺判定の有る無しは見た目では判断できず、ゲームプレイでは攻撃同士を接触させて相殺が発生したかどうかで確認するしかない。地上・空中共に大多数のワザには相殺判定が有り、相殺判定が無いワザには、魔法、光線、衝撃波の類が多い。<br />一つのワザでも、部位によって相殺判定が有る箇所、無い箇所とで分かれているもの(たとえば、[[マリオ (3DS/Wii U)|マリオ]]の横スマッシュ攻撃は、手の部分には相殺判定が有り、炎の部分には無い)や、段によって相殺判定の有無が異なる[[連続ヒットワザ]]など(たとえば、[[ネス (3DS/Wii U)|ネス]]の前空中攻撃は最終段には相殺判定があるが、それ以外の段には無い)もある。
+
相殺判定の有る無しは見た目では判断できず、ゲームプレイでは攻撃同士を接触させて相殺が発生したかどうかで確認するしかない。地上・空中共に大多数のワザには相殺判定が有る。相殺判定が無いワザには、魔法、光線、衝撃波の類が多い。一つのワザでも、部位によって相殺判定が有る箇所、無い箇所とで分かれているものや、[[連続ヒットワザ]]の段によって相殺判定の有無が異なるものもある。たとえば、『[[3DS/Wii U]]』の{{for|マリオ}}の横スマッシュ攻撃は、手の部分には相殺判定が有り、炎の部分には無い。『[[3DS/Wii U]]』の{{for|ネス}}の前空中攻撃は、最終段には相殺判定があるが、それ以外の段には無い。
  
 
== 相殺モーション ==
 
== 相殺モーション ==
[[#相殺判定]]を持つワザは、さらに相殺モーションを持つものと持たないものに分けられる。相殺モーションを持つワザは、相殺発生後、のけぞるような'''相殺モーション'''に移行する。地上攻撃の大半は相殺モーションを持つワザである。一方、空中攻撃や飛び道具には相殺モーションが無い。<ref>データ上は空中攻撃や飛び道具にも相殺モーション有りと記述されていることが多いが、ゲーム内でモーションを取ることは無い。</ref>
+
[[ファイル:相殺3.jpg|thumb|写真は[[ドクターマリオ (3DS/Wii U)|ドクターマリオ]]の空中上必殺ワザと[[パックマン (3DS/Wii U)|パックマン]]の下必殺ワザの相殺。空中攻撃は相殺が発生しても動作が中断されないので、消火栓と相殺した後にそのまま上にいたパックマンに攻撃できた。]]
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[[#相殺判定]]を持つワザは、さらに相殺モーションを持つものと持たないものに分けられる。相殺モーションを持つワザは、相殺発生後、のけぞるような'''相殺モーション'''に移行し、その後に[[待機]]状態に戻る。相殺モーションの長さはワザのダメージが大きいほど長くなる(動作がゆっくりになる)。相殺モーションが無いワザが相殺を起こした場合、ワザの動作は止まらずに通常通り進行する。
  
地上攻撃の相殺モーションは反動でのけぞる動作をとり、その後に待機状態に戻る。相殺モーションの長さはワザのダメージが大きいほど長くなる(動作がゆっくりになる)。ダメージが双方で異なる場合、相殺モーションの長さ、および相殺発生時のヒットストップの長さはダメージが大きいほうの攻撃で決まる。
+
地上攻撃の大半は相殺モーションを持つワザであり、一方で空中攻撃や飛び道具には相殺モーションが無い<ref>データ上は空中攻撃や飛び道具にも相殺モーション有りと記述されていることが多いが、ゲーム内でモーションを取ることは無い。</ref>。相殺モーションが無いワザは、相手の飛び道具を相殺したついでに相手に攻撃、ということがしやすいという長所があるが、一方で相手まで攻撃が届かなかった場合には、ワザの隙を最後まで晒してしまうという短所がある。
 
 
相殺モーションの無いワザは、相殺時のヒットストップが発生しない。相殺モーションが有るワザと無いワザがお互いに相殺した場合、相殺モーションが無い側にだけヒットストップが発生し、無い側は元のワザの動きが止まらずに進行する。
 
  
 
なおここでは相殺時の動作を相殺モーションとしているが、これは公式名称ではない。公式名称は不明で、相殺モーションのほかには、相殺動作、相殺硬直、相殺反動などと呼ばれることがある。
 
なおここでは相殺時の動作を相殺モーションとしているが、これは公式名称ではない。公式名称は不明で、相殺モーションのほかには、相殺動作、相殺硬直、相殺反動などと呼ばれることがある。
  
== 相殺の発生 ==
+
=== 相殺後の攻撃判定の復活 ===
[[ファイル:相殺3.jpg|thumb|写真は[[ドクターマリオ (3DS/Wii U)|ドクターマリオ]]の空中上必殺ワザと[[パックマン (3DS/Wii U)|パックマン]]の下必殺ワザの相殺。空中攻撃は相殺が発生しても動作が中断されないので、消火栓と相殺した後にそのまま上にいたパックマンに攻撃できた。]]
 
 
[[ファイル:相殺4.jpg|thumb|[[Mr.ゲーム&ウォッチ (3DS/Wii U)|Mr.ゲーム&ウォッチ]]の前空中攻撃と[[ゲッコウガ (3DS/Wii U)|ゲッコウガ]]の通常必殺ワザ最大ための相殺。相殺モーションの無い連続ヒットワザは一つの段が相殺されても次の段で攻撃できるのでぶつかり合いに強い。]]
 
[[ファイル:相殺4.jpg|thumb|[[Mr.ゲーム&ウォッチ (3DS/Wii U)|Mr.ゲーム&ウォッチ]]の前空中攻撃と[[ゲッコウガ (3DS/Wii U)|ゲッコウガ]]の通常必殺ワザ最大ための相殺。相殺モーションの無い連続ヒットワザは一つの段が相殺されても次の段で攻撃できるのでぶつかり合いに強い。]]
相殺が発生するとまず[[ヒットストップ]]が発生し([[#相殺モーション]]の無いワザを除く)、攻撃が接触した部分に小さな透明の円のエフェクトが表示される。このエフェクトは当たり判定有り[[無敵]]状態の相手に攻撃したときに出るものと同じ。
+
相殺モーションが無いワザは、相殺後に攻撃判定が復活することがある。
  
そして、'''ダメージを与えていないのにもかかわらず攻撃が相手にヒットした扱いになる'''。ワザが相手の攻撃判定・食らい判定に同時に触れたとしても、相殺が起きれば相手にダメージは与えられない。攻撃判定が2か所以上設定されているワザは、そのうちどこか1か所が相殺すると残りも相手への当たり判定を失う。ただしカムイの横スマッシュは例外で、「同じフレームに根元が相殺し、先端がヒットする」という現象が起こる。
+
一つは、相殺モーションが無い[[多段攻撃]]が相殺した場合。多段攻撃の空中攻撃や飛び道具などが該当する。これらは相殺を起こして攻撃判定を失っても、次の段に移行すれば攻撃判定が復活する。
  
その後、ワザが相殺モーションを持っていればそれに移行し、持っていなければモーションが続行される。
+
もう一つは、相殺モーションが無い地上攻撃が相殺した場合。『[[SP]]』の{{SP|プリン}}のダッシュ攻撃などが該当する。これらは相殺後に攻撃判定が切り替わる、すなわち攻撃がカス当たりに移行すると、相手に再びヒットさせることができる。なお例外的に、[[ロックマン]]の下空中攻撃は地上攻撃ではないがこの現象が起きる。
  
;相殺モーションの有る攻撃
+
== 特殊な相殺判定 ==
*ヒットストップの後、相殺モーションに移行する。
+
『[[X]]]』以降にある判定。[[ネス]]の上スマッシュ攻撃等のごく一部のワザは、次のような特殊な相殺ルールを持っている。
*このページの上部にあるマリオとリンクの攻撃の画像がこのパターンの相殺である。
+
*相殺判定のあるワザになら何でも相殺される。例えば、地上攻撃であっても、空中攻撃に相殺される。
*[[#相殺モーション]]にも解説有り。
+
*相手の攻撃よりどれだけダメージが上回っていても、必ず相殺される。
 +
*この判定に接触した空中攻撃は、必ず相殺される。
 +
*この判定に接触した地上攻撃は、この判定よりもダメージが*%([[#相殺の条件]]参照)以上あれば相殺されない。
  
;相殺モーションの無い攻撃
+
要はこの特殊相殺判定のワザは何にでも相殺されてしまうので、基本的にワザ同士の接触に弱い。更にこの判定を持つワザは、直接攻撃でありながら、飛び道具のように攻撃部分と使用者本体が別の喰らい判定を持っているものが多い。そのような場合、飛び道具を相殺した攻撃で飛び道具の使用者を攻撃することができるように、この判定を相殺した攻撃でこの判定の使用者を攻撃することができる。そのため、ワザのぶつかり合いには非常に弱い。この性質を持つネスの上スマッシュ攻撃で説明すると、ヨーヨーが敵の空中攻撃とぶつかって互いに相殺が起きた場合、ヨーヨーは敵へ、敵の空中攻撃はヨーヨーへの攻撃判定を失うが、敵の空中攻撃のネス本体への攻撃判定は残ったままとなるため、そのままネスへ攻撃することが出来る。
*相殺を起こしてもモーションが続行される。ヒットストップもかからない。
+
 
*相殺した攻撃判定は、相殺を起こした相手に接触させてもヒットしない。相殺に関係ない相手にはヒットする。
+
{| class="wikitable"
**武器の大半は持ち主と同じ物の扱いなので、攻撃判定が武器攻撃と相殺した場合は相手本体にはヒットしない。一方、飛び道具や[[#特殊な相殺判定]]の武器は別物扱いで、相殺後に相手本体にもヒットさせられる。
+
|+ 特殊な相殺判定の一覧
*攻撃判定が切り替わる、すなわち攻撃がカス当たりに移行すると、相手に再びヒットさせることができる。これは「相殺でヒットした扱いになる」のが相殺したフレームに出ていた攻撃判定のみであるため。
+
! ファイター !! ワザ !! ゲーム
**{{for|アイク}}{{for|プリン}}{{for|パルテナ}}のダッシュ攻撃、{{for|パックマン}}のスマッシュ攻撃のモンスター部分、{{for|ロックマン}}の空中下攻撃などで起こりうる。これに対して{{for|リトル・マック}}のダッシュ攻撃など、攻撃判定の切り替わりが無いワザでは相殺後に再ヒットすることはない。
+
|-
*相殺モーションの無い多段攻撃は、相殺した次の段からは通常通りヒットする。
+
| ロゼッタ&チコ || チコの全ての通常攻撃 || {{有無|for}}{{有無|SP}}
**{{for|ネス}}の下スマッシュ攻撃や{{for|ゲッコウガ}}の「みずしゅりけん」最大ためなどが該当する。多段の空中攻撃も一応当てはまるが、相殺する状況からしてあまり考える意味がない。
+
|-
 +
| ゼロスーツサムス || 横S(根元以外)・上S・空N・上B || {{有無|X}}
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 +
| メタナイト || DA・滑空攻撃・NB・横B・転倒起き上がり攻撃 || {{有無|X}}
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|-
 +
| フォックス || 横B || {{有無|X}}{{有無|for}}{{有無|SP}}
 +
|-
 +
| ファルコ || 横B || {{有無|X}}{{有無|for}}{{有無|SP}}
 +
|-
 +
| ネス || 上S・下S || {{有無|X}}{{有無|for}}{{有無|SP}}
 +
|-
 +
| ピクミン&オリマー || 全てのスマッシュ || {{有無|X}}{{有無|for}}{{有無|SP}}
 +
|-
 +
| ピクミン&オリマー || ピクミンを使った空中攻撃 || {{有無|X}}{{有無|for}}
 +
|-
 +
| むらびと || 下Bの木 || {{有無|X}}{{有無|for}}{{有無|SP}}
 +
|-
 +
| カムイ || 横S(溜め部分除く)、NB(噛み付き)、横B(槍部分) || {{有無|for}}{{有無|SP}}
 +
|-
 +
| ベヨネッタ || 全てのスマッシュ || {{有無|for}}{{有無|SP}}
 +
|}
 +
※チコは他の特殊相殺判定と違い、相手の攻撃より9%上回っている場合は相殺されない。
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 +
=== 特殊な相殺判定の多段攻撃 ===
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上述の通り、基本的には脆いのが特殊相殺判定だが、[[#相殺モーション]]が無く、且つ多段ヒットするものだと、一転して極めて強力なものとなる。
 +
 
 +
多段攻撃は[[#相殺後の攻撃判定の復活]]でも解説した通り、相殺を起こしても次の段に移行すれば攻撃判定が復活して相手を攻撃するということが可能になる。その仕組みと、あらゆる攻撃と相殺を起こす特殊相殺判定が組み合わさると、あらゆる攻撃を相殺しつつ、次の段で攻撃判定を復活させて相手を攻撃するという強力な判定が出来上がる。この攻撃を真っ向から潰せる可能性のある攻撃は、「この攻撃よりもダメージが9%以上ある地上攻撃または飛び道具」、「この攻撃よりも早い間隔で切り替わる相殺モーションが無い多段攻撃」、「相殺判定の無い攻撃」しかない。
 +
 
 +
この性質を持つワザには、『[[X]]』の{{X|メタナイト}}の「マッハトルネイド」空中版や{{X|ピクミン&オリマー}}の上空中攻撃、『[[3DS/Wii U]]』の{{for|ロゼッタ&チコ}}の弱百裂攻撃などがあり、いずれも強判定で優秀なワザとして名高い。その中でも「マッハトルネイド」は群を抜いた優秀さで、
 +
*「この攻撃よりも早い間隔で切り替わる相殺モーションが無い多段攻撃」が存在しない。ヒットストップが無いうえに段の切り替わりが早いため。
 +
*使用中に高速で動けるために、「マッハトルネイド」を真っ向から潰すことが出来るほどの威力を持った地上攻撃または飛び道具(えてして大振りの技)を重ねることが難しい。
 +
*空中攻撃では真っ向からの対抗は不可。頭上に判定の隙間はあれども、使用中は高速で動けるのでそこを狙うのは難しい。
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という強力さを持つ、スマブラシリーズ屈指の高性能ワザである。
  
 
== 補足 ==
 
== 補足 ==
 
*相殺では[[ワンパターン相殺]]は蓄積しない。
 
*相殺では[[ワンパターン相殺]]は蓄積しない。
*相殺では得点権は移らない。
+
*相殺では撃墜権は移らない。
 
*[[ペナルティ]]が発生するワザは、相殺でモーションが中断されてもペナルティが発生し保持している状態になる。
 
*[[ペナルティ]]が発生するワザは、相殺でモーションが中断されてもペナルティが発生し保持している状態になる。
*衝突した攻撃の力の差が9%以上でも、攻撃が衝突した瞬間の1Fだけはダメージの大きいほうの攻撃も当たらない。たとえば、攻撃判定が1Fしか発生しない攻撃がそれより9%以上ダメージの小さい攻撃と衝突した場合、相手にダメージは与えられない。「ダメージは与えていないがヒットした扱い」の相殺とは異なり、ヒットしていないのと同じ結果になるので、2F目からはヒットするようになる。
+
*攻撃判定が2か所以上設定されているワザは、そのうちどこか1か所が相殺すると残りも相手への当たり判定を失う。ただしカムイの横スマッシュ攻撃は例外で、「同じフレームに根元が相殺し、先端がヒットする」という現象が起こる。
 +
*『[[X]]』以降のみ確認。衝突した攻撃の力の差が9%以上でも、攻撃が衝突した瞬間の1Fだけはダメージの大きいほうの攻撃も当たらない。2F目からはヒットするようになる。この仕組みのため、攻撃判定が1Fしか発生しない攻撃が相手の攻撃と衝突した場合、相手の攻撃のダメージが自分のよりも9%以上低かったとしても、相手に攻撃を当てることが出来ない。
  
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
103行目: 98行目:
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
 
<references/>
 
<references/>
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 +
== 外部リンク ==
 +
*[http://ssb64.wiki.fc2.com/wiki/%E3%83%92%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%89%E7%A1%AC%E7%9B%B4%E3%83%BB%E7%9B%B8%E6%AE%BA%E7%A1%AC%E7%9B%B4%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%A0%E8%A1%A8 ヒットストップ・ガード硬直・相殺硬直フレーム表 - ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ データベース]
 +
*[http://dx.smashbr0s.com/hitbox-interaction-clang/ 攻撃判定・相殺 スマブラDX 対戦攻略指南]
 +
*[https://www30.atwiki.jp/ssb4_kensyou/pages/150.html 相殺 - スマブラfor 3DS/WiiU 検証wiki]
  
 
{{デフォルトソート:そうさい}}
 
{{デフォルトソート:そうさい}}
 
[[カテゴリ:システム]]
 
[[カテゴリ:システム]]

2019年2月7日 (木) 08:00時点における版

地上攻撃同士が接触すると相殺が発生し、お互いのワザが中断され、のけぞる。
ダメージの差が大きいと、ダメージの低いほうだけ相殺が発生し、ワザを中断することに。

相殺は、スマブラシリーズの全てに存在する、攻撃判定同士が接触すると、両者、または一方の攻撃判定が消失するシステム。攻撃判定の消失は相殺を起こした相手に対してのみで、他の相手には攻撃をヒットさせることができる。また、飛び道具へ相殺を起こした場合は、攻撃判定を消失するのはその飛び道具に対してのみで、飛び道具の使用者へ攻撃をヒットさせることはできる。なお多くの場合、相殺が起きるとすぐさま#相殺モーションに移行して攻撃が中断される。

相殺の本来の意味は「互いに損得なしにすること」であるが、スマブラではどちらか一方だけに相殺が起きることがある。

相殺の条件

相殺の発生には次のルールがある。

  • 「地上攻撃-地上攻撃」「飛び道具-地上攻撃」「飛び道具-空中攻撃」の組み合わせであること。直接攻撃の必殺ワザの場合、必殺ワザを出しているファイターが地上にいる時には地上攻撃、空中にいる時は空中攻撃と同じ扱いになる。
  • 互いの攻撃に#相殺判定がついていること。
  • 互いの攻撃のダメージ%の差が、*%未満であること。もし*%以上だと、ダメージが低い方にのみ相殺が起き、大きい方は攻撃が続行されて一方的に打ち勝つ。
    *は『64』では10%。『DX』以降は9%。

ただし、#特殊な相殺判定を持つ攻撃は上記のルールにあてはまらない。

相殺判定

全ての攻撃判定には相殺パラメータのOn/Offが設定されている。Offになっているワザは、お互いのワザに相殺を発生させない。相殺パラメータがOnであることを「相殺判定が有る」、Offであることを「相殺判定が無い」というのが一般的である。

相殺判定があっても、#相殺の条件をすべて満たさなければ相殺は発生しない。例えばある空中攻撃が相殺判定を持っていたとしても、それが飛び道具以外のワザとぶつかった場合は相殺しない。相殺判定が無い地上攻撃は、ワザが重なった時に空中攻撃のようなふるまいをするというイメージである。一方、空中攻撃はそもそも相殺が起きないため(#特殊な相殺判定を持つワザとぶつかった時を除く)、相殺判定の有無でワザの性質はあまり変わらない。

相殺判定が無いワザは、場合によっては相手の攻撃を一方的に潰せることがあるが、その逆もまた然りである。また、相手の飛び道具を消せないという大きなデメリットを持つ。

相殺判定の有る無しは見た目では判断できず、ゲームプレイでは攻撃同士を接触させて相殺が発生したかどうかで確認するしかない。地上・空中共に大多数のワザには相殺判定が有る。相殺判定が無いワザには、魔法、光線、衝撃波の類が多い。一つのワザでも、部位によって相殺判定が有る箇所、無い箇所とで分かれているものや、連続ヒットワザの段によって相殺判定の有無が異なるものもある。たとえば、『3DS/Wii U』のマリオの横スマッシュ攻撃は、手の部分には相殺判定が有り、炎の部分には無い。『3DS/Wii U』のネスの前空中攻撃は、最終段には相殺判定があるが、それ以外の段には無い。

相殺モーション

写真はドクターマリオの空中上必殺ワザとパックマンの下必殺ワザの相殺。空中攻撃は相殺が発生しても動作が中断されないので、消火栓と相殺した後にそのまま上にいたパックマンに攻撃できた。

#相殺判定を持つワザは、さらに相殺モーションを持つものと持たないものに分けられる。相殺モーションを持つワザは、相殺発生後、のけぞるような相殺モーションに移行し、その後に待機状態に戻る。相殺モーションの長さはワザのダメージが大きいほど長くなる(動作がゆっくりになる)。相殺モーションが無いワザが相殺を起こした場合、ワザの動作は止まらずに通常通り進行する。

地上攻撃の大半は相殺モーションを持つワザであり、一方で空中攻撃や飛び道具には相殺モーションが無い[1]。相殺モーションが無いワザは、相手の飛び道具を相殺したついでに相手に攻撃、ということがしやすいという長所があるが、一方で相手まで攻撃が届かなかった場合には、ワザの隙を最後まで晒してしまうという短所がある。

なおここでは相殺時の動作を相殺モーションとしているが、これは公式名称ではない。公式名称は不明で、相殺モーションのほかには、相殺動作、相殺硬直、相殺反動などと呼ばれることがある。

相殺後の攻撃判定の復活

Mr.ゲーム&ウォッチの前空中攻撃とゲッコウガの通常必殺ワザ最大ための相殺。相殺モーションの無い連続ヒットワザは一つの段が相殺されても次の段で攻撃できるのでぶつかり合いに強い。

相殺モーションが無いワザは、相殺後に攻撃判定が復活することがある。

一つは、相殺モーションが無い多段攻撃が相殺した場合。多段攻撃の空中攻撃や飛び道具などが該当する。これらは相殺を起こして攻撃判定を失っても、次の段に移行すれば攻撃判定が復活する。

もう一つは、相殺モーションが無い地上攻撃が相殺した場合。『SP』のプリンのダッシュ攻撃などが該当する。これらは相殺後に攻撃判定が切り替わる、すなわち攻撃がカス当たりに移行すると、相手に再びヒットさせることができる。なお例外的に、ロックマンの下空中攻撃は地上攻撃ではないがこの現象が起きる。

特殊な相殺判定

X]』以降にある判定。ネスの上スマッシュ攻撃等のごく一部のワザは、次のような特殊な相殺ルールを持っている。

  • 相殺判定のあるワザになら何でも相殺される。例えば、地上攻撃であっても、空中攻撃に相殺される。
  • 相手の攻撃よりどれだけダメージが上回っていても、必ず相殺される。
  • この判定に接触した空中攻撃は、必ず相殺される。
  • この判定に接触した地上攻撃は、この判定よりもダメージが*%(#相殺の条件参照)以上あれば相殺されない。

要はこの特殊相殺判定のワザは何にでも相殺されてしまうので、基本的にワザ同士の接触に弱い。更にこの判定を持つワザは、直接攻撃でありながら、飛び道具のように攻撃部分と使用者本体が別の喰らい判定を持っているものが多い。そのような場合、飛び道具を相殺した攻撃で飛び道具の使用者を攻撃することができるように、この判定を相殺した攻撃でこの判定の使用者を攻撃することができる。そのため、ワザのぶつかり合いには非常に弱い。この性質を持つネスの上スマッシュ攻撃で説明すると、ヨーヨーが敵の空中攻撃とぶつかって互いに相殺が起きた場合、ヨーヨーは敵へ、敵の空中攻撃はヨーヨーへの攻撃判定を失うが、敵の空中攻撃のネス本体への攻撃判定は残ったままとなるため、そのままネスへ攻撃することが出来る。

特殊な相殺判定の一覧
ファイター ワザ ゲーム
ロゼッタ&チコ チコの全ての通常攻撃 3USP
ゼロスーツサムス 横S(根元以外)・上S・空N・上B X
メタナイト DA・滑空攻撃・NB・横B・転倒起き上がり攻撃 X
フォックス 横B X3USP
ファルコ 横B X3USP
ネス 上S・下S X3USP
ピクミン&オリマー 全てのスマッシュ X3USP
ピクミン&オリマー ピクミンを使った空中攻撃 X3U
むらびと 下Bの木 X3USP
カムイ 横S(溜め部分除く)、NB(噛み付き)、横B(槍部分) 3USP
ベヨネッタ 全てのスマッシュ 3USP

※チコは他の特殊相殺判定と違い、相手の攻撃より9%上回っている場合は相殺されない。

特殊な相殺判定の多段攻撃

上述の通り、基本的には脆いのが特殊相殺判定だが、#相殺モーションが無く、且つ多段ヒットするものだと、一転して極めて強力なものとなる。

多段攻撃は#相殺後の攻撃判定の復活でも解説した通り、相殺を起こしても次の段に移行すれば攻撃判定が復活して相手を攻撃するということが可能になる。その仕組みと、あらゆる攻撃と相殺を起こす特殊相殺判定が組み合わさると、あらゆる攻撃を相殺しつつ、次の段で攻撃判定を復活させて相手を攻撃するという強力な判定が出来上がる。この攻撃を真っ向から潰せる可能性のある攻撃は、「この攻撃よりもダメージが9%以上ある地上攻撃または飛び道具」、「この攻撃よりも早い間隔で切り替わる相殺モーションが無い多段攻撃」、「相殺判定の無い攻撃」しかない。

この性質を持つワザには、『X』のメタナイトの「マッハトルネイド」空中版やピクミン&オリマーの上空中攻撃、『3DS/Wii U』のロゼッタ&チコの弱百裂攻撃などがあり、いずれも強判定で優秀なワザとして名高い。その中でも「マッハトルネイド」は群を抜いた優秀さで、

  • 「この攻撃よりも早い間隔で切り替わる相殺モーションが無い多段攻撃」が存在しない。ヒットストップが無いうえに段の切り替わりが早いため。
  • 使用中に高速で動けるために、「マッハトルネイド」を真っ向から潰すことが出来るほどの威力を持った地上攻撃または飛び道具(えてして大振りの技)を重ねることが難しい。
  • 空中攻撃では真っ向からの対抗は不可。頭上に判定の隙間はあれども、使用中は高速で動けるのでそこを狙うのは難しい。

という強力さを持つ、スマブラシリーズ屈指の高性能ワザである。

補足

  • 相殺ではワンパターン相殺は蓄積しない。
  • 相殺では撃墜権は移らない。
  • ペナルティが発生するワザは、相殺でモーションが中断されてもペナルティが発生し保持している状態になる。
  • 攻撃判定が2か所以上設定されているワザは、そのうちどこか1か所が相殺すると残りも相手への当たり判定を失う。ただしカムイの横スマッシュ攻撃は例外で、「同じフレームに根元が相殺し、先端がヒットする」という現象が起こる。
  • X』以降のみ確認。衝突した攻撃の力の差が9%以上でも、攻撃が衝突した瞬間の1Fだけはダメージの大きいほうの攻撃も当たらない。2F目からはヒットするようになる。この仕組みのため、攻撃判定が1Fしか発生しない攻撃が相手の攻撃と衝突した場合、相手の攻撃のダメージが自分のよりも9%以上低かったとしても、相手に攻撃を当てることが出来ない。

関連項目

脚注

  1. データ上は空中攻撃や飛び道具にも相殺モーション有りと記述されていることが多いが、ゲーム内でモーションを取ることは無い。

外部リンク