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**クリスタルが参戦条件に当てはまらないキャラクターだとされたことは無いが、『スマブラX』のときにスターフォックスからの3体目としてクリスタルではなくウルフが選ばれた理由は語られたことがある。それによると、クリスタルはゼロから新規ファイターを作るのと同じだけの時間がかかるが、ウルフはフォックスやファルコで培った制作のノウハウを活かして短い時間で制作することが可能だったため、時間ギリギリで何とか入れることができたのだという。 | **クリスタルが参戦条件に当てはまらないキャラクターだとされたことは無いが、『スマブラX』のときにスターフォックスからの3体目としてクリスタルではなくウルフが選ばれた理由は語られたことがある。それによると、クリスタルはゼロから新規ファイターを作るのと同じだけの時間がかかるが、ウルフはフォックスやファルコで培った制作のノウハウを活かして短い時間で制作することが可能だったため、時間ギリギリで何とか入れることができたのだという。 |
2015年10月3日 (土) 00:10時点における版
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大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ(だいらんとうスマッシュブラザーズシリーズ、英題:Super Smash Bros.)は、任天堂が発売した対戦型アクションゲームのシリーズ名である。「スマブラ」の略称で知られる。
開発は2作目の『スマブラDX』まではHAL研究所、3作目の『スマブラX』ではソラ、ゲームアーツ、4作目の『スマブラfor』ではソラ、バンダイナムコゲームスが手がけた。ディレクターは『星のカービィ』の生みの親でもある桜井政博が担当している。
概要
『スーパーマリオブラザーズ』シリーズのマリオや、『ポケットモンスター』シリーズのピカチュウなどの著名なキャラクター達が、彼らの登場するゲームの世界観をモチーフにしたステージ上で戦う2D対戦アクションゲームであり、コンピュータによる自動作も含め、1~8人(『スマブラX』までは1~4人)がゲームに参加できる。
毎作、累計販売数が出したプラットフォームの中で上位に入るヒットタイトルであり、このシリーズの影響で登場キャラクターおよび原作ゲームの知名度が上昇する効果も見られている[2]。
対戦型格闘ゲーム的な性格を持つこのシリーズを一際特徴づけているのは、ゲームの勝利条件である。それぞれのプレイヤーは各キャラクターに割り当てられた体力を奪い合うのではなく、いわばおはじきやベーゴマのように、ゲームの舞台から場外へ落下した(させられた)者が敗れ、最後まで舞台に残っていた者が勝者となる。
格闘ゲーム的な印象があるが公式の分類は「対戦アクションゲーム」である。
このゲームはシステムの複雑化が著しく初心者が入れる余地が無くなっていた格闘ゲームへのアンチテーゼとして作られたゲームであることを制作者はしばしば述べている[3]。全ての技が1方向入力+1ボタンで出せる等で操作の単純化されていてアクションゲームに不慣れなプレイヤーでも取っ付きやすい。また、第三者の存在やアイテムなどの不確定要素によってアクシデント性が大きく、対戦者間の実力差があっても常に一方的な展開にはなりにくいため、強い方が必ず勝てるとは限らないようになっている。加えて、ダメージ量でリアクションが異なることや地形効果などで戦いの中で大きくアドリブ性が効くようになっているため、覚えたことを忠実に再現することが重要な従来の格闘ゲームとは一線を画したゲーム性になっている。また、「闘い」よりも「スポーツ」であることを目指しており、体力が失われてキャラクターが崩れ落ちることが無い、制限時間がある、得点制である、声援を送る観客がいる、対戦が終わるとリザルト画面で敗者が勝者を称えて拍手を送るなどといったことでそれは表され、同時にプレイヤーに暴力性を感じ難くさせている[4]。タイトルの「ブラザーズ」にも、殺伐としていない仲良くケンカしている様であるという意味が込められている[5]。
シリーズ
ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ
「ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ」を参照
シリーズ1作目。NINTENDO64用ソフトとして1999年1月21日に発売した。
「スマッシュ(操作スティックのはじき)」を中心とした操作システムの体系や、基本となるゲームシステムの大半はすでにこの時点で確立されていた。後の作品で追加されたシステムはあるが、この時点で定められたシステムに関しては後もほとんどが変更されていない。
ファイターの数は12体。この12体は全員後の作品にも参戦し続けている。
大乱闘スマッシュブラザーズDX
シリーズ2作目。ゲームキューブ用ソフトとして2001年11月21日に発売した。
題名から「ニンテンドウオールスター!」が外れたが、オープニングムービー中にその文字が表示されるシーンがあり、前作同様に登場するキャラクターは全て任天堂が販売を手掛けるものである。
スマブラシリーズでは最も売れなかった(『スマブラfor』を『Wii U』と『3DS』とで別々に計算した場合では2番目に売れなかった作品)が、ゲームキューブでは最も売れたソフトである。このソフトの初週推定販売本数が約35万本に対して、発売以前のゲームキューブの推定販売台数は約30万台であった。
『アドベンチャー』や『フィギュア名鑑』など一人用モードが大幅に充実。ファイターの数は倍以上の26体(キャラクターセレクト画面上では25体)に増え、“DX”の名にふさわしいボリュームになっている。
大乱闘スマッシュブラザーズX
シリーズ3作目。Wii用ソフトとして2008年1月31日に発売した。
本作のタイトルにつけられた「X」は、「交差」および「交わり」などの意味から付けられており、シリーズ初めてのサードパーティーソフトのキャラクターの参戦、同時収録されたアドベンチャーモード『大乱闘スマッシュブラザーズX ~亜空の使者~』上での任天堂のキャラクターのドラマ的なストーリーでの競演、多数の著名なゲーム音楽作曲家の製作への参加、ニンテンドーWi-Fiコネクションによる従来のスタンドアローンの枠を越えたプレイヤーの交流などの、本作での様々なクロスオーバーを暗示したものとなっている。
大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U
「大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U」を参照
シリーズ4作目で、初の2作同時展開。『3DS』は2014年9月13日に、『Wii U』は2014年12月6日に発売した。
システム
各プレイヤーは自分の選択したキャラクターの持つ能力を駆使し、対戦相手を対戦ステージの外へ放り出して撃墜することを目的とする。足場の外に出ると即ミス扱いになるわけではなく、ステージの上下左右に設定されたライン(画面外などと称される)への到達によって判定される。したがって、たとえ足場よりも遠くへと吹き飛ばされても、画面外に到達する前に空中ジャンプや必殺ワザを使い、足場まで復帰することができればミス扱いにはならない。
キャラクターは他のキャラクターに攻撃してダメージを与えることが可能であり、ダメージを受けるとその値(%で表現される)が蓄積されていく。一般的な対戦ゲームの体力のような、ダメージを受けると減少していくステータスは無く、対戦相手の攻撃を受けるだけではミスになることはない(一部の特殊なルールを除く)。ダメージの蓄積量と攻撃を受けたときにふっとびやさすは比例する。つまり、多くのダメージを受ければ、それだけふっとびやすくなり、そのキャラクターの能力では足場まで復帰できない場所や、画面外に到達しやすくなるということである。
対戦ルール
本シリーズはシリーズ通して様々なルールで遊ぶことができ、4人で入り乱れて戦うか1対1で勝負するか、ポイント制かストック制か、アイテムは使えるか使えないかなどといった様々な設定ができる。それに加えて制約が少ない自由度の高いシステムなため、プレイヤーの工夫次第で様々な遊び方ができる。このことから開発者はしばしばスマブラのことを「遊び道具」[6]や「遊び場」[7][8]と形容しており、用意されているものに囚われ過ぎずに遊んでほしい」と述べている[9]。
なお、『スマブラfor』のインターネット対戦の「だれかと」では対戦ルールが固定されており、また、放置や極端な一人狙いなどはペナルティの対象となるなどのプレイへの制約がある。
対戦形式
- 大乱闘
- 各個人が独立し、入り乱れて戦う。
- チーム戦
- 個人または複数人で組まれたチーム同士で戦う。2対2は勿論のこと、3対1、2対1、2対1対1など変則マッチも可能。
勝利条件
- タイム制
- 任意に決めた対戦時間が過ぎるまで戦うルール。「相手を倒した回数 - 自分が倒されたまたは自滅した回数」で点数が計算され、最もポイントの高かった者が勝利する。チームバトルの場合は、そのチームに所属しているプレイヤーの得点の合計点で競う。
- ストック制バトル
- 各者に初期値一律のストック数を設定して戦うルール。設定回数分ミスした者から退場となり、最後に残った者(チーム)が勝利する。誰かとチームを組んでいる場合は、自分のストックが無くなった時に、仲間のストックを一つ分けてもらうことが可能。『スマブラDX』以降ではオプションで時間制限を設けることも可能。
- コインバトル(DX、X、Wii U)
- 任意に決めた対戦時間が過ぎるまで戦うルール。『スマブラDX』以降に登場。
- 相手に攻撃をヒットさせた時や撃墜したときに出現するコインを多く集めた者(チーム)が勝利する。
- ダメージが大きいほど多くのコイン、価値の高いコインが出現する。
- ミスをしても退場することはないが、手持ちのコインが大幅に減る。減ったコインはミスした位置から放出され、回収することが可能。
- 評価制バトル
- 任意に決めた対戦時間(1?99分まで1分刻みで設定可能)が過ぎるまで戦うルール。『スマブラDX』のみのルール。
- 最大の特徴は、「1分間ダメージなし」「3連続同じアイテム」「空中攻撃全種類」「まっさきにヒット」「ミュウをゲット」「(タイム制準拠の撃墜点順位が)ビリだった」「ワンパターン戦法」など、対戦内容に応じて生じるスペシャルボーナスの加減点で総点数が計算され、そのスコアの高さで順位が決まることである。
- 単純に相手を倒す事以上に(もちろん相手を倒しまくるのも戦術ではある)ボーナスを狙った行動をすることが重要である。
上記の対戦形式と勝利条件に加えて、アイテムの出現率、ふっとびやすさの設定、ハンデなど、様々な詳細なルールの設定が可能。『スマブラDX』以降は特殊なルールでの対戦が楽しめる「スペシャル乱闘」があり、一般的な対戦型格闘ゲームのような体力が設定されゼロになると敗北・最後まで残ったプレイヤーが勝利となるルールなどが用意されている。なお、「スペシャル乱闘」の成績はカウント集に記録されないようになっている。
キャラクター
『スマブラ64』と『スマブラDX』では、本シリーズに登場するキャラクターは任天堂が発売したゲームからの引用となっている。『スマブラX』からはサードパーティーからのゲスト出演があり、『スマブラX』ではコナミとセガから、『スマブラfor』ではセガとカプコンとバンダイナムコゲームスのキャラクターが出演している。キャラクターの出演の形は操作キャラクター(スマブラにおいてはファイターと呼ばれる)の他に、アイテム、ステージの一部、フィギュアとして等、様々な形がある。
ファイターの数は『スマブラ64』では12体、『スマブラDX』では26体(キャラクターセレクト画面上では25体)、『スマブラX』では39体(キャラクターセレクト画面上では35体)、『スマブラfor』では49体(Miiファイターは3体とし、色替えによる別キャラクター変化と追加コンテンツは除く)が参戦しており、シリーズを重ねるごとに着々と増えている。『スマブラDX』と『スマブラfor』にはモデル替えキャラと呼ばれる、制作コストを省くために、モーションの大部分が他のファイターからの流用で構成されているファイターがいる。それらはファイターを1体でも多く登場させることを目的として[10]制作負担を抑えて作られたものであり、全てカットしたとしても新規のファイターは1体も増やせないとされている[11][12]。
キャラクターのデザインは、全員一定の同じ水準まで引き上げられている。各キャラクターの原作におけるデザインの描き込みの深さや色使いや感触は千差万別であり、それらがそのままのキャラクター達が並ぶと違和感が生じるためである[13][14]。例えばマリオはデニムの描き込みが細かくなり、色彩には中間色が多様されている。オリマーの場合、原作での彼の宇宙服は何の装飾もないツルツルしたものだが、スマブラではポケットやボタンのようなものが追加されている。これらはスマブラ開発チームの解釈によって加えられた独自のものであり原作者の許諾を得ている[15][16]。例外として、非ファイターのキャラクターの中には、処理負荷軽減のためや、そのキャラクターらしさを重視するために[17]、原作通りのドット絵で描かれた者もいる。
キャラクターのサイズは、ゲームとして成立させるために再現は割り切られている。例えばオリマーの身長は原作の設定では3cmだが、スマブラにおいてはマリオより頭一つ小さい程度になっている。
ファイターのワザなどの動作は原作で披露されたものが再現されつつ、スマブラ独自のものも取り入れられている。原作由来のワザであっても、原作のゲーム性や世界観を体現するためや[18]、すべて原作の設定をコピーしてしまってもゲームが必ずしも面白くはならないという考え[19]から、原作では別のキャラクターが使うワザが取り込まれたり、性能が原作とは大きく異なったものになっているケースも多い。
モーションは、スマブラはサイドビューのゲームであるため、横からの見たシルエットが良くなるようにデザインされている[20]。例えばスネークは原作では肩を地面につけて匍匐前進をするが、『スマブラX』では見栄えをよくするため右肩を上げて匍匐前進する[21]。
歴代参戦キャラクター
- ○:基本キャラクター
- ●:隠しキャラクター
- □:変身キャラクター
- ⦿:『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』では隠しキャラクターで、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』では最初から使えるキャラクター
- ◇:追加コンテンツとして配信されているキャラクター
- ×:ファイターとしての登場無し
ファイター名 | 64 | DX | X | for | 出典 |
---|---|---|---|---|---|
マリオ | ○ | ○ | ○ | ○ | マリオシリーズ |
ルイージ | ● | ● | ● | ○ | |
クッパ | × | ○ | ○ | ○ | |
ピーチ | × | ○ | ○ | ○ | |
ドクターマリオ | × | ● | × | ● | |
ロゼッタ&チコ | × | × | × | ○ | |
クッパJr. | × | × | × | ⦿ | |
ヨッシー | ○ | ○ | ○ | ○ | ヨッシーシリーズ |
ワリオ | × | × | ○ | ● | ワリオシリーズ |
ドンキーコング | ○ | ○ | ○ | ○ | ドンキーコングシリーズ |
ディディーコング | × | × | ○ | ○ | |
リンク | ○ | ○ | ○ | ○ | ゼルダの伝説シリーズ |
ゼルダ | × | ○ | ○ | ○ | |
シーク | × | □ | □ | ○ | |
ガノンドロフ | × | ● | ● | ⦿ | |
こどもリンク | × | ● | × | ||
トゥーンリンク | × | × | ● | ○ | |
サムス | ○ | ○ | ○ | ○ | メトロイドシリーズ |
ゼロスーツサムス | × | × | □ | ○ | |
カービィ | ○ | ○ | ○ | ○ | 星のカービィシリーズ |
デデデ | × | × | ○ | ○ | |
メタナイト | × | × | ○ | ○ | |
フォックス | ○ | ○ | ○ | ○ | スターフォックスシリーズ |
ファルコ | × | ● | ● | ● | |
ウルフ | × | × | ● | ||
ピカチュウ | ○ | ○ | ○ | ○ | ポケットモンスターシリーズ |
プリン | ● | ● | ● | ⦿ | |
ピチュー | × | ● | × | ||
ミュウツー | × | ● | × | ◇ | |
ルカリオ | × | × | ● | ○ | |
ポケモントレーナー[注釈 1] | × | × | ○ | ||
ゼニガメ | × | × | □ | ||
フシギソウ | × | × | □ | ||
リザードン | × | × | □ | ○ | |
ゲッコウガ | × | × | × | ○ | |
キャプテン・ファルコン | ● | ○ | ● | ○ | F-ZEROシリーズ |
ネス | ● | ○ | ● | ⦿ | MOTHERシリーズ |
リュカ | × | × | ○ | ◇ | |
アイスクライマー | × | ○ | ○ | × | アイスクライマー |
マルス | × | ● | ● | ○ | ファイアーエムブレムシリーズ |
ロイ | × | ● | × | ◇ | |
アイク | × | × | ○ | ○ | |
ルフレ | × | × | × | ○ | |
ルキナ | × | × | × | ● | |
Mr.ゲーム&ウォッチ | × | ● | ● | ● | ゲーム&ウオッチシリーズ |
ピット | × | × | ○ | ○ | パルテナの鏡シリーズ |
パルテナ | × | × | × | ○ | |
ブラックピット | × | × | × | ● | |
ピクミン&オリマー | × | × | ○ | ○ | ピクミンシリーズ |
リトル・マック | × | × | × | ○ | パンチアウト!!シリーズ |
むらびと[注釈 2] | × | × | × | ○ | どうぶつの森シリーズ |
Wii Fit トレーナー | × | × | × | ○ | Wii Fitシリーズ |
シュルク | × | × | × | ○ | ゼノブレイド |
ロボット | × | × | ● | ● | ファミリーコンピュータ ロボット |
Miiファイター[注釈 3] | × | × | × | ○ | Mii |
スネーク | × | × | ● | × | メタルギアシリーズ |
ソニック | × | × | ● | ○ | ソニックシリーズ |
ロックマン | × | × | × | ○ | ロックマンシリーズ |
パックマン | × | × | × | ○ | パックマンシリーズ |
リュウ | × | × | × | ◇ | ストリートファイターシリーズ |
このほかにクッパJr.のカラーバリエーションとしてコクッパ7人衆の「ラリー」「ロイ」「ウェンディ」「イギー」「モートン」「レミー」「ルドウィッグ」が、『スマブラfor』でのピクミン&オリマーのカラーバリエーションとして「アルフ」が参戦している。
キャラクターの選定
登場するキャラクターの候補を選定するにあたっては、国内外の人気調査や開発中ソフトのリサーチを行い[22]、その結果とシリーズの分散と都合を加味して桜井政博の独断[23][24]で決められる。候補は企画の初期段階で殆ど定まり、その内の何体かは開発の進行具合や権利上の都合によってカットされていくのが恒例である[25][26][27][28]。企画書には名前が無かったが後に参戦が決まったファイターでは、『スマブラX』でのアイク[29]とソニック[27]、『スマブラfor』でのゲッコウガ[28]が知られている。
桜井政博はファイターの参戦には次のような条件があることを度々明かしている。それらの中には時を経て変わったものもあり、例えば「むらびと」は一度は参戦できるキャラクターでは無いとされたが[30]、後に『スマブラfor』で参戦している。
なお、モデル替えファイターだけは別とされている[31]。
- 他のファイターと差別化でき、面白い個性を捻出できること[32][33]。
- 重要なことであり、どんなに戦いに向いていそうなキャラでも、他のファイターとの差別化が難しければ参戦できないとしている。
- なるべく代表的なキャラクターであること[33]。
- 作品に一定以上の知名度があること[34][35]。
- 『スマブラDX』のときには「最低ハーフミリオンぐらいはほしい」と述べていた[35]。『スマブラfor』までに参戦したファイターのシリーズは全て世界累計販売数がハーフミリオンに達したことがある。
- 任天堂プラットフォームに登場したことがあること[36]。
- キャラクターの原作者や権利者が、桜井政博にキャラクターを預け、『スマブラ』の世界に立つための多くの脚色を容認すること[36]。
- 他社キャラクターの場合、ゲームの歴史を背負ったキャラクターであり、互いの会社が参戦を望んでいること[36]。
- 未来にソフトが出る可能性や予定がないキャラクターは優先度が下がる[37][38]。
- 任天堂から販売されたゲームのキャラクターであること[39]。
- 『スマブラ64』のときに示された条件。『スマブラX』からは他社からゲスト参戦している。
- キャラクターが戦うイメージからかけ離れていないこと[30][35]。
制作者が参戦を否定したり、参戦させなかった理由を語ったことがあるキャラクター
- ジェームス・ボンド
- 対戦相手に変身できるキャラクター
- スマブラはそれぞれのキャラが立ってこそなため[44]。
- 漫画のキャラクター[36]
- バルーンファイトのキャラクター
- 風船が割れたらだめそうだから[45]
- アーバンチャンピオンのキャラクター
- ワザが少なそうだから[45]
- クルクルランドのキャラクター(グルッピーなど)
- どうやって戦えばいいかわからないから[45]
- エキサイトバイクのキャラクター
- ジャンプ台を作らなければならないから[45]
- むらびと、ニンテンドッグスの犬
- 戦うイメージからかけ離れているため[30]。なお、むらびとは『スマブラfor』で参戦している。
- クリスタル[46]
- クリスタルが参戦条件に当てはまらないキャラクターだとされたことは無いが、『スマブラX』のときにスターフォックスからの3体目としてクリスタルではなくウルフが選ばれた理由は語られたことがある。それによると、クリスタルはゼロから新規ファイターを作るのと同じだけの時間がかかるが、ウルフはフォックスやファルコで培った制作のノウハウを活かして短い時間で制作することが可能だったため、時間ギリギリで何とか入れることができたのだという。
- アイスクライマー、ポケモントレーナー
- クロム
- ファミコン探偵倶楽部のキャラクター
- 鷹丸
- 知名度の問題[52]。
制作中にカットされたキャラクター
途中まで作ってカットされたキャラクターだけでなく、企画時に候補としてあっただけで制作着手はされないまま参戦を断念されたキャラクターも含む。
- スマブラ64
- スマブラDX
- スマブラX
- スマブラfor
世界観
『スマブラ64』ではコピーライターの糸井重里の案[62][63]により各キャラクターを模した「人形」、『スマブラDX』以降では「フィギュア」がイメージの世界で戦う[64]という設定になっている。
一人用モード(『スマブラDX』以降の「シンプル」モード)では全作品共通して、「スマブラ世界」から見て「現実世界」に最も近い空間である「終点」でラスボスとして待ち受けているマスターハンドがフィギュアに倒され、フィギュアがイメージから抜け出し元の存在に返るという筋立てになっている[65]。
備考
- 1992年発売の初代『星のカービィ』はスマブラのように画面外にふっとぶとミスになるシステムにする予定だったが没になった[66]。
注訳
出典
- ↑ アンケート集計拳!!
“線がクロスしていることでクロスオーバー(アメコミなどに見られる、別々の世界を持つ作品を併せる手法)を、4つに割れていることで4人対戦をあらわし、縦横の線の太さがちがう理由は・・・うーん、わすれた。” - ↑ 桜井政博さんが訊く 『ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣』
“成広 でもホント、『スマブラ』には感謝してます。おかげでマルスやアイクの知名度がすごくアップしましたし。” - ↑ 社長が訊く『大乱闘スマッシュブラザーズX』 他多数。
“当時の狭いところに入り込もうとしている2D格闘ゲームに対するアンチテーゼというものがありました。” - ↑ アンケート集計拳!!
“このゲームは、スポーツであることを目指しています。体力を奪われて崩れ落ちることがなかったり、ダメージが増える数値で制御されていたり、制限時間があったり、得点制だったり、敗者が勝者をたたえたりと、いろいろあると思います。誤解されがちなゲームでもありますが、プレイされているがわは暴力表現を忘れていると思っています。いかがでしたでしょうか? ” - ↑ アンケート集計拳!!“ブラザーズは、殺伐としていない、仲良くケンカしている様を象徴しています。 ”。
- ↑ スマブラ拳秘伝ビデオ - YOUTUBE 21分30秒付近
- ↑ ほぼ日刊イトイ新聞 - 樹の上の秘密基地
“いわば遊び場みたいなものですよ。他のソフトによく、小説とか映画のような、というたとえ方がありますけど、これは例えるなら、砂場とか原っぱ、ですね。” - ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“スマブラは、自分は遊び場を提供しているつもりでいます。そこで何をして遊ぶのかは、ユーザー次第。工夫すればするほど、楽しめると思いますよ。戦って結果出すだけがスマブラではなし。” - ↑ スマブラ拳秘伝ビデオ - YOUTUBE 24分付近
- ↑ ニンドリアンケート集計拳前編
“前回のモデル替えキャラクターっていうのは、非常に苦しい開発の中で、なんとかキャラクターを増やしたい、ユーザーの要望に応えたい、というふうに思って作ったものなんです。” - ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“モデル替えキャラを消して新キャラを増やすという選択肢はありませんでした” - ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“モデル替えキャラはあくまでサービスであり、それをカットしたところで新規のキャラは1人も増やせません。”。 - ↑ Game Developers Conference 2008現地レポート
- ↑ 桜井政博のゲームについて思うことDX 3ページ
- ↑ 桜井政博のゲームについて思うことDX 3ページ
“開発チームの解釈で、オフィシャルにはないディテールを作る場合もあります。いずれも原作者には許諾をいただいています。” - ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“基本的に原作にない解釈を足しているのだから、それがユーザーにとって「違う」と取られる要素も実はすごく多いはずなのです。でも、質を高めるためには表現をつめていくことは必須だったり。でも、原作と違うというハナシは(オリジナルの製作者側からも)ほとんどなくて、良かったです。” - ↑ 桜井政博のゲームについて思うこと VOL.464
(マジカントのフライングマンについて)“ドット絵のほうがそれらしく、負荷も少ないのでドット絵になりました。” - ↑ アンケート集計拳!!
“ネスは本来使わないワザ(PKファイヤーなど)を使いますが、世界観の体現としてこういうフィクションを織り交ぜるのはありでしょうか?なしでしょうか? ” - ↑ ゲームについて思うことDX p136『MOTHER3の業は深い』を振り返って思うこと
桜井 本来、仲間のポーラやクマトラが使う攻撃魔法でしたよね。が、『スマブラ』ではあえてネスやリュカに使わせています。そういった、原作では使わないものを使わせるということは、『MOTHER』の世界観を考えたうえでのフィクションなんです。
―最後の切りふだは“PKスターストーム”ですが、原作では、自分でカッコいいものの名前を付けますよね。
桜井 ああ、それも一瞬迷ったんですよ・・・。
―もしかして、制作途中では必殺ワザの名前をプレイヤーがつけられたんですか?
桜井 そうじゃないですけども。でも、すべて原作の設定をコピーしてしまっても、ゲームが必ずも面白くはならないんですよね。
―そういうものなんですか。
桜井 『MOTHER3』にも通ずる話なのかもしれません。ゲームはゲームとしてふさわしい折合をとれたから、完成できたのでしょう。 - ↑ 桜井政博のゲームについて思うことDX 2ページ
“『スマブラは横から見るタイプのゲームなので、横から見たシルエットを最重要視しています。” - ↑ 桜井政博のゲームについて思うことDX 2ページ
“注目はホフク。オリジナルは肩も地面につけるものですが、『スマブラ』では見た目重視で、右肩を上げます” - ↑ 桜井政博のゲームについて思うこと VOL.463
- ↑ 直撃!あさりどインタビュー
“堀口:ちなみに、隠しキャラ4体ふくめて12体、みんな桜井さんの好みとセンスで決めたんですか?
桜井:そうです。” - ↑ Nintendo DREAM スマブラ談DX
“キャラクターについては、私の独断偏見と、開発の事情と、大人の事情によって決まるんですね。” - ↑ 25.0 25.1 Nintendo DREAM スマブラ談DX
“今回はキャラクターの人数が多いので、何人出すことができるのかわからなかったんです。それで、とりあえず候補を作っておいて、制作の状況を見ながら、リストのお尻の方から消していったんです。” - ↑ 桜井政博のゲームについて思うことDX 2ページ
“キャラクターは、企画書を書いた2005年7月7日の段階ではほとんどが具体的に決まっており、制作工程に合わせてカットしていきました。カットと言っても、できる限り詰め込んだつもりです。なお、ソニックだけは例外で、2007年に入ってから参戦が決まりました。” - ↑ 27.0 27.1 Nintendo DREAM スマブラ談X
“ソニックなどは後から決まりましたけど、最初からある程度多めに考えて、後から減らしていきました。 - ↑ 28.0 28.1 E3 2014 ラウンドテーブル
“ここにいるキャラクターというか、これから作るキャラクターも、ほぼすべて、企画の最初の段階で決めちゃっています。しかし、ゲッコウガについては、それを待っていると全然間に合わないんですね。自分が、ポケットモンスターXYが出るというようなことを知らない段階から、枠を空けておかなければならない。” - ↑ 2008年2月29日ファミ通増刊号「直撃!!桜井政博さんインタビュー 新規参戦キャラクターについて聞く後編
“ 『スマブラX』の制作を発表した2005年7月の段階で『ファイアーエムブレム』の新作がWiiで制作中であることがわかりました。キャラについては情報がなく、何もわからなかったので、企画書を制作する段階では「ファイアーエムブレムの誰か」と表記していました。” - ↑ 30.0 30.1 30.2 社長が訊く『大乱闘スマッシュブラザーズX』
- ↑ 桜井政博のゲームについて思うこと VOL.463
“モデル替えファイターだけは別です。” - ↑ 桜井政博のゲームについて思うこと VOL.430
“身もふたもないことですが、これは「わたしができると思えば体現できるし、そうでなければできない」ということが大きいです。もちろん原作者にご了承と理解をいただくことは必須ですが、頭の中でキャラのイメージが威勢よく踊っているのか、そうでないか。ここはとても重要なことです。逆に言えば、どんなに戦いに向いていそうなキャラでも、ほかのキャラと差別化でき、おもしろい個性を捻出できなければそれまでです。” - ↑ 33.0 33.1 桜井政博のゲームについて思うこと VOL.463
“そのキャラクターにしかできない特徴があること。それが『スマブラ』をおもしろく作用するアイデアにできること。なるべく代表的なキャラであること。ほかのキャラと被らないこと” - ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“また、それなりのキャラであれば いいというわけでもなくて、作品のメジャー度、海外での有無、他キャラとのバランス、特殊能力など、いろいろ考えなければいけません。” - ↑ 35.0 35.1 35.2 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“まぁそのぉ、たとえ新規タイトルでも、少しはメジャーでないと入れにくいというのはあるんですけどね。(最低ハーフミリオンぐらいはほしいところ)
あと、キャラの性質とか。戦わなそうなキャラをムリムリひっぱるのはやや難しいです。(ピーチやゼルダのような例もありますが) - ↑ 36.0 36.1 36.2 36.3 投稿拳! これまでの投稿 第3回 No.31?40 スマブラ拳!! - インターネットアーカイブ
- ↑ 桜井政博のゲームについて思うこと VOL.461
“未来にソフトが出る可能性や予定がないシリーズやキャラは、どうしても優先度が下がります。 - ↑ 桜井政博のゲームについて思うこと VOL.463
“ただし、未来がないシリーズのものは選びにくいです。” - ↑ アンケート集計拳!!
(スマブラ2のキャラは任天堂のキャラじゃないとだめなのかという質問に対して)“ただでさえ任天堂キャラは多いのに、そのあたりのキャラを加えるのは枠を縮めてしまってあまりにももったいない。” - ↑ 桜井政博のゲームについて思うこと VOL.455
“そもそもMiiはわきあいあいとして戦いに向いていない感じだし。” - ↑ アンケート集計拳!!
“ボンドは映画の人間ですから、涙も出ないほどお金がかかるのではないでしょうか。” - ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“これこそ、「おとなの事情」 というか。・実銃の表現がダメ!・俳優の肖像権がダメ!・元のゲームが映画なので権利上ダメ!・レア社のものなのでダメ!八方ふさがりです。 ” - ↑ Nintendo DREAM スマブラ談DX
“ジェーム・ボンドはあらゆる意味でムリですよね。 - ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“もちろん、他キャラに変身できるというのは考えられるのですが、スマブラではやるつもりはありません。一応、それぞれのキャラが立ってのスマブラですので。” - ↑ 45.0 45.1 45.2 45.3 速報スマブラ拳!! アイスクライマー
- ↑ ニンドリアンケート集計拳!!前編
“クリスタルだと、例えばフォックスやファルコでつちかったモデル的なノウハウみたいなのがまったくないので、ゼロから新キャラを作る感じになってしまうんです。なので、限られた時間の中では、クリスタルを作るというのは現実的ではなかったんです。その点、ウルフだとモデル的なノウハウがあるぶん、0.7キャラぶんぐらいの労力で作れるという考えもあったんです。 - ↑ 47.0 47.1 47.2 桜井政博のゲームについて思うこと VOL.461
“開発中、Wii Uでは動いていました。が、ふたりペアで動かす仕様は相当なマシンパワーが必要です。もとより最大まで使っている3DSでは、どうしても動かなかったため断念しました” - ↑ 桜井政博のゲームについて思うこと VOL.462
(forでゼルダとシークなどが別キャラクターになった理由について)“基本的には3DSの限界によるものです。携帯機ですしね、どうひっくり返っても、3DSでふたりのキャラクターを共存させることは無理ですので。ポケモントレーナーは3匹だから、もっと無理。” - ↑ 桜井政博のゲームについて思うこと VOL.457
どう考えても、マルスとアイクの中間のような、フツーの剣士キャラにしかならないんですよね。遊んだ時に、ほかのファイターと比べて明快な特色が出ません。 - ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“ファミ探のキャラが必殺ワザなど使ってマリオと乱闘したら、真のファンは逆にガッカリすると思います。キャラを体現していないし。” - ↑ 杉田智和&伊藤賢治!大乱闘スマッシュブラザーズ 特別ゲーム実況 - YOUTUBE 1:16:00付近
“DXのとき考えてたんですけどね。だって、あゆみのフィギュアとかがあるじゃないですか。だけど、やっぱり海外で通用しないっていうのが一番・・・。” - ↑ 杉田智和&伊藤賢治!大乱闘スマッシュブラザーズ 特別ゲーム実況 - YOUTUBE 1:32:00付近
“鷹丸も一瞬はプレイヤーキャラクターにどうかなと考えた瞬間もあったんですけどね。無理かなあ・・・。知名度的に・・・。” - ↑ アンケート集計拳!!
“途中まで作っていたことはあるんですけれどね。” - ↑ アンケート集計拳!!
“トップの方の、「クッパ」「デデデ」「ミュウツー」などは、実はスマブラ開発中は登場予定だったのですが、諸処の事情でカットになってしまいました・・・。” - ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“あと1~2体作る余裕があれば、入れられたかもしれませんね。ボツになったキャラの中では、上位にいたのは確かです。” - ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
- ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
- ↑ えと日記 - ジョイメカファイトの著作権
- ↑ 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!
“開発中は、候補は仕様書上に書いておきはしました。が、ボツになるたびに×印がそのキャラの顔イメージについていったものです。” - ↑ Super Smash Bros. Brawl - The Cutting Room Floor
- ↑ 2008年2月29日ファミ通増刊号「直撃!!桜井政博さんインタビュー 新規参戦キャラクターについて聞く後編
“ 実はディディーコングはディクシーコングとペアで出すつもりでした。タッチすることで2人を瞬時に入れ替えるようなシステムを作って。でも色々と難しい部分があって早々とカットしました。” - ↑ The64DREAM 2000年5月号
参考:MOTHER-INTERVIEW - ↑ Nintendo DREAM スマブラの歴史
- ↑ 速報スマブラ拳!! : フィギュア名鑑
“今回のスマブラは、フィギュアどうしがイメージの世界の中で戦うという設定になっています。” - ↑ 『スマブラDX』の終点のフィギュアの解説より。
- ↑ CEDEC 2012 桜井政博の講演「あなたはなぜゲームを作るのか」
桜井“カービィは最初ダメージで死ぬ、というような感じではなくて、画面外にふっとぶと死ぬ、みたなことだったということですね。勿論それは没になりましたけども、ゲームボーイの小さい画面を活かすという意味では、良かったアイデアなんだろうなと思っています。”