隙
隙は、キャラクターが自ら起こしたアクションによって一時的に操作を受け付けず無防備になる時間のこと。公式サイトやスマちしきなどでは隙が発生するタイミングによって名称を使い分けることはせず、「スキ」で統一している。隙が少ない攻撃は威力が低く、隙が大きい攻撃は威力も大きい傾向がある。
前隙
ワザの動作が始まってから攻撃判定が発生するまでの時間を、前隙と呼ぶのが一般的となっている。
ワザの前隙はそれが発生した瞬間からキャラクターが待機状態とは大きく異なるポーズを取る。これは、キャラクターが今から攻撃を仕掛けようとしていることを視覚的にわかりやすくすることで、対戦相手の回避動作を促すためである[1]。
後隙
ワザの攻撃判定が消失してから任意の行動が可能になるまでの時間を、後隙と呼ぶのが一般的となっている。
後隙のポーズは待機状態とは大きく異なるものになっている。これは、キャラクターの動作は続いておりまだ操作できる状態ではないということをプレイヤーに示すためである[1]。
後隙終了後のモーション
多くのワザは、モーションが完全に終了するよりも前から任意の行動を開始できるようになっている。例えばゼロスーツサムスの下強攻撃は、「一回転しながらの足払い→ハンドガンを持った手を地面につけてしゃがみポーズ」というモーションだが、行動可能になるのは一回転し終わった直後からとなる。行動可能になった後にも続いているモーションは後隙には含めない。
以下補足。
- ワザのモーションが完全に終了するまでは崖つかまりはできない。
- アシストフィギュアを持っているときにワザを出していると、ワザのモーションが完全に終了するまでは行動できない。
- 『3DS/Wii U』までは、下強攻撃の中には後隙終了後に待機状態ではなくしゃがみ状態に移行するものが多い。下強攻撃のモーションが続いていても内部的にはしゃがみ状態の扱いになっているため、シールドなどは行えても、しゃがみから直接出せない向き反転(反対方向への歩行を含む)は、モーションが完全に終了してしゃがみを解除できるようになるまで行えない。ゼロスーツサムスやシュルクの下強攻撃は後隙終了後もモーションが長く続くため、このことがわかりやすい。
- モーションを途中でキャンセルできるようになるフレームは、英語では「FAF(First Active Frame)」と呼ばれている。その内、特定の行動によって可能なキャンセルフレームは「IASA(Interrupted As Soon As)」と使い分けられている。例えば、FAFが50なら49F目までが実質の全体Fで、50F目から他の行動ができるようになる。そのため大抵の場合は「FAF - 1」が全体Fになる。
着地隙
大抵の場合、ファイターは着地するときに隙が発生する。
専用の着地隙
空中攻撃、一部の必殺ワザ、空中回避の動作中に着地すると、それと同時にそれまでの動作は中断され、固有の着地隙動作に切り替わる。カービィの下空中攻撃など、一部のワザは着地隙発生と同時に攻撃判定が出る着地攻撃を持つ。『64』、『DX』では、ワザの着地隙が生じる直前にシールド入力をすると着地キャンセルがおき、着地隙を減らすことができる。
『64』では、ワザの着地隙モーションは異なるワザ間での使いまわしが多々ある。『DX』からは全てのワザに固有の着地隙モーションがある。
オート着地キャンセル
空中攻撃と必殺ワザの中には、その動作中に着地しても固有の着地隙が発生せず、#通常着地隙が発生するだけのものがある。
前隙のオート着地キャンセルは、ディディーコングの下空中攻撃がわかりやすい。ワザが始まってから攻撃判定が発生するまで長い時間がかかるが、それまでに着地しても固有の着地隙が発生しない。前隙のオート着地キャンセルは、単純にフェイントとしての利用方法の他、ダメージ落下をしているときに着地をしたいが受け身は取りたくない・ダウンしたくもない・空中攻撃などを出して着地隙を晒したくもない、といった場合に、着地隙無しで着地するための選択肢の一つとなる。
後隙のオート着地キャンセルは、『X』以降のフォックスの後空中攻撃がわかりやすい。後空中攻撃の全体動作は長く、通常ジャンプ直後に繰り出しても着地するまで続くほどだが、オート着地キャンセル受付は蹴り終わった直後から始まるため、小ジャンプの頂点付近からワザを繰り出した場合でも、固有の着地隙が発生しない。
しりもち落下の着地隙
「しりもち落下」も参照
しりもち落下の最中に着地した場合、大きな着地隙が発生する。
通常着地隙
何もせずに着地した場合でも、僅かな隙が発生する。通常着地隙は遅い落下速度で着地した時に発生する小着地隙と、速い落下速度で着地隙したときに発生する大着地隙がある。ファイターの取るモーションや、着地時の土煙のエフェクトの大きさ、効果音が大・小で異なる。
『64』では、急降下をしたときのみ大着地隙になる。
『DX』では、大・小に分かれておらずどのように着地しても一定の通常着地隙が発生する。
『X』では、落下速度が最大値未満であれば小着地隙になる。多くの場合、平地で小ジャンプすると小着地が発生し、大ジャンプすると大着地が発生する。ゼロスーツサムスだけは、なぜか小ジャンプからでも大着地隙が発生するが、#オート着地キャンセルや、空中回避中の着地ならば、小着地隙になる。また、最大落下速度になっていても、それから一定時間が経過していなければ、小着地隙になる。この時間はファイターによって異なる。
『3DS/Wii U』と『SP』では、『X』と同様に落下速度が最大値未満での着地、または最大落下速度になってから一定時間が経過しないうちの着地ならば、小着地隙になる。『X』には無い仕様として、#オート着地キャンセルをした場合は、必ず大着地隙が発生するようになっている。
通常着地隙F
- 64
- 全ファイター小着地隙は4F、大着地隙は8F。
- DX
- 2F: ピチュー
- 4F: 他のファイター
- 5F: ドンキーコング、ガノンドロフ
- 6F: クッパ
- X
- 小着地隙は全ファイター2F。以下、大着地隙。
- 4F: 他のファイター
- 5F: ドンキーコング、リンク、ピット、リザードン、スネーク、ガノンドロフ、リュカ
- 6F: デデデ、クッパ
- 3DS/Wii U
- 小着地隙は全ファイター2F。以下、大着地隙。
- 4F: 他のファイター
- 5F: ドンキーコング、リンク、ガノンドロフ、ピット、リザードン、ブラックピット、ミュウツー、リュカ、ロイ、Mii 剣術タイプ
- 6F: クッパ、デデデ
- SP
- 小着地隙は全ファイター2F。以下、大着地隙。
- 3F: ピチュー
- 4F: 他のファイター
- 5F: ドンキーコング、リンク、ガノンドロフ、ミュウツー、ロイ、クロム、ピット、ブラックピット、リザードン、Mii 剣術タイプ
- 6F: クッパ、デデデ、キングクルール
着地隙の無い着地
- 『64』と『DX』では、ジャンプの頂点付近で着地すると、隙無く着地できる。通称、「1F乗り」。
- 着地動作の無い必殺ワザの#後隙終了後のモーション中に着地すれば、着地した瞬間に必殺ワザのモーションをキャンセルして行動できる。
- シールドでキャンセルできる必殺ワザ(主に溜めワザ)の動作中にシールド入力したまま着地すれば、着地と同時にシールドを展開することができる。通称、「1Fガード」。『X』で、着地と同時に起爆するスネークの下スマッシュ攻撃の地雷を安全に除去するために利用されることがあった。
関連項目
- 着地ペナルティ - 着地隙が通常よりも大きくなる現象。