スマブラXからの変更点
ここでは主に、ゲーム中の仕様を過去作と比較する。ファイターやゲームモードなどの変更点についてはそれぞれのページを、3DS版とWii U版との違いは「大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U#2作の違い」を参照。
廃止は赤、新システムは青、復活は緑で表記する。
ファイター全般の変更点と今作のゲーム環境
ファイターの性能については、全体の傾向として軽量級の火力が下がり、重量級との攻撃力の差が目立つようになった。また重量級との体積差が大きくなり、喰らい判定の違いが分かりやすくなった。
ほとんどは移動速度や急降下の落下速度が速くなり、ゲームスピードは前々作『スマブラDX』と『スマブラX』の中間ほどになった。
ゲームスピードの加速に加え、ワザの性能変更が多くあり、今作では連携を繋げるコンボが比較的出来やすくなった。
システム面ではガケつかまりの仕様変更が大きい。前作までは先に崖につかまれば、相手のガケつかまりを妨害して一方的に勝てたが、今作では崖を奪い取り更に追撃もできるようになり、駆け引きが生まれるようになった。
一方で、投げた相手をさらにつかみで追撃する“投げ連”、ふっとび硬直中に特定のワザを出すことでふっとびの勢いを停止させることができるテクニックなどの製作側が意図していなかったであろう一部のテクニックが廃止傾向にある。
カジュアルらしさに比重を重きに置かれた前作の要素を残しつつ、より洗練され競技性が高まった環境になったと言える。
システム
変身の廃止
過去作ではいくつかのファイターは決められた別のファイターに変身することができたが、今作では変身は廃止された。そのため、ゼルダとシーク、サムスとゼロスーツサムス、ポケモントレーナーのポケモンの一体だったリザードンは、それぞれ完全に独立したファイターとなった。
一人のキャラクターを使い込んでもらうため、オンラインでのラグの原因を無くすため、である。他の理由としては、3DSのマシンパワー不足により、1人で同時に2人のファイターを動かすことが出来ないため。同時に2人を動かすのが特徴のアイスクライマーやそれありきのポケモントレーナーは今作では参戦していない。
最後の切りふだの弱体化
「トライフォーススラッシュ」や「スーパーソニック」などの初撃型・変身型最後の切りふだは前作では低%でもすぐ撃墜できたが、今作ではある程度ダメージが必要になった。なお、一撃必殺がコンセプトの「光の弓矢」、「必殺の一撃」にはあまり変化がない。
ガケつかまり
これまでの『スマブラ』では崖に掴まることができるのは同時に一人までであり、既にガケつかまりをしているファイターがいる崖に他のファイターがガケつかまりをすることはできなかったが、
今作では先にガケつかまりをしているファイターから、後から来たファイターが崖を“奪い取って”掴むことができる[1]。
ワイヤー復帰は空中ワイヤーの長さが伸び、さらに複数人で同じ崖に捕まることができるようになったが、その後は上記のガケつかまりと同じ奪い合いのルールになる。
また、ガケつかまり時の無敵時間が滞空時間と蓄積ダメージで決まるようになった。
ガケのぼり攻撃は一種類のみになり、100%以上になると別の遅いモーションのワザが出なくなった。[1]
ピンチエフェクトとほかほか補正
蓄積ダメージが100%を超えると、ファイターが赤く点滅し、煙が出るエフェクトが出るようになった。蓄積ダメージが高いほど、このエフェクトは目立つようになっていく。さらに、蓄積ダメージの高さに応じてふっとばし力が上がるシステムが追加された。
詳細は「ほかほか補正」を参照
ランダム転倒の廃止
前作『スマブラX』にあった、ステップや走行反転をしたときにランダムでファイターが転倒する仕様は、今作では搭載されないことになった[2] [3]。なお、アイテムや特定の攻撃による転倒などは今作にもある。
ふっとび巻き込みの廃止
前作ではふっとばした相手に別の相手を巻き込んで攻撃することができたが、今作では廃止された。なお、フィールドスマッシュでは撃破した敵キャラが"弾丸化"となり、ほかの敵を巻き込む仕様がある。
アクション
滑空の廃止
前作でピット、メタナイト、リザードンが行うことができた空中ジャンプ後にボタンを押しっぱなしで翼を広げて横に移動する「滑空」は、今作では廃止された。
百裂攻撃にフィニッシュ
メテオスマッシュ
メテオスマッシュでふっ飛んでいるキャラが地面に衝突した場合、前作までは縦方向のふっ飛びの勢いは完全に停止したが、今作ではふっ飛ぶ勢いに比例した高さまでバウンドするようになった。
また、メテオが決めると、特殊なヒット音が鳴るようになった[5]。
つかみ解除後1秒間は無敵に
つかみ状態が解除されてから(投げた後も含む)1秒間は掴まれなくなった。これはつかむ必殺ワザも含まれる。前作までにあった“投げ連”のテクニックはこれで不可能になった。
その他の変更点
この節の加筆が望まれています。 |
- ほとんどのファイターの走行速度、落下速度、体重が増加。前作『スマブラX』のふわっとした操作感から、すこしきびきびした動きになり、ゲームスピードが前々作『スマブラDX』と前作の中間ほどになった。
- 急降下の落下速度増加率は前作では40%だったが、今作では一律60%になり、速度が速くなった[6]。これによりお手玉がしにくくなった。また急降下する瞬間に、『スマブラ64』以来の一瞬光るエフェクトが追加された。
- ダッシュしながら崖から飛び出すと、空中で前転するモーションが入るようになった。性能の変化はない。
- 3DS版のみ、水に入っても泳がなくなった。Wii U版は着水すると前作同様に泳げる。
- 時間経過によるシールド耐久値の減少量が減り、攻撃でシールド耐久値が減りやすくなった。
- 走行反転中に可能な行動に、横強攻撃と横必殺ワザが追加された。
- Cスティック及び右スティックを倒しっぱなしにすることで、スマッシュホールドすることができるようになった。
- 空中回避中に着地すると、固有の着地隙が発生するようになった。
- 空中ワイヤーを出す時にアイテムを手に持っている場合、手から落とすと同時に空中ワイヤーを出すようになった。
- 空中ワイヤーにワンパターン相殺が適用されるようになった。
- 射撃アイテムの弾が尽きた場合、攻撃ボタンを押すと空撃ちせずに前方投げするようになった。
- ふっとび硬直中に特定のワザを出すことでふっとびの勢いを停止させることができるテクニック[7]ができるワザが大きく減少した。また、3DS版の発売当時は硬直キャンセル必殺ワザに対応するワザが残っていたがそれらのほぼすべてがバランス調整で不可能になり、実質的に廃止された。
- 3DS版のVer.1.0.4以降、ダッシュ攻撃キャンセル上スマッシュ攻撃ができなくなった(Wii U版は最初から使用不可)。
視覚表現
キャラクターの反転
マリオ、クッパ、カービィ、ゲッコウガ、ロックマンなどの一部ファイターは、左右に向いたときに手足の位置などが左右逆転する。
手間がかかる処理だが、キャラクターの良いところをより良く見せるためとのこと。
チーム戦でファイターの色の選択が自由に
従来のチーム戦では、赤チームは赤、緑チームは緑などキャラクターカラーが固定されていたが、今作ではキャラクターカラーを自由に選べるようになった。縁取りなどの色で、チームを識別することができる。
風切りエフェクト
今作では剣に限らず、動作の速い攻撃モーションの軌跡をなぞるエフェクトが表示されるようになり、動作がわかりやすくなった。
ふっとびエフェクト
大きくふっ飛んだファイターには、吹っ飛ばしたプレイヤーに対応した色のエフェクトが付くようになり、
これにより、誰の得点になるか見やすくなった[8]。
致命エフェクト
画面外まで吹っ飛んでしまう程の攻撃を受けると、赤黒い稲妻のようなエフェクトが発生するようになった[9]。 このエフェクトはマスターハンド、フライングマンやリドリー、チャッピーなど強力な敵キャラを撃破した時にも発生する。
ふらふら時のエフェクト
前作まではシールドブレイクなどによりふらふら状態になると、キャラクターが赤色に点滅し、火花のようなものが周囲で点滅したが、今作では星が頭をくるくる回る古典的なエフェクトとなった[10]。
撃墜エフェクト
対戦相手を撃墜したファイターに、一瞬足元から湧き立つオーラのエフェクトが表示されるようになった。
エフェクトの色はプレイヤーの色に応じたものとなる。Wii U版はさらに、蓄積ダメージ表示にも同じエフェクトが表示される。
時間制限間近で撃墜演出キャンセル
上方向の画面外に撃墜すると、これまでの星やられ、手前やられに加え、上以外に撃墜した時と同じく爆発エフェクトが発生し、即KOするようになった。この即KOは時間制限が間近になるほど発生しやすくなる。
これまでは、タイム制乱闘で、カウントダウンをしている時に上方にKOすると、前作では演出で撃墜になる前に終わってしまうことがあったが、今作では時間が迫っていると演出が発生しなくなった。
なお、一部のステージやゲームモードでは演出は発生せず、即KOのみが発生される。
手前やられの演出変更
『スマブラDX』から『スマブラX』までの手前にぶつかりながら落ちる演出から、手前に張り付いた後に落ちる演出になった。
復活足場のデザイン変更
毎回登場する復活足場(過去作では復活土台)。
今作では下部のパーツの色が黄色→赤と変化し、あとどのくらいの時間で消滅するかが視覚化されている。
アイテムサイン
『スマブラ64』のアイテムに下向きの三角形が付く機能が復活した。『64』では赤色だったが、今作では灰色。
アシストサイン
アシストフィギュアやモンスターボールから登場するヘルパーキャラの上に、所有者を表すプレイヤーカーソルが表示されるようになった。
縁取り表現(3DSのみ)
3DSの小さな画面で、カメラが遠くに引きキャラクターが小さくなっても、見辛くならないようにするために搭載された機能。
外縁にのみ出て、手足の重なりなどには出ない[11]。
この縁取りは薄くしたり、消したりすることも可能で[12]濃い、薄い、なしの3つで設定することが出来る。
なお、ファイターのフィギュアにも設定が反映される。
ファイターをマーキング(3DS版のみ)
3DSの下画面に表示されるファイターをタッチすることで、そのファイターをマーキングできる。「シンプル」などの一人用モードではマーキングできない。
それぞれのプレイヤーが画面を持つ、3DSならではの機能[13]。
その他
オンラインプレイ
快適なプレイ環境を目指すために、さまざまな変更がなされた。
詳細は「インターネット」を参照
終点化
全てのステージは終点のように平坦で、ギミックのないステージにすることができる新機能。
インターネットの「ガチ部屋」では、この終点化ステージが選ばれる。
詳細は「終点化」を参照
ファイターのカスタマイズ
キャラクターの強さの方向性を変えるカスタマイズの要素が搭載され、それを3DSとWii U間で共有できるようになる。
見た目の変更はキャラクター性が破壊されるので、「カスタマイズ」での変更はなく、鍛えるほど強くなるものも、長くプレイした人が有利になるため無いとのこと[14]。
詳細は「カスタマイズ」を参照
amiibo
今作ではゲームと連動する現実のキャラクターフィギュアが登場。独自のAIを持ち、対戦を通して成長する。カスタマイズもできる。
詳細は「Amiibo」を参照
勝利演出
『スマブラ64』にあった勝利演出への切り替え演出が復活した。また、前作に比べて、カメラワークがダイナミックになっている。
なおファンファーレ後に流れる「結果画面」BGMは、『スマブラ64』のキャラクターセレクト曲のアレンジである。
ステージBGM
Wii U版ステージでは、前作『スマブラX』にあった選択される曲の確率を決めることができる「オレ曲セレクト」が、3DS版ステージでは、前々作『スマブラDX』の一部のステージにあった、各ステージに「表」と「裏」の2曲が用意される[14]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 Miiverse Sakuraiさんの投稿 2014/1/22
- ↑ 「No More Tripping In The New Smash Bros」
- ↑ 「【E3 2013】『大乱闘スマッシュブラザーズfor Wii U/3DS』ではキャラの転倒は無し!ディレクターの桜井氏が明かす」(国内メディア記事(さわりのみ))
- ↑ Miiverse Sakuraiさんの投稿 2014/2/26
- ↑ Miiverse Sakuraiさんの投稿 2013/10/21
- ↑ 60%を超えているリンクはさらに増加、今作で参戦するリュウは40%でやや遅い。 - Fast fall - SmashWiki, the Super Smash Bros. wiki
- ↑ 海外では“Momentum canceling”と呼ばれている
- ↑ Miiverse Sakuraiさんの投稿 2013/7/26
- ↑ Miiverse Sakuraiさんの投稿 2013/11/29
- ↑ Miiverse Sakuraiさんの投稿 2013/12/10
- ↑ Miiverse Sakuraiさんの投稿 2013/11/14
- ↑ Miiverse Sakuraiさんの投稿 2013/8/21
- ↑ Miiverse Sakuraiさんの投稿 2014/5/30
- ↑ 14.0 14.1 ゲームについて思うこと VOL.432