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'''大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ'''(だいらんとうスマッシュブラザーズシリーズ、英題:'''Super Smash Bros.''')は、任天堂が発売した対戦型アクションゲームのシリーズ名である。「スマブラ」の略称で知られる。
 
'''大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ'''(だいらんとうスマッシュブラザーズシリーズ、英題:'''Super Smash Bros.''')は、任天堂が発売した対戦型アクションゲームのシリーズ名である。「スマブラ」の略称で知られる。
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開発は2作目の『DX』まではHAL研究所、3作目の『X』ではソラ、ゲームアーツ、4作目の『for』ではソラ、バンダイナムコゲームスが手がけた。ディレクターは『星のカービィ』の生みの親でもある[[桜井政博]]が担当している。
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開発は2作目の『スマブラDX』まではHAL研究所、3作目の『スマブラX』ではソラ、ゲームアーツ、4作目の『スマブラfor』ではソラ、バンダイナムコゲームスが手がけた。ディレクターは『星のカービィ』の生みの親でもある[[桜井政博]]が担当している。
    
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格闘ゲーム的な印象があるが公式の分類は「'''対戦アクションゲーム'''」である。<br />
 
格闘ゲーム的な印象があるが公式の分類は「'''対戦アクションゲーム'''」である。<br />
このゲームはシステムの複雑化が著しく初心者が入れる余地が無くなっていた格闘ゲームへのアンチテーゼとして作られたゲームであることを制作者はしばしば述べている<ref name="iwataasks_Antithesis" />。全ての技が1方向入力+1ボタンで出せる等で操作の単純化されていてアクションゲームに不慣れなプレイヤーでも取っ付きやすく、第三者の存在やアイテムなどの不確定要素によってアクシデント性が大きく、対戦者間の実力差があっても常に一方的な展開にはなりにくい、強い方が必ず勝てるとは限らないようになっている。加えて、ダメージ量でリアクションが異なることや地形効果などで戦いの中で大きくアドリブ性が効くようになっており、覚えたことを忠実に再現することが重要な従来の格闘ゲームとは一線を画したゲーム性になっている。また、「闘い」よりも「スポーツ」であることを目指しており、体力が失われてキャラクターが崩れ落ちることが無い、制限時間がある、得点制である、声援を送る観客がいる、対戦が終わると[[リザルト]]画面で敗者が勝者を称えて拍手を送るなどといったことでそれは表され、同時にプレイヤーに暴力性を感じ難くさせている<ref name="PostReturn001_sport" />。タイトルの「ブラザーズ」にも、殺伐としていない仲良くケンカしている様であるという意味が込められている<ref name="PostReturn109_bros" />。
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このゲームはシステムの複雑化が著しく初心者が入れる余地が無くなっていた格闘ゲームへのアンチテーゼとして作られたゲームであることを制作者はしばしば述べている<ref name="iwataasks_Antithesis" />。全ての技が1方向入力+1ボタンで出せる等で操作の単純化されていてアクションゲームに不慣れなプレイヤーでも取っ付きやすい。また、第三者の存在やアイテムなどの不確定要素によってアクシデント性が大きく、対戦者間の実力差があっても常に一方的な展開にはなりにくいため、強い方が必ず勝てるとは限らないようになっている。加えて、ダメージ量でリアクションが異なることや地形効果などで戦いの中で大きくアドリブ性が効くようになっているため、覚えたことを忠実に再現することが重要な従来の格闘ゲームとは一線を画したゲーム性になっている。また、「闘い」よりも「スポーツ」であることを目指しており、体力が失われてキャラクターが崩れ落ちることが無い、制限時間がある、得点制である、声援を送る観客がいる、対戦が終わると[[リザルト]]画面で敗者が勝者を称えて拍手を送るなどといったことでそれは表され、同時にプレイヤーに暴力性を感じ難くさせている<ref name="PostReturn001_sport" />。タイトルの「ブラザーズ」にも、殺伐としていない仲良くケンカしている様であるという意味が込められている<ref name="PostReturn109_bros" />。
    
== シリーズ ==
 
== シリーズ ==
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題名から「ニンテンドウオールスター!」が外れたが、オープニングムービー中にその文字が表示されるシーンがあり、前作同様に登場するキャラクターは全て任天堂が販売を手掛けるものである。
 
題名から「ニンテンドウオールスター!」が外れたが、オープニングムービー中にその文字が表示されるシーンがあり、前作同様に登場するキャラクターは全て任天堂が販売を手掛けるものである。
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スマブラシリーズでは最も売れなかった(『for』を『Wii U』と『3DS』とで別々に計算した場合では2番目に売れなかった作品)が、ゲームキューブでは最も売れたソフトである。このソフトの初週推定販売本数が約35万本に対して、発売以前のゲームキューブの推定販売台数は約30万台であった。
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スマブラシリーズでは最も売れなかった(『スマブラfor』を『Wii U』と『3DS』とで別々に計算した場合では2番目に売れなかった作品)が、ゲームキューブでは最も売れたソフトである。このソフトの初週推定販売本数が約35万本に対して、発売以前のゲームキューブの推定販売台数は約30万台であった。
    
『アドベンチャー』や『フィギュア名鑑』など一人用モードが大幅に充実。ファイターの数は倍以上の26体(キャラクターセレクト画面上では25体)に増え、“DX”の名にふさわしいボリュームになっている。
 
『アドベンチャー』や『フィギュア名鑑』など一人用モードが大幅に充実。ファイターの数は倍以上の26体(キャラクターセレクト画面上では25体)に増え、“DX”の名にふさわしいボリュームになっている。
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本シリーズはシリーズ通して様々なルールで遊ぶことができ、4人で入り乱れて戦うか1対1で勝負するか、ポイント制かストック制か、アイテムは使えるか使えないかなどといった様々な設定ができる。それに加えて制約が少ない自由度の高いシステムなため、プレイヤーの工夫次第で様々な遊び方ができる。このことから開発者はしばしばスマブラのことを「遊び道具」<ref name="video_2130" />や「遊び場」<ref name="nin4-1_asobiba" /><ref name="return571_asobiba" />と形容しており、用意されているものに囚われ過ぎずに遊んでほしい」と述べている<ref name="video_2400" />。
 
本シリーズはシリーズ通して様々なルールで遊ぶことができ、4人で入り乱れて戦うか1対1で勝負するか、ポイント制かストック制か、アイテムは使えるか使えないかなどといった様々な設定ができる。それに加えて制約が少ない自由度の高いシステムなため、プレイヤーの工夫次第で様々な遊び方ができる。このことから開発者はしばしばスマブラのことを「遊び道具」<ref name="video_2130" />や「遊び場」<ref name="nin4-1_asobiba" /><ref name="return571_asobiba" />と形容しており、用意されているものに囚われ過ぎずに遊んでほしい」と述べている<ref name="video_2400" />。
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なお、『for』の[[インターネット]]対戦の「だれかと」では対戦ルールが固定されており、また、放置や極端な一人狙いなどはペナルティの対象となるなどのプレイへの制約がある。
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なお、『スマブラfor』の[[インターネット]]対戦の「だれかと」では対戦ルールが固定されており、また、放置や極端な一人狙いなどはペナルティの対象となるなどのプレイへの制約がある。
    
=== 対戦形式 ===
 
=== 対戦形式 ===
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;ストック制バトル
 
;ストック制バトル
:各者に初期値一律のストック数を設定して戦うルール。設定回数分ミスした者から退場となり、最後に残った者(チーム)が勝利する。誰かとチームを組んでいる場合は、自分のストックが無くなった時に、仲間のストックを一つ分けてもらうことが可能。『DX』以降ではオプションで時間制限を設けることも可能。
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:各者に初期値一律のストック数を設定して戦うルール。設定回数分ミスした者から退場となり、最後に残った者(チーム)が勝利する。誰かとチームを組んでいる場合は、自分のストックが無くなった時に、仲間のストックを一つ分けてもらうことが可能。『スマブラDX』以降ではオプションで時間制限を設けることも可能。
    
;コインバトル(DX、X、Wii U)
 
;コインバトル(DX、X、Wii U)
:任意に決めた対戦時間が過ぎるまで戦うルール。『DX』以降に登場。
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:任意に決めた対戦時間が過ぎるまで戦うルール。『スマブラDX』以降に登場。
 
:相手に攻撃をヒットさせた時や撃墜したときに出現するコインを多く集めた者(チーム)が勝利する。
 
:相手に攻撃をヒットさせた時や撃墜したときに出現するコインを多く集めた者(チーム)が勝利する。
 
:ダメージが大きいほど多くのコイン、価値の高いコインが出現する。
 
:ダメージが大きいほど多くのコイン、価値の高いコインが出現する。
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;評価制バトル
 
;評価制バトル
:任意に決めた対戦時間(1?99分まで1分刻みで設定可能)が過ぎるまで戦うルール。『DX』のみのルール。
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:任意に決めた対戦時間(1?99分まで1分刻みで設定可能)が過ぎるまで戦うルール。『スマブラDX』のみのルール。
 
:最大の特徴は、「1分間ダメージなし」「3連続同じアイテム」「空中攻撃全種類」「まっさきにヒット」「ミュウをゲット」「(タイム制準拠の撃墜点順位が)ビリだった」「ワンパターン戦法」など、対戦内容に応じて生じるスペシャルボーナスの加減点で総点数が計算され、そのスコアの高さで順位が決まることである。
 
:最大の特徴は、「1分間ダメージなし」「3連続同じアイテム」「空中攻撃全種類」「まっさきにヒット」「ミュウをゲット」「(タイム制準拠の撃墜点順位が)ビリだった」「ワンパターン戦法」など、対戦内容に応じて生じるスペシャルボーナスの加減点で総点数が計算され、そのスコアの高さで順位が決まることである。
 
:単純に相手を倒す事以上に(もちろん相手を倒しまくるのも戦術ではある)ボーナスを狙った行動をすることが重要である。
 
:単純に相手を倒す事以上に(もちろん相手を倒しまくるのも戦術ではある)ボーナスを狙った行動をすることが重要である。
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上記の対戦形式と勝利条件に加えて、アイテムの出現率、ふっとびやすさの設定、ハンデなど、様々な詳細なルールの設定が可能。『DX』以降は特殊なルールでの対戦が楽しめる「スペシャル乱闘」があり、一般的な対戦型格闘ゲームのような体力が設定されゼロになると敗北・最後まで残ったプレイヤーが勝利となるルールなどが用意されている。なお、「スペシャル乱闘」の成績はカウント集に記録されないようになっている。
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上記の対戦形式と勝利条件に加えて、アイテムの出現率、ふっとびやすさの設定、ハンデなど、様々な詳細なルールの設定が可能。『スマブラDX』以降は特殊なルールでの対戦が楽しめる「スペシャル乱闘」があり、一般的な対戦型格闘ゲームのような体力が設定されゼロになると敗北・最後まで残ったプレイヤーが勝利となるルールなどが用意されている。なお、「スペシャル乱闘」の成績はカウント集に記録されないようになっている。
    
== キャラクター ==
 
== キャラクター ==
『初代』と『DX』では、本シリーズに登場するキャラクターは任天堂が発売したゲームからの引用となっている。『X』からはサードパーティーからのゲスト出演があり、『X』ではコナミとセガから、『for』ではセガとカプコンとバンダイナムコゲームスのキャラクターが出演している。キャラクターの出演の形は操作キャラクター(スマブラにおいては'''[[ファイター]]'''と呼ばれる)の他に、[[アイテム]]、ステージの一部、[[フィギュア]]として等、様々な形がある。
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『スマブラ64』と『スマブラDX』では、本シリーズに登場するキャラクターは任天堂が発売したゲームからの引用となっている。『スマブラX』からはサードパーティーからのゲスト出演があり、『スマブラX』ではコナミとセガから、『スマブラfor』ではセガとカプコンとバンダイナムコゲームスのキャラクターが出演している。キャラクターの出演の形は操作キャラクター(スマブラにおいては'''[[ファイター]]'''と呼ばれる)の他に、[[アイテム]]、ステージの一部、[[フィギュア]]として等、様々な形がある。
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ファイターの数は『初代』では12体、『DX』では26体(キャラクターセレクト画面上では25体)、『X』では39体(キャラクターセレクト画面上では35体)、『for』では50体([[Miiファイター]]は3体とし、色替えによる別キャラクター変化と追加コンテンツは除く)が参戦しており、シリーズを重ねるごとに着々と増えている。『DX』と『for』にはモデル替えキャラと呼ばれる、制作コストを省くために、モーションの大部分が他のファイターからの流用で構成されているファイターがいる。それらはファイターを1体でも多く登場させることを目的として<ref name="nindori_anke_clone" />制作負担を抑えて作られたものであり、全てカットしたとしても新規のファイターは1体も増やせないとされている<ref name="return544" /><ref name="return549" />。
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ファイターの数は『スマブラ64』では12体、『スマブラDX』では26体(キャラクターセレクト画面上では25体)、『スマブラX』では39体(キャラクターセレクト画面上では35体)、『スマブラfor』では50体([[Miiファイター]]は3体とし、色替えによる別キャラクター変化と追加コンテンツは除く)が参戦しており、シリーズを重ねるごとに着々と増えている。『スマブラDX』と『スマブラfor』にはモデル替えキャラと呼ばれる、制作コストを省くために、モーションの大部分が他のファイターからの流用で構成されているファイターがいる。それらはファイターを1体でも多く登場させることを目的として<ref name="nindori_anke_clone" />制作負担を抑えて作られたものであり、全てカットしたとしても新規のファイターは1体も増やせないとされている<ref name="return544" /><ref name="return549" />。
    
キャラクターのデザインは、全員一定の同じ水準まで引き上げられている。各キャラクターの原作におけるデザインの描き込みの深さや色使いや感触は千差万別であり、それらがそのままのキャラクター達が並ぶと違和感が生じるためである<ref name="GDC_touitsu" /><ref name="columndx_touitsu" />。例えばマリオはデニムの描き込みが細かくなり、色彩には中間色が多様されている。オリマーの場合、原作での彼の宇宙服は何の装飾もないツルツルしたものだが、スマブラではポケットやボタンのようなものが追加されている。これらはスマブラ開発チームの解釈によって加えられた独自のものであり原作者の許諾を得ている<ref name="columndx_dokuji" /><ref name="return533" />。例外として、非ファイターのキャラクターの中には、処理負荷軽減のためや、そのキャラクターらしさを重視するために<ref name="column_vol464_flyingman" />、原作通りのドット絵で描かれた者もいる。<br />
 
キャラクターのデザインは、全員一定の同じ水準まで引き上げられている。各キャラクターの原作におけるデザインの描き込みの深さや色使いや感触は千差万別であり、それらがそのままのキャラクター達が並ぶと違和感が生じるためである<ref name="GDC_touitsu" /><ref name="columndx_touitsu" />。例えばマリオはデニムの描き込みが細かくなり、色彩には中間色が多様されている。オリマーの場合、原作での彼の宇宙服は何の装飾もないツルツルしたものだが、スマブラではポケットやボタンのようなものが追加されている。これらはスマブラ開発チームの解釈によって加えられた独自のものであり原作者の許諾を得ている<ref name="columndx_dokuji" /><ref name="return533" />。例外として、非ファイターのキャラクターの中には、処理負荷軽減のためや、そのキャラクターらしさを重視するために<ref name="column_vol464_flyingman" />、原作通りのドット絵で描かれた者もいる。<br />
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ファイターのワザなどの動作は原作で披露されたものが再現されつつ、スマブラ独自のものも取り入れられている。原作由来のワザであっても、原作のゲーム性や世界観を体現するためや<ref name="return148" />、すべて原作の設定をコピーしてしまってもゲームが必ずしも面白くはならないという考え<ref name="columndx_mother3" />から、原作では別のキャラクターが使うワザが取り込まれたり、性能が原作とは大きく異なったものになっているケースも多い。<br />
 
ファイターのワザなどの動作は原作で披露されたものが再現されつつ、スマブラ独自のものも取り入れられている。原作由来のワザであっても、原作のゲーム性や世界観を体現するためや<ref name="return148" />、すべて原作の設定をコピーしてしまってもゲームが必ずしも面白くはならないという考え<ref name="columndx_mother3" />から、原作では別のキャラクターが使うワザが取り込まれたり、性能が原作とは大きく異なったものになっているケースも多い。<br />
モーションは、スマブラはサイドビューのゲームであるため、横からの見たシルエットが良くなるようにデザインされている<ref name="columndx_yoko" />。例えば[[スネーク]]は原作では肩を地面につけて匍匐前進をするが、『X』では見栄えをよくするため右肩を上げて匍匐前進する<ref name="columndx_hohuku" />。
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モーションは、スマブラはサイドビューのゲームであるため、横からの見たシルエットが良くなるようにデザインされている<ref name="columndx_yoko" />。例えば[[スネーク]]は原作では肩を地面につけて匍匐前進をするが、『スマブラX』では見栄えをよくするため右肩を上げて匍匐前進する<ref name="columndx_hohuku" />。
    
=== 歴代参戦キャラクター ===
 
=== 歴代参戦キャラクター ===
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{| class="wikitable"
 
{| class="wikitable"
 
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! style="width:14em;" | ファイター名 !! 初代 !! DX !! X !! for !! 出典
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! style="width:14em;" | ファイター名 !! 64 !! DX !! X !! for !! 出典
 
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|[[マリオ]]||○||○||○||○|| rowspan="7" | マリオシリーズ
 
|[[マリオ]]||○||○||○||○|| rowspan="7" | マリオシリーズ
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=== キャラクターの選定 ===
 
=== キャラクターの選定 ===
登場するキャラクターの候補を選定するにあたっては、国内外の人気調査や開発中ソフトのリサーチを行い<ref name="column_vol463" />、その結果とシリーズの分散と都合を加味して桜井政博の独断<ref name="asarido_kyarasen" /><ref name="nindori_dx_kyarasen" />で決められる。候補は企画の初期段階で殆ど定まり、その内の何体かは開発の進行具合や権利上の都合によってカットされていくのが恒例である<ref name="nindori_dx_cut" /><ref>桜井政博のゲームについて思うことDX 2ページ<br />“キャラクターは、企画書を書いた2005年7月7日の段階ではほとんどが具体的に決まっており、制作工程に合わせてカットしていきました。カットと言っても、できる限り詰め込んだつもりです。なお、ソニックだけは例外で、2007年に入ってから参戦が決まりました。”</ref><ref name="nindori_x_cut" /><ref name="roundtable_charakime" />。企画書には名前が無かったが後に参戦が決まったファイターでは、『X』での[[アイク]]<ref> 2008年2月29日ファミ通増刊号「直撃!!桜井政博さんインタビュー 新規参戦キャラクターについて聞く後編<br />“ 『スマブラX』の制作を発表した2005年7月の段階で『ファイアーエムブレム』の新作がWiiで制作中であることがわかりました。キャラについては情報がなく、何もわからなかったので、企画書を制作する段階では「ファイアーエムブレムの誰か」と表記していました。”</ref>と[[ソニック]]<ref name="nindori_x_cut" />、『for』での[[ゲッコウガ]]<ref name="roundtable_charakime" />が知られている。
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登場するキャラクターの候補を選定するにあたっては、国内外の人気調査や開発中ソフトのリサーチを行い<ref name="column_vol463" />、その結果とシリーズの分散と都合を加味して桜井政博の独断<ref name="asarido_kyarasen" /><ref name="nindori_dx_kyarasen" />で決められる。候補は企画の初期段階で殆ど定まり、その内の何体かは開発の進行具合や権利上の都合によってカットされていくのが恒例である<ref name="nindori_dx_cut" /><ref>桜井政博のゲームについて思うことDX 2ページ<br />“キャラクターは、企画書を書いた2005年7月7日の段階ではほとんどが具体的に決まっており、制作工程に合わせてカットしていきました。カットと言っても、できる限り詰め込んだつもりです。なお、ソニックだけは例外で、2007年に入ってから参戦が決まりました。”</ref><ref name="nindori_x_cut" /><ref name="roundtable_charakime" />。企画書には名前が無かったが後に参戦が決まったファイターでは、『スマブラX』での[[アイク]]<ref> 2008年2月29日ファミ通増刊号「直撃!!桜井政博さんインタビュー 新規参戦キャラクターについて聞く後編<br />“ 『スマブラX』の制作を発表した2005年7月の段階で『ファイアーエムブレム』の新作がWiiで制作中であることがわかりました。キャラについては情報がなく、何もわからなかったので、企画書を制作する段階では「ファイアーエムブレムの誰か」と表記していました。”</ref>と[[ソニック]]<ref name="nindori_x_cut" />、『スマブラfor』での[[ゲッコウガ]]<ref name="roundtable_charakime" />が知られている。
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[[桜井政博]]はファイターの参戦には次のような条件があることを度々明かしている。それらの中には時を経て変わったものもあり、例えば「[[むらびと]]」は一度は参戦できるキャラクターでは無いとされたが<ref name="ask5-2" />、後に『for』で参戦している。<br />
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[[桜井政博]]はファイターの参戦には次のような条件があることを度々明かしている。それらの中には時を経て変わったものもあり、例えば「[[むらびと]]」は一度は参戦できるキャラクターでは無いとされたが<ref name="ask5-2" />、後に『スマブラfor』で参戦している。<br />
 
なお、'''モデル替えファイターだけは別とされている'''<ref name="column_vol463_clone" />。
 
なお、'''モデル替えファイターだけは別とされている'''<ref name="column_vol463_clone" />。
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**重要なことであり、どんなに戦いに向いていそうなキャラでも、他のファイターとの差別化が難しければ参戦できないとしている。
 
**重要なことであり、どんなに戦いに向いていそうなキャラでも、他のファイターとの差別化が難しければ参戦できないとしている。
 
*なるべく代表的なキャラクターであること<ref name="colmn_vol463_kosei" />。
 
*なるべく代表的なキャラクターであること<ref name="colmn_vol463_kosei" />。
*作品に一定以上の知名度があること<ref name="return519_chimeido" /><ref name="return572_half" />
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*作品に一定以上の知名度があること<ref name="return519_chimeido" /><ref name="return572_half" />
**『DX』のときには「最低ハーフミリオンぐらいはほしい」と述べていた<ref name="return572_half" />。『for』までに参戦したファイターのシリーズは全て世界累計販売数がハーフミリオンに達したことがある。
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**『スマブラDX』のときには「最低ハーフミリオンぐらいはほしい」と述べていた<ref name="return572_half" />。『スマブラfor』までに参戦したファイターのシリーズは全て世界累計販売数がハーフミリオンに達したことがある。
*任天堂プラットフォームに登場したことがあること<ref name="no3" />
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*任天堂プラットフォームに登場したことがあること<ref name="no3" />
 
*キャラクターの原作者や権利者が、桜井政博にキャラクターを預け、『スマブラ』の世界に立つための多くの脚色を容認すること<ref name="no3" />。
 
*キャラクターの原作者や権利者が、桜井政博にキャラクターを預け、『スマブラ』の世界に立つための多くの脚色を容認すること<ref name="no3" />。
 
*他社キャラクターの場合、ゲームの歴史を背負ったキャラクターであり、互いの会社が参戦を望んでいること<ref name="no3" />。
 
*他社キャラクターの場合、ゲームの歴史を背負ったキャラクターであり、互いの会社が参戦を望んでいること<ref name="no3" />。
*未来にソフトが出る可能性や予定がないキャラクターは優先度が下がる<ref name="column_vol461_mirai" /><ref name="column_vol463_mirai" />
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*未来にソフトが出る可能性や予定がないキャラクターは優先度が下がる<ref name="column_vol461_mirai" /><ref name="column_vol463_mirai" />
*任天堂から販売されたゲームのキャラクターであること<ref name="PostReturn062_onlyninten" />
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*任天堂から販売されたゲームのキャラクターであること<ref name="PostReturn062_onlyninten" />
**『初代』のときに示された条件。『X』からは他社からゲスト参戦している。
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**『スマブラ64』のときに示された条件。『スマブラX』からは他社からゲスト参戦している。
 
*キャラクターが戦うイメージからかけ離れていないこと<ref name="ask5-2" /><ref name="return572_half" />。
 
*キャラクターが戦うイメージからかけ離れていないこと<ref name="ask5-2" /><ref name="return572_half" />。
**『X』のときに示された条件。そのときに「戦うイメージからかけ離れているキャラクター」の例としてどうぶつの森の[[むらびと]]が挙げられていた。
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**『スマブラX』のときに示された条件。そのときに「戦うイメージからかけ離れているキャラクター」の例としてどうぶつの森の[[むらびと]]が挙げられていた。
**[[Mii]]が『X』のときに参戦を見送られた理由の一つでもある<ref name="column_vol455_wakiaiai" />。『for』でMiiが参戦した理由については[[Mii]]のページにて。
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**[[Mii]]が『スマブラX』のときに参戦を見送られた理由の一つでもある<ref name="column_vol455_wakiaiai" />。『スマブラfor』でMiiが参戦した理由については[[Mii]]のページにて。
    
==== 制作者が参戦を否定したり、参戦させなかった理由を語ったことがあるキャラクター ====
 
==== 制作者が参戦を否定したり、参戦させなかった理由を語ったことがあるキャラクター ====
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*漫画のキャラクター<ref name="no3" />
 
*漫画のキャラクター<ref name="no3" />
 
*[[むらびと]]、ニンテンドッグスの犬
 
*[[むらびと]]、ニンテンドッグスの犬
**戦うイメーからかけ離れているため<ref name="ask5-2" />。なお、むらびとは『for』で参戦している。
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**戦うイメーからかけ離れているため<ref name="ask5-2" />。なお、むらびとは『スマブラfor』で参戦している。
 
*クリスタル<ref name="nindori_anke_crystal" />
 
*クリスタル<ref name="nindori_anke_crystal" />
**クリスタルが参戦条件に当てはまらないキャラクターだとされたことは無いが、『X』のときにスターフォックスからの3体目としてクリスタルではなくウルフが選ばれた理由は語られたことがある。それによると、クリスタルはゼロから新規ファイターを作るのと同じだけの時間がかかるが、ウルフはフォックスやファルコで培った制作のノウハウを活かして短い時間で制作することが可能だったため、時間ギリギリで何とか入れることができたのだという。
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**クリスタルが参戦条件に当てはまらないキャラクターだとされたことは無いが、『スマブラX』のときにスターフォックスからの3体目としてクリスタルではなくウルフが選ばれた理由は語られたことがある。それによると、クリスタルはゼロから新規ファイターを作るのと同じだけの時間がかかるが、ウルフはフォックスやファルコで培った制作のノウハウを活かして短い時間で制作することが可能だったため、時間ギリギリで何とか入れることができたのだという。
 
*[[アイスクライマー]]、[[ポケモントレーナー]]
 
*[[アイスクライマー]]、[[ポケモントレーナー]]
**アイスクライマーは『DX』と『X』、ポケモントレーナーは『X』に参戦していたが、どちらも3DSでは動かすためのマシンパワーが足りず参戦を断念された<ref name="column_vol461_ic" /><ref name="column_vol462_poketore" />。アイスクライマーはWii U版では動かせる程度まで制作は進められていたが、どうしても3DS版では動かずカットされた<ref name="column_vol461_ic" />。
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**アイスクライマーは『スマブラDX』と『スマブラX』、ポケモントレーナーは『スマブラX』に参戦していたが、どちらも3DSでは動かすためのマシンパワーが足りず参戦を断念された<ref name="column_vol461_ic" /><ref name="column_vol462_poketore" />。アイスクライマーはWii U版では動かせる程度まで制作は進められていたが、どうしても3DS版では動かずカットされた<ref name="column_vol461_ic" />。
 
*クロム
 
*クロム
 
**[[マルス]]・[[アイク]]との中間の剣士になり他のファイターと比べて明快な特色が出ないため<ref name="column_vol457_chrom" />。
 
**[[マルス]]・[[アイク]]との中間の剣士になり他のファイターと比べて明快な特色が出ないため<ref name="column_vol457_chrom" />。
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==== 制作中にカットされたキャラクター ====
 
==== 制作中にカットされたキャラクター ====
 
途中まで作ってカットされたキャラクターだけでなく、企画時に候補としてあっただけで制作着手はされないまま参戦を断念されたキャラクターも含む。
 
途中まで作ってカットされたキャラクターだけでなく、企画時に候補としてあっただけで制作着手はされないまま参戦を断念されたキャラクターも含む。
*'''初代'''
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*'''スマブラ64'''
 
**クッパ、デデデ、ミュウツー
 
**クッパ、デデデ、ミュウツー
 
***途中まで作られていたが、「諸処の事情」によりカットされた<ref name="PostReturn075" /><ref name="PostResult2_cut" />。
 
***途中まで作られていたが、「諸処の事情」によりカットされた<ref name="PostReturn075" /><ref name="PostResult2_cut" />。
*'''DX'''
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*'''スマブラDX'''
 
**ワリオ
 
**ワリオ
 
***時間の余裕が無かったため<ref name="return576_wario" />。
 
***時間の余裕が無かったため<ref name="return576_wario" />。
 
**スカポン(アイテムとして)
 
**スカポン(アイテムとして)
 
***アイテムとしてスカポンが登場し、ファイターが乗り込んで操作できる予定だったが、ジョイメカファイトの権利関係が不明だったためカットになった。2007年1月、当時プログラマとして参加していた江渡浩一郎の自宅で、著作権譲渡のための押印が押されていない覚書らしき書類が発見された。これが契機となり権利関係が整理され、任天堂により商標登録などもおこなわれた。2008年1月発売の『スマブラX』では「シール」として登場している。<ref name="return510_sukapon" /><ref name="return578_sukapon" /><ref name="eto" />
 
***アイテムとしてスカポンが登場し、ファイターが乗り込んで操作できる予定だったが、ジョイメカファイトの権利関係が不明だったためカットになった。2007年1月、当時プログラマとして参加していた江渡浩一郎の自宅で、著作権譲渡のための押印が押されていない覚書らしき書類が発見された。これが契機となり権利関係が整理され、任天堂により商標登録などもおこなわれた。2008年1月発売の『スマブラX』では「シール」として登場している。<ref name="return510_sukapon" /><ref name="return578_sukapon" /><ref name="eto" />
**『DX』でカットされたファイターは他にもいたようだが<ref name="nindori_dx_cut" /><ref name="return531_cut" />殆ど判明していない。
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**『スマブラDX』でカットされたファイターは他にもいたようだが<ref name="nindori_dx_cut" /><ref name="return531_cut" />殆ど判明していない。
*'''X'''
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*'''スマブラX'''
 
**ディクシーコング、ロイ、ドクターマリオ、ミュウツー、トゥーンゼルダ、トゥーンシーク、プラスル&マイナン
 
**ディクシーコング、ロイ、ドクターマリオ、ミュウツー、トゥーンゼルダ、トゥーンシーク、プラスル&マイナン
 
***解析により、名前だけだが入っていることが判明した<ref name="x_botsudate" />。
 
***解析により、名前だけだが入っていることが判明した<ref name="x_botsudate" />。
 
***ディクシーコングは[[ディディーコング]]とペアで参戦する予定だったが、実現が難しくカットになったことが明かされている<ref name="famitsu_x_dixie" />。
 
***ディクシーコングは[[ディディーコング]]とペアで参戦する予定だったが、実現が難しくカットになったことが明かされている<ref name="famitsu_x_dixie" />。
*'''for'''
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*'''スマブラfor'''
 
**[[アイスクライマー]]
 
**[[アイスクライマー]]
 
***Wii U版では動かせる程度まで制作は進められていたが、3DS版ではマシンパワー不足で動かすことができずカットされた<ref name="column_vol461_ic" />
 
***Wii U版では動かせる程度まで制作は進められていたが、3DS版ではマシンパワー不足で動かすことができずカットされた<ref name="column_vol461_ic" />
    
== 世界観 ==
 
== 世界観 ==
『初代』ではコピーライターの糸井重里の案<ref name="dream_200005" /><ref name="nindori_rekishi_itoi" />により各キャラクターを模した「人形」、『DX』以降では「フィギュア」がイメージの世界で戦う<ref name="topc0707_image" />という設定になっている。
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『スマブラ64』ではコピーライターの糸井重里の案<ref name="dream_200005" /><ref name="nindori_rekishi_itoi" />により各キャラクターを模した「人形」、『スマブラDX』以降では「フィギュア」がイメージの世界で戦う<ref name="topc0707_image" />という設定になっている。
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一人用モード(『DX』以降の「シンプル」モード)では全作品共通して、「スマブラ世界」から見て「現実世界」に最も近い空間である「終点」でラスボスとして待ち受けている[[マスターハンド]]がフィギュアに倒され、フィギュアがイメージから抜け出し元の存在に返るという筋立てになっている<ref name="DX_shutenfigure" />。
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一人用モード(『スマブラDX』以降の「シンプル」モード)では全作品共通して、「スマブラ世界」から見て「現実世界」に最も近い空間である「終点」でラスボスとして待ち受けている[[マスターハンド]]がフィギュアに倒され、フィギュアがイメージから抜け出し元の存在に返るという筋立てになっている<ref name="DX_shutenfigure" />。
    
== 備考 ==
 
== 備考 ==
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<ref name="nindori_rekishi_itoi">Nintendo DREAM スマブラの歴史</ref>
 
<ref name="nindori_rekishi_itoi">Nintendo DREAM スマブラの歴史</ref>
 
<ref name="topc0707_image">[http://www.nintendo.co.jp/n01/n64/software/nus_p_nalj/smash/flash/0707/topic0707.html 速報スマブラ拳!! : フィギュア名鑑]<br />“今回のスマブラは、フィギュアどうしがイメージの世界の中で戦うという設定になっています。”</ref>
 
<ref name="topc0707_image">[http://www.nintendo.co.jp/n01/n64/software/nus_p_nalj/smash/flash/0707/topic0707.html 速報スマブラ拳!! : フィギュア名鑑]<br />“今回のスマブラは、フィギュアどうしがイメージの世界の中で戦うという設定になっています。”</ref>
<ref name="DX_shutenfigure">『DX』の終点のフィギュアの解説より。</ref>
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<ref name="DX_shutenfigure">『スマブラDX』の終点のフィギュアの解説より。</ref>
 
<ref name="nindori_anke_clone">ニンドリアンケート集計拳前編<br />“前回のモデル替えキャラクターっていうのは、非常に苦しい開発の中で、なんとかキャラクターを増やしたい、ユーザーの要望に応えたい、というふうに思って作ったものなんです。”</ref>
 
<ref name="nindori_anke_clone">ニンドリアンケート集計拳前編<br />“前回のモデル替えキャラクターっていうのは、非常に苦しい開発の中で、なんとかキャラクターを増やしたい、ユーザーの要望に応えたい、というふうに思って作ったものなんです。”</ref>
 
<ref name="return544">[http://www.nintendo.co.jp/n01/n64/software/nus_p_nalj/smash/flash/syukeiken/return544.html 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!]<br />“モデル替えキャラを消して新キャラを増やすという選択肢はありませんでした”</ref>
 
<ref name="return544">[http://www.nintendo.co.jp/n01/n64/software/nus_p_nalj/smash/flash/syukeiken/return544.html 速報スマブラ拳!! : アンケート集計拳!!]<br />“モデル替えキャラを消して新キャラを増やすという選択肢はありませんでした”</ref>

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