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「判定」の版間の差分

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<imgur thumb="yes" w="250" comment="『スマブラDX]』のドンキーコングの上スマッシュ攻撃。">1G83Ccu.gif</imgur>
+
<imgur thumb="yes" w="250" comment="『DX』のドンキーコングの上スマッシュ攻撃。赤い球ひとつひとつに攻撃判定のパラメータが設定されている。">1G83Ccu.gif</imgur>
  
'''判定'''とは、条件振り分けのために内部的に保有する値。またはそれを判定する処理のこと。『物』が存在することを示す「当たり判定」、攻撃の当たり外れを決める為の「攻撃判定」と「喰らい判定」などがある。
+
'''判定'''とは、条件振り分けのために内部的に保有する値。またはそれを判定する処理のこと。『物』が存在することを示す「当たり判定」、攻撃の当たり外れを決める為の「攻撃判定」と「やられ判定」などがある。『[[スマブラ]]』では主に「攻撃判定」「やられ判定」の総称として使われる。
  
スマブラでは主に「攻撃判定」「喰らい判定」の総称として使われる。判定には他にも「[[ぬるり]]判定」「[[ガケつかまり]]判定」などがあるが、それらは含まないことが多い。
+
画像は『[[DX]]』で通常のプレイでは使用できない判定を表示するモードをチートを使ってONにし、ドンキーコングの上スマッシュ攻撃を撮影したものである。黄色がやられ判定、赤が攻撃判定、青が無敵部分である。このワザの判定の付き方は他の作品でも殆ど同じである。
  
右の画像は『[[スマブラDX]]』で通常のプレイでは使用できない判定を表示するモードをチートを使ってONにし、ドンキーコングの上スマッシュ攻撃を撮影したものである。黄色が喰らい判定、赤が攻撃判定、青が一時的な無敵部分である。このワザの判定の付き方は他の作品でも殆ど同じである。
+
判定の形状は『[[64]]』では直方体、『[[DX]]』以降は球体または円柱で構成される。
  
 
== 当たり判定 ==
 
== 当たり判定 ==
物に触れることができる判定。地形、キャラクターなどが持つ。
+
物に触れることができる判定。地形、キャラクターなど多くのオブジェクトが持つ。
  
 
== 攻撃判定 ==
 
== 攻撃判定 ==
[[#喰らい判定]]に接触すると攻撃が当たったという処理(一般的には触れられた方がダメージを受ける)が起こる領域。
+
[[#やられ判定]]に接触すると攻撃が当たったことになり、相手にダメージを与える領域。
  
攻撃判定は通常は(offset2が設定されていなければ)球形をしている。
+
攻撃判定はそれぞれでダメージ・ふっとばし・属性などのパラメータを持つ。<br/>
 +
ワザの多くは、同じ攻撃判定でも時間によって異なる威力が設定されたり、複数の攻撃判定で異なる威力が設定されていることが多い。
  
攻撃判定には次のようなものが設定されている。括弧は非公式名称だが普及しているものや、英語圏での名称。公式名称が判明していないものもある。
+
攻撃判定が持つパラメーターの仕様については以下のサイトが参考になる。
  
;ID
+
;64
:その攻撃の管理番号をあらわす。複数箇所に判定が及ぶ場合、その数だけ設定される。たとえば右手と右肘に攻撃判定があるとか。
+
*[https://www.nintendo.co.jp/n01/n64/software/nus_p_nalj/smash/M_AttackSystem.html スマブラ拳!! 攻撃とふっとびの仕様]
:同じGIDで異なるIDのものが同時にヒットした場合、小さいIDのものが優先される。
+
;X
;GID
+
*[https://www15.atwiki.jp/timesplus/pages/33.html Smash Attacks 攻撃判定について - Brawl+ (スマブラX+) Wiki]
:連続ヒットになるかどうかをあらわす。
+
*[http://opensa.dantarion.com/wiki/Hitbox_Flags_(Brawl) Hitbox Flags (Brawl) - OpenSA: Smash Engine Documentation Wiki]
:攻撃判定がヒットすると、それが消去されるまで、それと同じGIDの攻撃判定はその相手にヒットしなくなる。ただし後に記述する再ヒット間隔が設定されてあるものは別。
+
;3DS/Wii U
;パーツ(Bone)
+
*[https://www30.atwiki.jp/ssb4_kensyou/pages/151.html 攻撃判定 - スマブラfor 3DS/WiiU 検証wiki]
:手、足など、攻撃判定がどの位置につくかをあらわす。 Bone=0はファイターなら中心最下部。
+
;SP
;ダメージ(Damage)
+
*[https://w.atwiki.jp/smashsp_kensyou/pages/146.html 攻撃判定 - スマブラSPECIAL 検証wiki]
:攻撃がヒットした時、敵に加算される蓄積ダメージ数。
 
;ベクトル(Angle)
 
:相手をどの方向にふっとばすかを、角度によって示す。詳細は[[ベクトル]]にて。
 
;リアクション影響値(R.E.、Knockback growth (KBG)、Knockback scaring (KS))<br />リアクション固定値(R.F.、Fixed knockback (FKB))<br />リアクション付加値(R.A.、Base knockback (BKB)
 
:ふっとばし力。詳細は[[リアクション値]]にて。
 
;サイズ(Size、Radius)
 
:攻撃判定の半径。
 
;オフセット(Offset)
 
:設定したパーツから、攻撃判定がどの方向にどれだけ離れているかをあらわす。
 
:キャラクター観点なので、プレイヤー視点だとXが奥、Zが横になる。なおパーツが傾くと判定も同じように傾くので、必ずしもプレイヤー視点でYが縦、等とは限らない。
 
;属性(Effect)
 
:ヒットしたキャラクターが取るアクション、表示されるエフェクトはこれで決まる。電撃(3番)のように特別な効果を持つものもある。
 
:エフェクトのサイズはダメージに比例する。0%ダメージだとエフェクトは出ない。
 
:[[風]]属性はこの属性とは別物。
 
:↓は内部設定における値と属性の対応表。鉤括弧は「スマブラ拳!!」か『[[スマブラX]]』のシールで使われた名称。
 
:{| border="1" class="wikitable mw-collapsible mw-collapsed"
 
|-
 
! 値 !! 備考
 
|-
 
!0
 
|「通常」。多くの攻撃判定に設定されている属性。主にパンチやキックのような打撃に設定されている。
 
|-
 
!1
 
|?
 
|-
 
!2
 
|「切り裂き」。剣などの鋭い攻撃に設定されていることが多い。直線的なものとカーブしているものの二つの細い閃光が走るのが特徴。
 
|-
 
!3
 
|「電撃」。ヒットストップ補正がなくとも通常よりもヒットストップが長くなる。
 
|-
 
!4
 
|「氷結」。{{for|ルイージ}}の「アイスボール」などに設定。氷の破片が飛散するようなエフェクト。
 
|-
 
!5
 
|「火炎」。ヒットしたキャラクターが燃える。[[アイテム]]の爆薬箱を引火させる。
 
|-
 
!6
 
|ヒットしたキャラクターからコインが出る。{{for|マリオ}}と{{for|ルイージ}}の「スーパージャンプパンチ」に設定されている。
 
|-
 
!7
 
|ヒットしたキャラクターの向きが反転する。エフェクトは0番によく似ている。{{for|マリオ}}の横必殺ワザ「スーパーマント」などに設定されている。
 
|-
 
!8
 
|不明。{{for|ワリオ}}の溜め無し「ワリオっぺ」などに設定されている。
 
|-
 
!9
 
|不明。前作では眠らせる攻撃に設定されていた。
 
|-
 
!10
 
|不明。
 
|-
 
!11
 
|ヒットしたキャラクターを埋める。すり抜け床の上でも埋めることができる。エフェクトは無し。{{for|ドンキーコング}}の「ドンキーヘッドバット」などに設定されている。
 
|-
 
!12
 
|ヒットすると水しぶきが舞う。
 
|-
 
!13
 
|不明。
 
|-
 
!14
 
|ヒットしたキャラクターの頭に花を咲かせる。エフェクトは無し。{{for|ワリオ}}の「おはなっぺ」などに設定されている。
 
|-
 
!15
 
|不明。
 
|-
 
!16
 
|不明。
 
|-
 
!17
 
|不明。前作ではフシギソウの攻撃に使用されていた。
 
|-
 
!18
 
|「水」。水しぶきが舞う。{{for|ゲッコウガ}}の「ハイドロポンプ」などに設定されている。
 
|-
 
!19
 
|「暗黒」。紫の影のようなエフェクト。{{for|ガノンドロフ}}と{{for|ミュウツー}}のワザに多い。
 
|-
 
!20
 
|円形の閃光が瞬き、ヒットしたキャラクターが電撃を帯び、痺れ状態になる。{for|ゼロスーツサムス}}の下スマッシュ攻撃などに設定されている。
 
|-
 
!21
 
|「波動」。{{for|ルカリオ}}の殆どの攻撃に設定されている。
 
|-
 
!22
 
|不明。前作では{{for|アイテム}}のおとしあなのタネに設定されており、11番と同じような性質だが、すり抜け床の上だと埋まらずに下に落ちていくものだった。
 
|-
 
!23
 
|不明。前作ではスネークの下投げに使われていた。
 
|-
 
!24
 
|?
 
|-
 
!25
 
|細長い閃光が走る。{{for|マルス}}の「シールドブレイカー」など、剣で突く攻撃に設定されている。
 
|-
 
!26
 
|「魔法」。{{for|ゼルダ}}や{{for|ネス}}の多くの攻撃に設定されている。
 
|}
 
;転倒率(Trip chance)
 
:地上で低く、軽くふっ飛んだ場合に[[転倒]]する確率。100なら100%転倒。
 
:これが0でもふっとぶ角度が0なら(地上で[[メテオ]]で浮かない程度にふっとんだ場合など)低確率で転倒することがある。
 
:転倒率が0でなくても、ふっとぶ角度が高いと転倒はしない。
 
;ヒットストップ補正率(Hitlag、Freeze frames multiplier)
 
:これが1よりも大きいと通常よりもヒットストップが大きくなる。なお、電気属性のワザはそれだけで通常よりもヒットストップが大きい。
 
;ずらしやすさ(Smash directional influence (SDI))
 
:1.0よりも大きいと[[ヒットストップずらし]]が通常よりも大きくずれ、小さいとその逆になる。
 
;相殺(Clang)
 
:[[相殺]]判定の有る無し。
 
;相殺モーション(相殺動作、Rebound)
 
:[[相殺]]モーションの有る無し。有なら相殺後に相殺モーションに移行。無なら相殺後も動作を続行する。空中攻撃はこの値が何であろうが相殺モーションは無い。
 
;盾削り(Shield Damage)
 
:シールドへの追加ダメージ。
 
;音レベル(SFXLevel)
 
:ヒット時の効果音の大きさ。S,M,Lの3段階。
 
;音属性(Sound、SFXType)
 
:ヒットした時の効果音。これと音レベルの設定によって、効果音は決まる。
 
;対象(Ground/Air)
 
:攻撃がヒットする対象。攻撃が地上の敵だけに当たる、空中の敵だけに当たる、両方に当たる、の3種類が確認されている。
 
:{{for|Wii Fit トレーナー}}の弱攻撃3段目の埋める効果を持っている箇所は前述のどれでもない値を持っていることが確認されているが、何なのかはわかっていない。
 
;タイプ(Type)
 
:[[フィールドスマッシュ]]の持ち込みアイテム用。これが「パンチ」だと「パンチ強化」の影響を受ける。
 
:↓は内部設定における値とタイプの対応表。名称は『スマブラX』のシールを参考にしている。
 
:{| border="1" class="wikitable mw-collapsible mw-collapsed"
 
! 値 !! タイプ !! 備考
 
|-
 
! 0
 
| 無 || 様々なものに設定されている。{{for|マリオ}}のファイアボールなど。
 
|-
 
! 1
 
| 頭 ||持ち込みアイテムの「ヘディング強化」の影響を受ける。クチバシでの攻撃もこれに設定されている。
 
|-
 
! 2
 
| 体 ||持ち込みアイテムの「ボディアタック強化」の影響を受ける。
 
|-
 
! 3
 
| 尻 ||持ち込みアイテムの「ボディアタック強化」の影響を受ける。
 
|-
 
! 4
 
| 腕 ||持ち込みアイテムの「パンチ強化」の影響を受ける。手を使った攻撃は全てこれに設定されている。
 
|-
 
! 5
 
| 肘 ||持ち込みアイテムの「パンチ強化」の影響を受ける。
 
|-
 
! 6
 
| 蹴 ||持ち込みアイテムの「キック強化」の影響を受ける。
 
|-
 
! 7
 
| 膝 ||持ち込みアイテムの「キック強化」の影響を受ける。
 
|-
 
! 8
 
| 投げ || 投げワザによるダメージは全てこれに設定されている。
 
|-
 
! 9
 
| 武器 ||{{for|ワリオ}}のワリオバイクや{{for|むらびと}}のパチンコなど。剣などは専用のタイプがある。
 
|-
 
! 10
 
| 剣 ||
 
|-
 
! 11
 
| ハンマー ||
 
|-
 
! 12
 
| 爆発 ||拳など体のどこかで攻撃すると爆発する攻撃は、爆発タイプではなくその体の部位由来のタイプになっていることが多い。
 
|-
 
! 13
 
| スピン ||持ち込みアイテムの「ボディアタック強化」の影響を受ける。
 
|-
 
! 14
 
| かみつき ||
 
|-
 
! 15
 
| 魔法 ||{{for|ゼルダ}}・{{for|ピーチ}}の魔法を使った攻撃に設定されている。
 
|-
 
! 16
 
| PK ||{{for|ネス}}・{{for|リュカ}}のPKを使った攻撃に設定されている。
 
|-
 
! 17
 
| 弓 || {{for|ピット}}・{{for|ブラックピット}}の弓を使った攻撃に設定されている。なお、{{for|リンク}}の「勇者の弓」は武器タイプ。
 
|-
 
! 18
 
| ? ||『スマブラX』ではゼニガメの水を使った攻撃に設定されていたが、『スマブラfor』ではこれが設定されてある攻撃はまだ見つかっていない。
 
|-
 
! 19
 
| バット ||{{for|リュカ}}の横スマッシュ攻撃もこのタイプになっている。
 
|-
 
! 20
 
| 傘 ||{{for|ピーチ}}の上必殺ワザに設定されている。
 
|-
 
! 21
 
| ピクミン || {{for|ピクミン&オリマー}}のピクミンによる攻撃に設定されている。
 
|-
 
! 22
 
| ? ||
 
|-
 
! 23
 
| 鞭 || {{for|ゼロスーツサムス}}のプラズマウィップを使った攻撃に設定されている。
 
|-
 
! 24
 
| 尻尾 ||
 
|-
 
! 25
 
| エネルギー || {{for|フォックス}}の「ブラスター」や{{for|サムス}}の「チャージショット」に設定されている。
 
|}
 
;ガード(Blockable)
 
:シールドで防ぐことができるかどうか。
 
;反射(Reflectable)
 
:反射できるかどうか。
 
;吸収(Absorbable)
 
:吸収できるかどうか。
 
;再ヒット間隔(Rehit Rate)
 
:攻撃判定が一度ヒットした相手に再ヒットできるようになるまでの間隔(フレーム)。
 
;風
 
:ヒットしたキャラクターをのけぞらせずに押し出す。詳細は[[風]]にて。
 
;offset2(Stretch)
 
:この値が設定されていると、攻撃判定がoffsetの位置からこのoffsetの位置まで引き伸ばされる。
 
  
 
=== 相殺判定 ===
 
=== 相殺判定 ===
{{See also|相殺}}
+
{{Main|相殺}}
攻撃判定に設定されていることがある判定の一種で、[[相殺]]を引き起こすことができる領域のこと。
+
攻撃判定に設定されているパラメータの一種。[[相殺]]可能だと設定された攻撃判定同士が接触すると、その判定を一時的に打ち消す。
 +
ワザによってさらに相殺モーションで反応を起こすか否かで分けられる。
  
光線、超能力の類は相殺判定が無いことが多い。
+
== やられ判定 ==
 +
攻撃判定に接触すると攻撃が当たったことになって、自分がダメージを受ける領域。喰らい判定(食らい判定)とも呼ばれる。
  
== 喰らい判定 ==
+
一部のワザでは、攻撃の瞬間にカラダの一部のやられ判定が無かったことになる場合がある。やられ判定が消えた部位ならそこに攻撃が触れてもダメージを受けることは無い。
攻撃判定に接触すると攻撃が当たったという処理(一般的には触れられた方がダメージを受ける)が起こる領域のこと。やられ判定とも呼ばれる。
 
  
ワザの中には、攻撃の瞬間にカラダの一部の喰らい判定が消失するものが少なくない。喰らい判定が消失している部位ならそこに攻撃が触れてもダメージを受けることは無い。
+
ちなみに、攻撃判定とやられ判定がギリギリまで接近すると「チップ」(Glancing blow)と呼ばれる現象が起こる。<br>『DX』では[[ノーリアクション]]ながらワザの持つダメージの半分を与えることができたが、『X』からは専用のエフェクトが出る以外は空振りと同じ。
 +
<gallery>
 +
Glancing blow.JPG|『スマブラWii U』のチップ。
 +
スマブラSP チップ.jpg|『スマブラSP』のチップ。
 +
</gallery>
 +
 
 +
== ぬるり判定 ==
 +
{{See also|ぬるり}}
 +
キャラクターやアイテム同士が重なったとき互いに押し合う現象「[[ぬるり]]」を引き起こす判定。
 +
 
 +
== ガケつかまり判定 ==
 +
{{See also|ガケつかまり}}
 +
ガケと接触すると[[ガケつかまり]]に移行する判定。一部のワザではこの判定が消えることがある。
  
 
== 判定の強弱 ==
 
== 判定の強弱 ==
[[ファイル:地上攻撃対空中攻撃.jpg|thumb|武器が生身に勝つとは限らない!]]
+
[[ファイル:地上攻撃対空中攻撃.jpg|thumb|武器が生身に勝つとは限らない。]]
インターネットのコミュニティ上などで言われることのある「判定が強いワザ」とは、自分と敵が同時に[[相殺]]が発生しない組み合わせの攻撃を出したときに、敵の攻撃を潰して自分の攻撃のみが当たる結果になりやすいワザのこと。
+
ユーザーの間で言われることのある「判定が強いワザ」とは、[[相殺]]が発生しない組み合わせの攻撃が衝突する時に、相手よりも先に自分の攻撃判定が相手のやられ判定に届きやすいワザのこと。
 +
 
 +
やられ判定の一部が消えるなどの部分無敵を持ったワザ、武器を使った攻撃など、攻撃判定の先端とやられ判定の先端の距離が長くなるワザは、それが短いワザに対して一方的に攻撃を通しやすいため、「判定が強い」とされやすい。
 +
 
 +
=== 武器判定 ===
 +
攻撃判定の内、やられ判定の無い部分のことを、「武器判定」と通称することがある。武器を使った攻撃において、武器の部分にはたいていやられ判定がない傾向にあることがその由来とされる。
 +
 
 +
一方で肉体を使った攻撃でも、足や尻尾の先端、他にはマリオなどの上スマッシュ攻撃中の頭部など、攻撃の瞬間だけやられ判定の一部が無敵状態になるワザもある。それらにおいて、やられ判定がかぶっていない攻撃判定を武器判定と呼ぶことがある。
 +
 
 +
この用語は公式名称ではない。更に、下記のように『スマブラ』の判定システムを間違って解釈している人が多いために、使用の際にはそれなりに配慮すると良い。
 +
 
 +
=== 判定の優先について ===
 +
一部のアクションゲーム・格闘ゲームには攻撃判定に優先度の強弱のようなものが設定されていることがあり、その場合では優先度の高い攻撃が低い攻撃とぶつかった際に一方的に勝つ。そのようなゲームにおいて、武器を使った攻撃などが高い優先度を持つ傾向にあると、それらも「武器判定」と呼ばれる場合がある。
  
武器を使った攻撃など、攻撃判定の先端と喰らい判定の先端の距離が長いワザは、それが短いワザに対して一方的に攻撃を通しやすいため、「判定が強い」と言われやすい。
+
『スマブラ』においてこのケースは[[相殺]]に該当し、基本的には大まかな与ダメージ値がそのまま優先度になり、差が少ない場合は双方無効になる。<br/>
 +
双方とも飛び道具ではなく、かつどちらかが空中攻撃や一部の相殺不可能なワザだった場合は、攻撃判定同士の干渉は基本的に受けず、'''先に相手のやられ判定に自分の攻撃判定が触れたほうの勝ち'''。相殺できない攻撃が同時に当たった場合、両者相打ちとなる。
  
== 武器判定 ==
+
「[[リンク]]の剣技は武器判定だから[[マリオ]]の蹴り技に必ず勝てる」というような勘違いをしている人がしばしば現れるが、実際には『攻撃部位が武器である』という事自体は判定の優先度には直結しない(あくまでやられ判定を持たない部位になる傾向にすぎない)。<br/>
攻撃判定の内、喰らい判定の無い部分のことを、武器判定ということがある。
+
例えばリンクが弱攻撃・マリオは上スマッシュ攻撃でそれぞれの攻撃判定だけがぶつかった場合、リンク側だけ攻撃が相殺され、剣が弾き返されるという結果になる。
  
武器を使った攻撃なら、武器の部分には喰らい判定がないため、武器の部分は武器判定といえる。肉体を使った攻撃でも、攻撃の際に一瞬だけ身体の一部から喰らい判定が無くなるものが多く、その部分も武器判定といえる。この用語は公式名称ではないし、あまり広まっている用語でもなく、更に、下記のようにスマブラの判定システムを間違って解釈している人が多いために、使用の際にはそれなりに配慮すると良い。
+
武器判定を端的に表現するなら、空中攻撃で技を打ち合った時など、相殺が起こらない状況での'''リーチの優位性'''にあると言えるだろう。
  
==== スマブラとは関係の無い武器判定 ====
+
== 備考 ==
一部のアクションゲームには判定の種類に強弱のようなものが設定されてあり、それらでは、判定の強い攻撃(武器を使った攻撃等)は、判定の弱い攻撃(肉体を使った攻撃など)に必ず勝てる。そのようなゲームにおいて強い判定を武器判定と呼ぶことがある。
+
[[ファイル:リトル・マック_(SP)_下スマ_(3).gif|thumb|Z軸避けの発生例。]]
 +
*英語では攻撃判定は「Hitbox」、やられ判定は「Hurtbox」。
 +
*『スマブラ』はゲームプレイとしては2Dアクションに分類されるが、判定もキャラクターと同じように立体で形成されている。そのため攻撃判定の奥行きが小さい(Z軸の幅が狭い)物などでは、一部のモーションを取っている(喰らい判定が奥側に行った状態の)キャラクターに攻撃が当たらない「Z軸避け」という現象が起こり得る。
 +
**『スマブラ』シリーズを通してZ軸避けを発生させやすいシチュエーションの例として、[[ヨッシー]]の[[下アピール]]の特定のタイミング中では[[フォックス・マクラウド|フォックス]]の「ブラスター」が当たらない、という物がある。
 +
**なお、"[[フラットゾーン]]"などの[[:カテゴリ:2Dステージ|2Dステージ]]では、奥行きの広がりが著しく制限されているため、Z軸避けは発生しなくなる。
 +
{{-}}
  
スマブラにはそのようなシステムは無いのだが、「リンクの剣技は武器判定だからマリオの蹴り技に必ず勝てる」というような勘違いをしている人がしばしば現れる。実際には、リンクとマリオの攻撃が接触した場合、地上攻撃同士なら相殺が発生し、空中攻撃同士ならば先に相手の喰らい判定に自分の攻撃判定が触れた方の勝ちである。
+
== 外部リンク ==
 +
*[https://www.ssbwiki.com/Hitbox Hitbox - SmashWiki, the Super Smash Bros. wiki]
 +
**[https://www.ssbwiki.com/Category:Hitboxes Category:Hitboxes - SmashWiki, the Super Smash Bros. wiki] - 各シリーズの攻撃判定可視化の一覧。
 +
*[http://dx.smashbr0s.com/ スマブラDX 対戦攻略指南] - 『DX』の各ファイターの攻撃判定を可視化したものを閲覧することができる。
 +
*[http://smashboards.com/threads/hitbox-visualization-compilation.432936/ Data - Hitbox Visualization Compilation {{!}} Smashboards] - 『3DS/Wii U』の攻撃判定可視化。
 +
*[https://struz.github.io/smash-move-viewer/ Smash Move Viewer - View Hitboxes & Hurtboxes] - 『3DS/Wii U』の一部ファイターの攻撃判定可視化。
 +
*[https://www30.atwiki.jp/ssb4_kensyou/pages/153.html やられ判定 - スマブラfor 3DS/WiiU 検証wiki]
 +
*[https://w.atwiki.jp/smashsp_kensyou/pages/110.html 判定可視化GIF - スマブラSPECIAL 検証wiki] - 『SP』の攻撃判定可視化についての解説。
 +
*[https://ultimate-hitboxes.com/ Ultimate Hitboxes] , [https://ultimateframedata.com/ Ultimate Frame Data] - 『SP』の攻撃判定可視化。
  
 
{{デフォルトソート:はんてい}}
 
{{デフォルトソート:はんてい}}
 +
[[カテゴリ:公式用語]]
 
[[カテゴリ:システム]]
 
[[カテゴリ:システム]]

2021年11月2日 (火) 18:28時点における最新版

『DX』のドンキーコングの上スマッシュ攻撃。赤い球ひとつひとつに攻撃判定のパラメータが設定されている。

判定とは、条件振り分けのために内部的に保有する値。またはそれを判定する処理のこと。『物』が存在することを示す「当たり判定」、攻撃の当たり外れを決める為の「攻撃判定」と「やられ判定」などがある。『スマブラ』では主に「攻撃判定」「やられ判定」の総称として使われる。

画像は『DX』で通常のプレイでは使用できない判定を表示するモードをチートを使ってONにし、ドンキーコングの上スマッシュ攻撃を撮影したものである。黄色がやられ判定、赤が攻撃判定、青が無敵部分である。このワザの判定の付き方は他の作品でも殆ど同じである。

判定の形状は『64』では直方体、『DX』以降は球体または円柱で構成される。

当たり判定

物に触れることができる判定。地形、キャラクターなど多くのオブジェクトが持つ。

攻撃判定

#やられ判定に接触すると攻撃が当たったことになり、相手にダメージを与える領域。

攻撃判定はそれぞれでダメージ・ふっとばし・属性などのパラメータを持つ。
ワザの多くは、同じ攻撃判定でも時間によって異なる威力が設定されたり、複数の攻撃判定で異なる威力が設定されていることが多い。

攻撃判定が持つパラメーターの仕様については以下のサイトが参考になる。

64
X
3DS/Wii U
SP

相殺判定

攻撃判定に設定されているパラメータの一種。相殺可能だと設定された攻撃判定同士が接触すると、その判定を一時的に打ち消す。 ワザによってさらに相殺モーションで反応を起こすか否かで分けられる。

やられ判定

攻撃判定に接触すると攻撃が当たったことになって、自分がダメージを受ける領域。喰らい判定(食らい判定)とも呼ばれる。

一部のワザでは、攻撃の瞬間にカラダの一部のやられ判定が無かったことになる場合がある。やられ判定が消えた部位ならそこに攻撃が触れてもダメージを受けることは無い。

ちなみに、攻撃判定とやられ判定がギリギリまで接近すると「チップ」(Glancing blow)と呼ばれる現象が起こる。
『DX』ではノーリアクションながらワザの持つダメージの半分を与えることができたが、『X』からは専用のエフェクトが出る以外は空振りと同じ。

ぬるり判定

キャラクターやアイテム同士が重なったとき互いに押し合う現象「ぬるり」を引き起こす判定。

ガケつかまり判定

ガケと接触するとガケつかまりに移行する判定。一部のワザではこの判定が消えることがある。

判定の強弱

武器が生身に勝つとは限らない。

ユーザーの間で言われることのある「判定が強いワザ」とは、相殺が発生しない組み合わせの攻撃が衝突する時に、相手よりも先に自分の攻撃判定が相手のやられ判定に届きやすいワザのこと。

やられ判定の一部が消えるなどの部分無敵を持ったワザ、武器を使った攻撃など、攻撃判定の先端とやられ判定の先端の距離が長くなるワザは、それが短いワザに対して一方的に攻撃を通しやすいため、「判定が強い」とされやすい。

武器判定

攻撃判定の内、やられ判定の無い部分のことを、「武器判定」と通称することがある。武器を使った攻撃において、武器の部分にはたいていやられ判定がない傾向にあることがその由来とされる。

一方で肉体を使った攻撃でも、足や尻尾の先端、他にはマリオなどの上スマッシュ攻撃中の頭部など、攻撃の瞬間だけやられ判定の一部が無敵状態になるワザもある。それらにおいて、やられ判定がかぶっていない攻撃判定を武器判定と呼ぶことがある。

この用語は公式名称ではない。更に、下記のように『スマブラ』の判定システムを間違って解釈している人が多いために、使用の際にはそれなりに配慮すると良い。

判定の優先について

一部のアクションゲーム・格闘ゲームには攻撃判定に優先度の強弱のようなものが設定されていることがあり、その場合では優先度の高い攻撃が低い攻撃とぶつかった際に一方的に勝つ。そのようなゲームにおいて、武器を使った攻撃などが高い優先度を持つ傾向にあると、それらも「武器判定」と呼ばれる場合がある。

『スマブラ』においてこのケースは相殺に該当し、基本的には大まかな与ダメージ値がそのまま優先度になり、差が少ない場合は双方無効になる。
双方とも飛び道具ではなく、かつどちらかが空中攻撃や一部の相殺不可能なワザだった場合は、攻撃判定同士の干渉は基本的に受けず、先に相手のやられ判定に自分の攻撃判定が触れたほうの勝ち。相殺できない攻撃が同時に当たった場合、両者相打ちとなる。

リンクの剣技は武器判定だからマリオの蹴り技に必ず勝てる」というような勘違いをしている人がしばしば現れるが、実際には『攻撃部位が武器である』という事自体は判定の優先度には直結しない(あくまでやられ判定を持たない部位になる傾向にすぎない)。
例えばリンクが弱攻撃・マリオは上スマッシュ攻撃でそれぞれの攻撃判定だけがぶつかった場合、リンク側だけ攻撃が相殺され、剣が弾き返されるという結果になる。

武器判定を端的に表現するなら、空中攻撃で技を打ち合った時など、相殺が起こらない状況でのリーチの優位性にあると言えるだろう。

備考

Z軸避けの発生例。
  • 英語では攻撃判定は「Hitbox」、やられ判定は「Hurtbox」。
  • 『スマブラ』はゲームプレイとしては2Dアクションに分類されるが、判定もキャラクターと同じように立体で形成されている。そのため攻撃判定の奥行きが小さい(Z軸の幅が狭い)物などでは、一部のモーションを取っている(喰らい判定が奥側に行った状態の)キャラクターに攻撃が当たらない「Z軸避け」という現象が起こり得る。
    • 『スマブラ』シリーズを通してZ軸避けを発生させやすいシチュエーションの例として、ヨッシー下アピールの特定のタイミング中ではフォックスの「ブラスター」が当たらない、という物がある。
    • なお、"フラットゾーン"などの2Dステージでは、奥行きの広がりが著しく制限されているため、Z軸避けは発生しなくなる。


外部リンク